時をかけるので永遠不滅!な映画オールタイムベストテン!(2017年12月現在)

寒い中コウモリ退治に勤しむペンギンさんとキャットウーマンさん。
2017年ももう終わろうかというこの頃、またしてもすっかりブログ更新が滞っておりました。いやまあ映画はたくさん(と言っても週一程度)観ていたんですよ。でもあまりに寒いので椅子に座ってキーボードを叩くのも辛かったりしたのです。と、言い訳はさておいて、長期間の更新停止が続いたあとはそうです、ワッシュさん( id:washburn1975 )さんのランキング企画です。今年は「映画オールタイムベストテン」!
ワッシュさんはブログを始めて12年、恒例のベンストテン企画が2007年からで10周年ということです。僕なんかまだブログ始めて9年なのでまだまだですね。9年ということは2007年時点の企画には当然参加していない(自分が参加したのは2009年の「映画ゼロ年代ベストテン」から)わけで、オールタイムのベストテンとしては今回が初参加ということになります。というわけでやってみましょう映画オールタイム・ベストテン!
今回はワッシュさんが定めたルール以外の自分で決めたルールは特に無し。とにかく現時点で大好きな作品、よく見返す作品、この映画ならいくらでも語れるという作品を選びました。悩みに悩んだというよりはもうパッと頭に浮かんだ作品たち。あくまで2017年12月現在のベストテンということで、来年はもちろん明日にはやっぱりこっちのほうが・・・とかあるかもしれませんが、とりあえず以下のようになりました。
- バットマン・リターンズ(1992年 アメリカ ティム・バートン監督)
- マッドマックス2(1981年オーストラリア ジョージ・ミラー監督)
- 悪魔のいけにえ(1974年 アメリカ トビー・フーパー監督)
- 大脱走(1963年 アメリカ ジョン・スタージェス監督)
- 荒野の七人(1960年 アメリカ ジョン・スタージェス監督)
- ブレックファスト・クラブ(1985年 アメリカ ジョン・ヒューズ監督)
- 時をかける少女(1983年日本 大林宣彦監督)
- 小さな恋のメロディ(1971年 イギリス ワリス・フセイン監督)
- パラノーマン ブライス・ホローの謎(2012年 アメリカ サム・フェル&クリス・バトラー監督)
- ゴジラ(1954年 日本 本多猪四郎監督)
上位3作品は不動(3作品内で上下はあり)。4位&5位は普段最もたくさん見返す作品。6~10位は気分によるので来週には別の作品のほうが好き!ってなってるかもしれませんがそれでもやはり大好きな作品、といったところでしょうか。それでは各作品ごとに簡単に(すでに過去記事で作品感想・解説がある場合はそちらへのリンクも)。
まずは1~3位。

- バットマン・リターンズ
前作である1989年の「バットマン」も含め、自分が映画鑑賞というものを一生の趣味としようと決めた作品。特にこちらの「リターンズ」の方は毎年クリスマスが近くなると見返す作品です。
バットマンの映画化作品としては2008年の「ダークナイト」のほうがよく出来ていると思うし、ティム・バートンの映画の中から順位をつけるなら「シザーハンズ」と「ビッグ・フィッシュ」が1位と2位になる。でもそれらをひっくるめて一番大好きな映画といえばこの「バットマン・リターンズ」なのです。コウモリ、猫、そしてペンギンの格好をした変人たちが互いに憎みあったり愛しあったり、とてもまともな作品とは思えませんが、これが心を締め付けるのです。その歪み具合からも偏愛すべき一本。 「シザーハンズ」「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」とともに「バートンのクリスマス3部作」(この3部作自体は僕が勝手に言っている括り)の一本。
日本の漫画作品「北斗の拳」にも強い影響を与えたバイオレンスSF作品。前作からうって変わって文明の崩壊し石油を巡って弱肉強食の闘いが繰り広げられる世界。そこで一人彷徨うマックスの物語。物語は単純ながら力強く神話的。主人公は寡黙ながら強い印象を残します。2015年には待望の続編「マッドマックス 怒りのデス・ロード」も制作され再び見るものの度肝を抜きました。
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トビー・フーパー監督の芸術的にも価値の高いホラー映画の傑作。テキサスを旅する若者たちが突然食人鬼一家の犠牲になる!
人皮をかぶったチェーンソーを振るう殺人鬼はその後のホラー映画に大きな影響を与えました。おそらく監督の資質的には続編の「悪魔のいけにえ2」などの狂騒的なホラー映画のほうが本来の志向なのだと思います。多分この作品はあの時、あの場所でなければ撮られない作品でしょう。
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以上1~3位は20年来の僕のベストスリーで、おそらくもう一生変わらないでしょう。いずれも同じ監督によるシリーズ1作目(「悪魔のいけにえ」は2の方)も含めて大好きです。
この3作はそれぞれ何らかの形で今もシリーズが継続中。バットマンはクリストファー・ノーランの3部作のあと今はDCFUとして映画に出演中。「悪魔のいけにえ」は続編が3作作られたあと、リメイクシリーズが2作作られ、2013年には1作目の直接の続編として「飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲」が作られました。そして「マッドマックス」は「怒りのデス・ロード」の衝撃も記憶に新しいところ。これらは新作のほうが好きだという人も多いかと思います。とはいえ僕にとってこの三本は単に作品の出来以上に十代の最も多感な時期に見たということも大きく、人生に影響を与えている作品です。
続いて4位&5位。

- 大脱走&荒野の七人
ジョン・スタージェス監督による作品が4位5位。「荒野の七人」は黒澤明の「七人の侍」の西部劇リメイク。ここでスティーブ・マックィーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーンなどが人気を博し、そのまま「大脱走」でも重要な役を務めることとなります。どちらもオールスター映画。それぞれ個性豊かで魅力的なはぐれ者達にによるチーム物という点でも共通ですね。
とにかく暇さえあれば見返している2作品。シリアスながらもどこかカラッとしているゲーム的な部分も高得点です。「荒野の七人」は「マグニフィセント・セブン」としてリメイクされ、こちらも良い作品でしたが、やはり選ぶならオリジナルの「荒野の七人」です!
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後半戦。

- ブレックファスト・クラブ
ここからしばらく青春映画が続きます。まずは「ブレックファスト・クラブ」。高校におけるスクールカーストというものを知らしめた作品。それぞれ違う集団(カースト)に属する5人の生徒が問題をおこし、放課後に集められ反省文を書かされることに。普段は互いに挨拶もしない5人はやがて自分をさらけ出していき…
90年代以降はファミリー映画の旗手として知られたジョン・ヒューズですが、80年代は青春映画の旗手だったのです。僕はこの映画の主題歌シンプルマインズの「Don't You(Forget About Me)」が流れると自然と涙腺が決壊する仕様に身体がなっているので、泣かせたいならこの曲ですよ!(そういうことじゃない)
Simple Minds: Dont You Forget About Me
筒井康隆の同名小説を大林宣彦が映画化した「尾道三部作」の2作目。筒井康隆の「時をかける少女」は何度も映像化され(この大林宣彦版は映画化としては最初だが、映像化としては二度目)、この後もその時代を代表する女優・アイドルを主演に迎え作られてきましたが、やはり決定版はこの原田知世主演の大林宣彦版でしょう。
映画の魅力はたくさんありますが、まずは原田知世につきます。主題歌はもちろん、劇中の「桃栗三年柿八年」の歌も途中のセリフまで含めて空で言えるぐらい好きです。原田知世は時をかけるので永遠不滅!
ワリス・フセイン監督の、というよりアラン・パーカー脚本といったほうが通りが良い恋愛映画。イギリス本国やアメリカではヒットせず、日本ではなぜか大ヒットしたという作品。もちろん僕はリアルタイムで当時のことなど知らないが、まあ作品内容(小学生の恋愛)的に欧米よりも日本で受けたというのは分かる気もします。とはいえ、内容的にはポルノ的な要素は全くなく、純愛を描いた作品、そしてそれだけでなく大人と子供の対立、イギリスならではの階級社会など一恋愛映画にとどまらない要素を含み、でもけっして深刻ではなく最後は痛快に終わっているのもこの映画の良い所(その意味では日本でこの映画に近いのは「ぼくらの七日間戦争」かもしれない)。全編を彩るビージーズの楽曲も素敵です。
オールタイムのベストというとどうしても子供の頃から10代にかけて見て強烈な印象を残した作品というのが多く、大人、それも30を越えてから観たような最近の作品は質的に出来がいいことはわかっていても、どうしてもランク外になってしまう事が多いのですが、そんな中でも一番新しいのがこの「パラノーマン」。SF映画などの特撮技術としてはもうほぼ使われなくなってしまったが、人形劇として逆に実写やCG,通常のアニメでは表現し得ない独特の手段として確立したストップモーションアニメーションによる作品。制作会社のライカはバートンの「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」などを手がけたスタッフが設立し、ヘンリー・セレックの「コララインとボタンの魔女」で名を知らしめました。最新作は中世の日本を舞台にしたファンタジー「KUBO 二本の弦の秘密」で、こちらも素晴らしいですが、個人的に一番好きなのはこの「パラノーマン」多数のホラー映画のオマージュもありながら、最後は互いに分かり合うことを目指した物語は何度見ても感動的です。
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最後は怪獣映画「ゴジラ」。こちらは邦画では多分一番多く見返していて、「削るところも増やすところもない完璧な映画」といういう印象を僕は持っています。第1作から60年を越えて今なお愛され、かつその作品テーマは輝きを失わない。日本では「シン・ゴジラ」、ハリウッドでもモンスターバースの「GODZILLA/ゴジラ」が作られましたが、本作は一作目にしてマスターピースなのです。
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こちらの記事で「ゴジラの東京襲撃ルートは東京大空襲におけるB29編隊のルートと同じ」というようなことを書いたのですが、どうも間違っているというのが最近…。定説のようになっていたので特に疑いせず書きましたが、もし明確に間違いだとわかれば修正等するかもしれません。
というわけで以上オールタイム・ベストテン映画でした。この10本を挙げたあと思い出した作品に「キング・コング(1933年版)」「ムーラン・ルージュ」「スターシップ・トゥルーパーズ」「ダーティハリー」「続・夕陽のガンマン」「猿の惑星」などがありますが、6位以下は先に頭に浮かんだ作品優先。あくまで2017年12月現在のランキングであることは繰り返し書いておきましょう。とはいえ6~9位と青春映画とでもいえるものが続いたのは自分でも意外ではありました。
以前のランキング企画はこちら(それ以前はその記事からさかのぼっていただけると助かります)。
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ブログはサボりまくっていましたが映画はたくさん観ているし、感想書きたい作品もたくさんあって、もう公開終わってしまったようなのはともかくまだやってる作品は幾つか書きたいとは思います(年内に3本書ければ御の字かな)。そのあと一応の劇場鑑賞映画下半期リストと2017年のベストの記事を挙げて終わりですかね。

水をくれ。氷入りの水だ・・・
悪魔が紡ぐ世界 アナベル 死霊人形の誕生
その昔から人を象ったものには魂が入りやすい等と言われていて、人形は単に愛玩道具としてだけでなく死んだ人の身代わりとなる、なんて例も多い。日本の髪の伸びる日本人形から映画「チャイルド・プレイ」シリーズのチャッキーまで人形を扱った心霊ホラーもたくさんある。今回はそんなホラー映画の一つ。「死霊館」シリーズ第4弾、外伝的ストーリーとして人気も博した「アナベル」の第2弾「アナベル 死霊人形の誕生」を観賞。
物語
1945年、カリフォルニア州で人形工房を営むマリンズは妻と一人娘と慎ましく暮らしている。しかし教会からの帰り道娘のアナベルは交通事故で帰らぬ身となってしまう。
1957年、孤児の少女たちがシスター・シャーロットに率いられマリンズ邸にやってくる。孤児院が閉鎖されたことで新たな行き先を探していたところマリンズが屋敷の提供を申し出たという。寝たきりだというマリンズの妻の部屋などいくつ入ってはいけない部屋以外は自由に使って良いと言われ興奮する少女たち。しかしポリオによって足が不自由なジャニスは屋敷に住む不穏な存在を感じ取る。
夜中、ジャニスは入ってはいけないと言われた部屋の鍵が開いていることに気づく。何かに誘われるようにその部屋に入ったジャニスはそこで謎の人形と出会う……
原題は「ANNABELLE CREATION」で「アナベル 死霊人形の誕生」はほぼ原題のままといってよいかと思う。「CREATION」には「創造」というような意味もあるがこれは単に人形を誰が作ったか、というのとそれが何故悪魔の取り憑いた死霊人形となったか、という2つの意味があるのであろう。前作の感想記事はこちら。
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もともとこのシリーズは実在する心霊研究家ウォーレン夫妻の彼らが体験した出来事に基づく物語。それが本当に超常現象だったかどうかはともかく、基本的には実際に起きた出来事に基づいている*1。アナベル人形も実在し、「死霊館」冒頭で描かれる事件は現実に起きたものを元にしている。ただ、「死霊館」本編で物語に関わってくることは殆ど無く、基本的にはウォーレン夫妻の家に設置された心霊博物館に陳列されているにとどまる。メインの心霊事件に共鳴したかのような描写もあるが、あくまでも映画を彩るワンポイントに過ぎない。ただそのインパクトは強烈でメインでないにも関わらずいくつかあるポスターの一つを飾っていたし、自身の主演作を経た「死霊館」続編ではより存在感を増していた。
ウォーレン夫妻を主人公とした「死霊館」シリーズは第3弾も予定していて(長期シリーズ化が可能なぐらいウォーレン夫妻がこれまで関わって収集したオカルト事件は興味深いエピソードが満載だそうだ)、そこでは実在した事件がモデルとなるのであろうが、本作自体はオリジナル。「死霊館」冒頭のエピソードそのものは実在のものだが、それ以前のアナベル人形については不明で、前作や本作のエピソードはもしかしたらまた別の事件が参考にされていたりするのかもしれないが基本的にはオリジナルだろう。このウォーレン夫妻が実際に携わった事件、とオリジナルの外伝という二本柱でこのシリーズは成り立っている。

前作は1969年が舞台(「死霊館」では冒頭のアナベル事件(アナベル1作目→「死霊館」冒頭の順)が1968年になっているので矛盾が生じる)だったが、今回はそこから更に12年遡る1957年がメインとなる。オープニングはそこから更に12年さかのぼって1945年、人形師の娘アナベルの不慮の事故が序章となる。これらの年代は過去のシリーズと12年前という説明から判断し、後でパンフレットで確認。観てる時は正直いつなのかわかりにくかった(田舎の一軒家が舞台なので服装などの風俗からの判断も難しかった)。
本作はとにかく構成が見事で、本作単品でも面白いのだが、この続編によって前作を輝かせる。前作は普通に面白かったけれど、特に傑出した出来とは思わなかったが、本作を観た後前作を見なおせば新たな発見があり、また評価も変わってくるのではないかと思う。
前作は若い夫婦の特に妻のほうが主人公だったが(余談だが、この主婦をアナベル・ウォーリスが演じていてアナベル対アナベルであった。あとこのアナベル・ウォーリス、トム・クルーズの「ザ・マミー」のヒロインだったんだけど全然気づかなかった)、「死霊館」2作や本作では年端もいかぬ少女がオカルト現象の中心となる。で、最初に二人の少女が登場した時、主人公となるのは目鼻立ちがくりっとしたこれまでの少女たちジョーイ・キングやマディソン・ウルフを連想させるリンダという少女がメインだと思ったら、ジェニファー・ローレンスに似た、正直ちょっと地味(ただし気は強そう)なジャニスの方が中心となる。ジャニスとリンダは大の親友で、一緒に引き取られなければ養子を断ろうというぐらいの仲なのだが、他の4人の孤児(二人は年長でもう二人は同年代)とは少し距離を置いている。さらにジャニスはポリオによって足が不自由なためさらに孤独を募らせていく。悪霊はそういう孤独につけ込むのだ。

アナベルに取り憑いた者が亡くなった少女の霊などではなく、悪魔そのものであるというのはもう「死霊館」冒頭で示され、前作「アナベル 死霊館の人形」でも提示されていたのだが、それでも本作でまたもや亡くなったマリンズの娘アナベルが憑いたと錯覚させる。実際にはやはり悪魔がアナベルの名を騙り人形に憑依する許可をマリンズ夫妻に求め、娘が帰ってくるのならとそれを許可したがその途端悪霊の本領を発揮したため封印した、という経緯を持つ。
ホラー映画としてみた時に、見事なのは実はアナベル人形そのものが直接動くことは殆ど無い。なんなら悪魔が黒子のごとく持っている描写はあっても直接誰かを攻撃する描写はないのだ。にも関わらず、まるで人形そのものが生きているような後味を覚える。
そしてジャニスが悪魔に魅入られ、主人公がジャニスからリンダに交替。この交代劇も見事なのだが、さらに見事なのはジャニスのその後。姿を消したジャニスは別の孤児院でアナベルを名乗りヒギンズという夫妻に引き取られ育てられる。12年後成長したアナベルはカルト教団に入信し、恋人共に養父母を殺害。発見された時腕には隣の家から盗んだアンティークの人形を抱えていた……果たして人形とジャニスが同じ場所に集ったことで起きた悲劇なのか、それともそんなものと関係なく事件は起きる運命だったのか。そもそも人形とジャニスが12年の時を経て集ったのは本当に偶然だったのか?
こうして物語は前作につながる。この構成には思わず歓声を上げそうになった。小野不由美の「残穢」の岡谷マンションの歴史がひとつにつながった時に感じた興奮に似た何か。本編も面白かったが、このラストでホラー的な興奮と言うよりは歴史物を見ているような知的興奮を味わった。
この映画にはもうひとつ仕掛けが合って、劇中でシスター・シャーロットがスペインの修道院を訪れた時に撮った記念写真をマリンズが見るシーンがある。そこにはシスター・シャーロットとスペインの修道尼のほか尼の格好をした別の何かも写っていて、マリンズはシスターに尋ねるがシスターは知らないと答える。この謎の尼僧こそ「エンフィールド事件」で出てきた悪魔ヴァラクである。こうして「死霊館」と「アナベル」すべての事件がつながった。実は「死霊館」シリーズのスピンオフ第2弾としてこのヴァラクに焦点をあてた作品「The Nun(尼僧)」が予定されている。おそらく50年代のスペインを舞台にした物語となるのだろうか(さらに「エンフィールド事件」で登場した「ねじれた男」を主人公とした映画も予定されているそうです)。
official Trailer of Annabelle: Creation (2017)
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で、本物のアナベル人形である。過去にも「死霊館」や前作の記事で紹介したように実際のアナベル人形は映画に出てくるような木製のアンティーク人形ではなく、布製の抱き人形。これは「ラガディ・アン」というアメリカでは1915年から現在も発売されている人形とその人形を主人公とした絵本でアメリカはもちろん日本でも強い人気を誇るのだそう。

このラガディ・アン自体は全くオカルト要素はないのだが、「死霊館」「アナベル」を通した目で見るとその「誕生のエピソード」がなかなかホラーとして読めないこともない。実家の屋根裏で発見したボロボロの人形を直したのが元だとか、それで遊んでいた娘が13歳で亡くなってしまうとか。
自分でも驚くぐらい、このシリーズ好きみたいです。
*1:何度も言っているように僕はフィクションの題材としては心霊含めた超常現象は大好きだけど実在のもととしては全く信じていません
家路へ 新感染&ソウル・ステーション
最近はトビー・フーパー、ジョージ・A・ロメロとホラー映画の巨匠の訃報が相次ぎ、僕も大好きな作品の監督なので軽く落ち込んだり。ちょっと一時代の終わりというか象徴性も感じます。一方で新しい作り手も出てきているわけで、今回はそんな新しいホラー映画として韓国の作品を。昨年話題になった韓国製ゾンビ映画「新感染ファイナル・エクスプレス」とその前日譚であるアニメ映画「ソウル・ステーション/パンデミック」を観賞。
ソウル・ステーション/パンデミック
物語
夕暮れのソウル駅。ホームレスの老人が首から血を流す大怪我をしながら駅構内のねぐらへ向かう。老人の弟はそれに気づき様々な助けの手段を講じるが全て梨のつぶて。やがて老人は死亡してしまう。弟が駅員に訴え死亡した現場に赴くとそこにあるはずの老人の遺体が亡くなってしまっていた。老人を裏路地で見つけた弟だったが、老人は人を襲い食べていて、弟にも襲いかかってきた!
家出少女ヘスンは自分に身体を売らせて日銭を稼ごうとする恋人キウンと喧嘩をして駅をうろついていた。一方キウンはキウンが勝手にネットに載せた売春広告を見てやってきたヘスンの父と名乗る男と出会う。父にこっぴどく怒鳴られ、とりあえず拠点にしている安宿でヘスンの帰りを待つことに。しかし宿では女将が客を襲い、それを目撃したキウンたちにも襲いかかってきた。なんとか部屋の外へ出ると外には同じような者達が多数徘徊している。なんとか自動車まで辿り着いた二人はヘスンを探すこととするのだった。
一方ヘスンは駅で凶暴化した者達に襲われホームレスたちと一緒に交番へ駆け込む。最初はホームレスだからとバカにしていた警官だったが、やがて交番にも押し寄せヘスンたちは留置所へ逃げ込むことに。果たしてソウルで何が起きたのか?そしてヘスンたちは助かるのか?
製作及び韓国での公開順は「ソウル・ステーション」「新感染」の順番だが、僕はまず「新感染」を観て、その後「ソウル・ステーション」を観た。で、「ソウル・ステーション」を観た後勢い余ってもう一度「新感染」を観た形。もちろんどっちを先に観ても問題なく楽しめるが、やはり制作順通りに観たほうがより物語は理解しやすいように思う。例えば「新感染」でソグたちが乗車してから車両内のニュースでデモを鎮圧、というニュースを見るが、このデモの正体は「ソウル・ステーション」の方を観ていれば分かる。
でこの2本の作品はともにヨン・サンホ監督作品で多少矛盾はあるのかもしれないが同じ世界の物語であり時間的にも両作品は前後して交差している。ただ同じ監督、同じ世界観、同じゾンビが出てくる映画であってもこの2本はかなりテーマ的な部分で異なる部分があり、それが自分には興味深かった。
韓国のアニメ映画、というのをきちんと意識して観たのはおそらく初めてだと思うのだけれど、個人的に全くアニメを見ているという意識が無かった。もちろんアニメならではのカットやシーンもあるのだけれど、驚くほど普段の韓国の実写映画を見ている感覚で観ていた。絵柄的には確かにキャラクターの等身も高くリアルな絵柄ではあるんだけど、おそらくこの絵柄で日本で作られると動きにしろ会話にしろもっと淡々とした感じになるのではないか、と思った。でもこの映画では韓国人の喜怒哀楽の激しい部分がそのままアニメになっても生きている感じ。リアルな表現だが、台詞のやりとりは激しく、でもデフォルメはされていない、そんな感じ。特にお役所や警官の(相手がホームレスだからと)小馬鹿にする感じのやる気のない演技・描写はちょっと日本や欧米のアニメでも、珍しいんじゃないか、と思うぐらい素晴らしい。今回は字幕で観たけれど日本語吹替版も公開されているようです。そっちはどうなってるのかちょっと気にならないでもない。

主演のヘスンを演じているのは「サニー」「怪しい彼女」のシム・ウンギョン。19歳の家出少女で風俗店から逃げ出してきたものの出会った恋人キウンは彼女に体を売らせようとするクズ。ヘスンはホラー映画のヒロインとしてそれなりに強い部分もあるが、根本的に男性に頼らないと生きていけない体質の女性、という風に描かれている。交番から逃げ出した後なぜか初老のホームレスのアジョシ(おじさん)と行動を共にする。そのホームレスが亡くなったあとは電線を伝って逃げようとする男性を見つけ同じ行動を取る(結果その男性を犠牲にして自分だけ助かってしまう)。特にホームレスのアジョシとの行動は何故行動を共にしているのかよくわからない感じ。ふらふらと頼れそうな男性の後を追ってしまう感じだろうか(ホームレスのアジョシはゾンビ化した警官から銃を奪ってヘスンを助けた)。
この「ソウル・ステーション」は上映時間約90分と短め。何故こんな事態に陥ったのか、という部分は全く触れられない。物語的には最初の感染源であろう冒頭の老人ホームレスにしても最初に怪我を負った状態で登場していて、じゃあその怪我を負わせたのは誰なのか?と言う部分には触れられない。ただし「新感染」では描かれ無かった部分も描かれ、むしろアニメといってもこっちのほうが社会的なテーマは深いかもしれない。
「新感染」は邦題が駄洒落になっているようにメインの舞台は韓国のソウルから釜山までの日本でいう新幹線、高速鉄道KTXが主たる舞台となっている。当然一部例外を除いてそれに乗って旅行できるレベルには裕福な人達がメインの登場人物だ。一方で「ソウル・ステーションはソウル駅の近辺を根城とするホームレス、安宿を拠点にその日暮らしをする若者がメインの登場人物。途中ヘスンとアジョシをいちゃついてるカップルと勘違いして罵倒していく(ちょっとアレな)おばさんがこの世の中、社会、国家への呪詛を吐き捨て、こんな世界滅んでしまえばいい!というような事を言うが、「ソウル・ステーション」の方はまさにそんな「この浮世こそ地獄」という感覚でそこに本当の地獄が溢れだしてきた、と言う感じ。物語的にも全く救いはなくまさになんなら生きていくことよりゾンビになる事こそ救い、と受け止められなくもない。
とまれこのアニメ映画が評判となり、続編後日談として「新感染」が制作されることとなる。
新感染 ファイナル・エクスプレス

物語
ファンドマネージャーのソグは妻と離婚して娘のスアンを引き取って暮らしているが、仕事が忙しくてあまりスアンをかまってやれない。スアンは誕生日に釜山にいる母の元へ行きたがっていて、ソグは母の忠告もあり一緒に釜山へ行くことにする。まだ日も昇らない朝方、ソウルでは何やら不穏なことが起きていたようだが無事釜山行きKTXに乗車。ソウルを出発する。直前に乗り込んできた女性が女性乗務員に噛み付き、襲われた者もまた凶暴化し車両内はパニックに。ソグとスアンは屈強なサンファとその身重の妻ソンギュン、高校の野球部のヨングクなどと行動を共にしながら釜山へ向かうKTX内で安全を求める!
こちらは実写映画。先述したように「ソウル・ステーション」は驚くほどアニメ映画というよりも通常の実写韓国映画と同じ感覚で観れたので、この監督が続編を実写で撮ろうと思ったのも納得。ただし同じ世界を描いた作品でも「新感染」と「ソウル・ステーション」は大きな違いもあって、こちらのほうがより前向きで一つのエンターテインメント作品として完成度は高い。
邦題は駄洒落で、原題は「釜山行き」で英語題他の外国語題も概ねこの原題に準じている。副題含めてあんまり良いとも思えないけど、割りとこの駄洒落題は嫌いじゃないかな。ただ中国語題が「屍速列車」で簡潔にして格好いい。せめてこの同じ漢字文化圏、中国語題に負けないぐらい頭を捻って邦題をつけてほしい*1もの。
同じ列車を舞台にした韓国映画ということで「スノー・ピアサー」を連想したりするのだが、「スノー・ピアサー」が列車という閉じた社会で、でもその中でも明確に存在する格差社会を寓話的に描いていたが、その辺の描写はむしろ「ソウル・ステーション」のほうに譲る。「ソウル・ステーション」はソウル駅を中心に同心円上に広がるパニック、という感じだが「新感染」はソウルから釜山まで線状に辿っていく物語。このソウルから釜山へゾンビ禍が南下していく様子は朝鮮戦争の時の北朝鮮軍の進路を暗示している、なんて解説もあって、「ゴジラ」におけるゴジラの東京上陸の進路が東京大空襲の時のB29編隊の進路と同様で空襲、戦争を暗示している、なんてのに通じるところか。
KTX出発間際、感染した女性が乗り込んでくるが、この女性を演じているのがシム・ウンギョン。これはもちろん「ソウル・ステーション」の方で主演している関連である。で僕はこの情報を知って「ソウル・ステーション」を観たので、てっきりこの女性が「ソウル・ステーション」の方の主役ヘスン(の成れの果て)なのかな?と思っていたのだがどうやら別人という扱いのよう。とまれこのシム・ウンギョンがパニックの原因となる。ちなみにこのウンギョンに噛まれる女性乗務員がチャーミングな美人で、てっきりこの人がヒロインなのかな?とか思ったりした。二回目観賞の時も!(この人はゾンビとなってある意味映画を象徴するヒロインみたいな感じになるが)
社会の底辺の人たちがメインである「ソウル・ステーション」と比べるとこちらは比較的社会的地位の高い人たちがメインとなる。その中で描かれる疑心暗鬼の物語は割りと定番で平板な描き方だと思う。自分本位なおっちゃんが出てきたりする。主人公のソグもファンドマネージャーという資本主義社会での勝ち組で最初は自分たちだけ助かろうとしたり、スアンに他人より自分を優先しろと諭したりわりと嫌な人物として描かれているがそれが物語の中で徐々に行動し成長していく。
ソグたちはKTXの中のニュース映像でソウルが凶暴化した群衆によって混乱状態になっていること、暴力的なデモを警察や軍が出動して鎮圧していることなどを知るが、このデモというのはゾンビ化した感染者のことではなく、ゾンビから逃げ出したのに政府から隔離させられその場所から逃げ出そうとすると放水によって押しとどめられる人たちのことだということが「ソウル・ステーション」を見ていると分かる仕組み。
こちらは登場人物も多く、一応パニックの原因と思われる事象にも言及があったり、より詳細にこの世界について描かれている。また主人公が実はこの事態に一枚噛んでいた可能性が示唆されるところは理不尽さより因果応報というふうにも受け止められそう。

列車の中をゾンビをぶちのめしながら前方に進む三銃士。この3人、どうしても西島秀俊、大塚明夫、浅利陽介に見えてしょうがなかった。ちなみに大塚明夫に見えたマ・ドンゾクの日本語吹替の声は大塚明夫ではなく小山力也のようです。
多く出てくる役者は皆魅力的で主人公ソグを演じるコン・ユはハンサムだが他人を見下す感じの前半から、後半の慈愛に満ちた表情への変化を上手く演じているし、子役であるスアン役のキム・スアン(名前が同じというのは演技(act)より反応(react)をさせるためだろうか、とか思ったけれど、この子は子役としてすでに結構なキャリアがある模様)も良かった。何度か書いてるけど、子供が重要な役割を果たす映画って、(役柄というよりも)その子役に好感を持てるかどうかってことが結構重要になってくるのですよ。高校生カップルも微笑ましい(周りの野球部員が素直に祝福している感じなのも良かった)。
後は老姉妹。この姉妹のうちお姉さんの方は普通におばあちゃんという感じなんだけど、口が悪そうな妹の方はちょっと老人というには若いような、40歳ぐらいの人がコント用のメイクで老人を演じている、って感じに思ったのだがどうなんだろう。他最初に美人すぎて僕がヒロインと勘違いした女性乗務員や男性乗務員、運転手なども良いキャラでしたね。
でも一番魅力的なのはチョン・ユミとマ・ドンソクの夫婦だろう。芯の強い妊娠中の妻ソンギョンと大柄で口は悪いけど正義感が強いサンファ。この夫婦がいるだけで映画に力強さを与えている。

ソグ役のコン・ユとソンギョン役のチョン・ユミは「トガニ 幼き瞳の告発」のコンビでもありますね。
この世への呪詛に満ち、人間なんて滅んでしまえ!というルサンチマンあふれる「ソウル・ステーション」と比べると疑心暗鬼、人間のほうが恐ろしい、という展開になれど極限状態でなお生への望み、人間性への希望をつなぐ「新感染」はかなり前向き。それは両作品のラストシーンにも現れているだろう。
この映画に出てくるのはいわゆる「走るゾンビ」。特にただ走るだけでなく結構な運動量を誇り、「ワールド・ウォーZ」ほどではないけれど、個体としてより群体としてのゾンビを見せてくれる。
いわゆるゴア描写もそれなりにあるけれど、いい意味で抑制が効いているというか、そんなにこれみよがしに見せるタイプの描写ではないです。物語的にも前向きで希望を見せて終わるので多分物足りないと思う人もいるだろうけど、その分より多くの人に奨められる作品。
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同じ監督による、同じ世界を描いた2作。その違いばかり強調してしまったけれど、もちろん共通する部分もある。それは「家」だ。ヘスンは地下の線路を歩きながら家出してきた実家に帰りたいと泣く。それを受けてホームレスのアジョシも別に怒鳴るでなく、自分も家に帰りたいけどそもそもホームレスだから家がないんだよ!と泣く。「新感染」でも悪役的立場になったバス会社の重役は感染して自分を失う直前にまるで子供に戻ったように「家に帰りたい」と呟く*2。帰る場=家という構図だが、それは単にノスタルジックな田舎という感じではなく都会であってもいいから家族がいる場所、という風に受け止めた。ゾンビに帰る場所はないが人間にはそれがあるのだ。
帰ってきた貴方の親愛なる隣人 スパイダーマン:ホームカミング
またしてもしばらく間が空きましたが、それでもなんとか月2回の更新。今回はもう公開はほぼ終わってしまったのかな?我らが親愛なる隣人、21世紀に入ってから3度めの仕切り直しスパイディ、「スパイダーマン:ホームカミング」の感想です。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)16本目!(そろそろ数えるのが面倒くさくなってきたので数え間違っているかも)

物語
NY決戦。敗れ去ったチタウリの残骸や瓦礫の撤去作業を請け負ったエイドリアン・トゥームズ。ここが稼ぎどきと人も雇い機械も入れた。しかしエイリアンの遺産が外部に漏れることを恐れた政府によって新組織「ダメージ・コントロール局」が作られトゥームズの会社は排除されてしまう。大損を余儀なくされたトゥームズはDC局やその組織設立に関わったトニー・スタークを深く恨むことになる。
それから数年。ひょんなことからスーパーパワーを手に入れた少年ピーター・パーカーは「スパイダーマン」としてトニー・スタークの誘いで”シビル・ウォー”に参戦。その時着用したスターク製スーツももらい、アベンジャーズ見習いとして意気揚々、今日もNYの平和を守るべくパトロールしてはその成果をハッピー・ホーガンに報告する日々を送るのだった。
そんなピーターも思春期真っ盛り。想いを寄せるのは年上の美少女リズ。しかしピーターはスパイダーマンとしての活動を優先させ彼女がリーダーを務める全米学力コンテストへも不参加を決めてしまう。そしてピーターの思いとは裏腹にトニーはピーターをアベンジャーズに入れる気はさらさらないのであった。
ある時、ピーターはATM強盗の一団と戦うことになるが彼らは一般の強盗では手に入れ難い特殊な武器を使用していた。そのことをトニーに報告するがナシのつぶて。親友のネッドとリズの家で開かれるパーティーに行った夜、不可思議な爆発を目撃したピーターはその現場に赴く。そこではあの特殊な武器が取引されていた。スパイディは彼らを追い詰めるもそこに巨大な翼を持った敵が襲いかかる。彼こそエイリアンの技術で武装したエイドリアン・トゥームズ=ヴァルチャーであった!
これまででも最も雄壮雄大な「スパイダーマンのテーマ」で幕を上げる本作。御存知の通りスパイダーマンの映画化は21世紀に入ってからもう6度目。サム・ライミの「スパイダーマン」1~3作、マーク・ウェブの「アメイジング・スパイダーマン」1~2作がある。特に「アメイジング・スパイダーマン」2作はまだ最近で、実際続編やスピンオフへの含みを残したままシリーズ打ち切りと言っても過言ではない。そしてスパイダーマンはマーベルコミックス。これまでマーベルコミックスの実写映画化には大きく3つの流れがあって、ひとつは主に「X-MEN」をメインとした作品、キャラクターが出てくる20世紀FOXのシリーズ。そしてマーベルが自身の映画スタジオ「マーベルスタジオ」を作りそこでたくさんのキャラクターを共演させる「マーベル・シネマティック・ユニバース」。そしてソニーが権利を持つ「スパイダーマン」となる。この内スパイダーマンを何とかMCUに合流させる動きというのはずっと囁かされていて、どうやらキャラの出向という形で晴れてスパイダーマンはMCUに合流、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でひとまずお先にお披露目となった。この先厳密にはどうなるかはまだ分かっていないのだが、何作かMCUとして参加したあと、改めて(今回のシリーズが)MCUから離れて独立するなんて噂もある。個人的には「アメイジング・スパイダーマン2」の終わり方が好きで、あの続編が見たい!と思っていたのだが、それはもう無理そう。ただスピンオフ企画自体は続いていて、「ヴェノム」がトム・ハーディ主演で、なんて動きもあるようだ(今回のシリーズと世界観がつながっているのかは不明)。
副題の「ホームカミング」は映画内容的には劇中で出てくる学校主催のパーティーのことで在校生だけでなく卒業生も参加できる行事ということで「ホームカミング」というのだが、もちろんこれは第二義的な意味であって、第一義的にはスパイダーマンが我が家=マーベル・シネマティック・ユニバースに帰ってきた、という意味である。
MCUではキャプテン・アメリカの盾を奪う、という鮮烈なデビューを飾ったトム・ホランドのNEWスパイディ。キャラの出向、というからにはそんなにMCUの他のキャラクターや要素を極力絡ませない物語になるのかな?と思ったのだが、蓋を開ければむしろこれまで作品を重ねて(劇中の一般人にとっても)半ば日常と化したスーパーヒーローやヴィランが当たり前のように存在する世界にまた新しいヒーローをごく当たり前のように投入してみました、という感じになっている。なんならフェイズ2以降の新ヒーロー「アントマン」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ドクター・ストレンジ」なんかと比べても最もMCU要素が満載かもしれない。特にアイアンマンはたんなるゲストキャラクターの域を越えてがっつり物語に関係してくる。

MCU要素がごく当たり前のように満載な一方で、スパイダーマン自身のオリジンは今回は描かれない。過去の2シリーズで(もちろん今回とつながってはいないものの)かなり丁寧に特殊蜘蛛に刺され超能力を手に入れた顛末やベンおじさんの死によってヒーローとしての覚悟を決める描写が描かれてきて、いくら作品として世界が繋がっていないといっても3度目ともなればもうさすがに鬱陶しいということもあるだろう。すでに「シビル・ウォー」でスクリーンデビューをしていることもあって最初からスパイダーマンとしての活躍が拝める。
新しいスパイダーマン=ピーター・パーカーを演じているのはトム・ホランド。僕が観た中では2012年の「インポッシブル」でユアン・マクレガーとナオミ・ワッツの長男を演じていた。あれから5年で成長したな、と思ったのだが1996年生まれなので現在21歳。「インポッシブル」当時で15歳ぐらいだったことになる。今回のピーターが高校1年生の15歳という設定なのでもとよりかなり童顔なのだな。トビー・マグガイアからアンドリュー・ガーフィールドになったときも(スパイダーマン役以外のキャストも含め)かなり若返った印象があったが、今回は本当に「まだ子供」と言う感じ。
もちろん単に若返っただけでなく、ピーターを取り巻く状況もかなり変化しており、コミックスに忠実というよりは(あるいは最近の作品の設定なのかもしれないが)映画独自に現代的な描写となっている。メイおばさんはマリサ・トメイが演じているがこれまでの歴代実写メイおばさんの中でも単に年齢だけでなく若い。アイアンマンのロバート・ダウニー・Jrと同い年。これまでのどちらかと言うとお婆さんの印象から美人のおばさん、という感じに。ただ若いだけでなくマリサ・トメイのキャラクターかこれまでの専業主婦(それ故にベンおじさん死後に苦労する)だったメイおばさんに比べると普通に仕事の面でも充実してそうで、飲食店かブティックあたりを経営してそうな雰囲気(具体的になにしてるかは語られてない)。劇中ベンおじさんのことは話題にならないので今回そもそもベンおじさんが存在したのかも不明。なんならずっと独身のメイおばさん、と言う設定でも普通にイケそう(コミックスではピーターはベンおじさんの弟の子供なので、ベンおじさんいないとメイおばさんとの続柄がおかしいんだけど)。
さらに過去の作品と大きく変わったのがピーターの学友たち。秀才だけど冴えない(友人もいない)という描写が大きかった高校時代のピーターだが、今回は(決してメイングループにいるような人気者でもないが)別に蔑まれてもいなければ孤独でもない。オタクの友人ネッドがいるし、学力コンテストでは頼られてもいる。フラッシュ・トンプソンからは相変わらず嫌味を言われているが、このフラッシュも金持ちではあるがこれまでの体育会系のジョックスではなくなっている(しかもヒスパニック系あるいはインド系)。この大きな変化はピーターの通うミッドタウン高校が、公立ではあるものの地域ごとに進学する高校でなく専門知識を習うための高校、日本でいうところの高専みたいな学校だから、というのも大きいのではないか(劇中での授業も実習もほぼ理工学系)。アメリカの映画などではいじめのピークが高校であることが多いが日本では中学校であることが多い。これはアメリカでは地域ごとにそのまま高校まで進学するのに対して日本では高校から進路別になるからだろう。アメリカの公立校ではアメフト部員が幅を利かせ、また自動車通学が認められているため、親の経済力がそのまま如実に学内ヒエラルキーにつながることが多い。しかしミッドタウン高校は皆学究の徒であるのでそういうものとは無縁でいられるのだろう。
新登場のネッドは肥満のオタクだが、なんだかんだ言ってもこの子も優秀なので、クライマックスでは現場に出ないサイドキック(バットマンに対するオラクルとかパニッシャーに対するマイクロなど)としてコンピューターを使ってサポートする。スーツの機能を解放したのも彼の仕事だ。
スパイディのスーツは基本的に「シビル・ウォー」で着用したものと同じ。最も基本的なスパイダーマンの衣装。特徴としては目の部分がおそらくズーム機能で大小変化することで、これによってフルフェイスのマスクなのに表情をつけることに成功している。マグガイアのスパイダーマンはかなり筋肉質、一方ガーフィールドのスパイダーマンはしなやかなヤセ型、今回はその中間という感じだろうか。個人的には「アメイジング・スパイダーマン2」の時のスパイダーマンがかなり好きだったのだが(特に顔部分)、今回はあれに比べるともうちょっと硬い感じ。機能はそこはトニー・スターク謹製だけあって多機能で、これまではピーター自家製で手首のウェブシューター以外はほぼただの布だったのに比べると様々な機能が備えてある。胸の蜘蛛のシンボルはドローンとして役立つし、アイアンマンスーツにおけるジャーヴィス、フライデーのようなサポート人工知能も付いているし、これまで実写では描かれてなかったウェブウイング(脇の下から展開する蜘蛛の巣状の膜)も。着る時はゆったりだが勝手に身体に密着してくれるし、濡れても乾かすヒーター機能付き。
一方後半はトニーにスーツを取り上げられ(勝手に機能を解放したりした)、最初のお手製スーツを着用する。これも「シビル・ウォー」でちょこっと出てきたが、これまでトビー・マクガイアもアンドリュー・ガーフィールドも自分で手作りしたにしてはしっかりし過ぎだよな、と思うぐらい手作り感満載。この後半になって初期のスーツを着用するって展開は「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」と同様だがやはり燃える展開でもある。
余談だが、日本でもスパイダーマンのコスプレする人って多いのだが、市販の全身タイツを着れば済む手軽さの一方で全身タイツタイプだけに体の線がもろに出るし、いっぽうでフルフェイスのため表情が分からず結構怖い。せめてある程度身体を鍛えて(でも痩せててほしい)からコスプレしてほしいなあ。
MCUから引き続き登場のキャラクターはアイアンマン=トニー・スタークにハッピー・ホーガン、ペッパー・ポッツ。それぞれオリジナルキャストが演じている。というか予想以上にアイアンマンたちの出番も多くてびっくりした。ホーガン役のジョン・ファブローなんて監督降りてからのほうが出番が多くなっている気がするなあ。後はキャプテン・アメリカもピーターたちが高校で観るビデオ教材の出演者として出てくる。キャップは「シビル・ウォー」以降手配中の犯罪者ということになっているのだけど、一応先生がその旨忠告してから生徒に見せるのが面白い。後はミッドタウン高校の校長が東洋人なのだけれど、この人は「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」に出てきたハウリングコマンドーの一員と同じ人が演じていておそらくその子供か孫といった辺だろう。校長室にそのハウリングコマンドーの写真が飾ってある。後はATM強盗がコミックスタイプのアベンジャーズの面々のマスク(祭りの屋台で売ってるようなタイプ)を付けて反抗に及ぶのだが、この時のマスクがソーが翼付きの兜かぶった状態だったりする。がMCUであの兜かぶってるの見たことないな。脇に抱えてはいたけど(新作でそれっぽいのかぶります!)。

今回のヴィランはヴァルチャー。スパイダーマンの敵としては古株ではあるが、コミックスのランクではこれまで出てきたグリーン・ゴブリン、ドクター・オクトパス、サンドマン、ヴェノムといったあたりに比べるとワンランク落ちる感じ。全身を緑の羽毛に身を包んだハゲオヤジ。しかし今回はかなり格好良く、実写映画に限れば歴代のスパイダーマンヴィランの中でも一番ではないかと思う。エイドリアン・トゥームズは仕事を奪われた腹いせに密かに隠し持ったエイリアンの残骸から武器や自分が着用するスーツを製作。その特殊武器を悪党に売って稼いでいる。演じるのはマイケル・キートンで、このキャストからバットマンを連想しないわけにはいかない。実際バルチャーが翼を広げて降り立つシーンはバットマンの同様のシーンのオマージュでもあるだろう。
ヴァルチャーがこれまでのスパイダーマンのヴィランと比べて違うところは、彼は全く狂っていないところである。これまでは大なり小なり超常的な力を手に入れたことが精神の不調へと通じ、善良だった人物がヴィランとなっていったが、トゥームズはまったく経済的な理由から悪事に手を染めるしいわゆる狂人タイプのヴィランではない。それを象徴するのが、実は彼こそがピーターの想い人リズの父親だった、という設定である。

ピーターはスタークにスーツを取り上げられ、スパイダーマンとしての活動を止め、通常の学生生活を送ろうとする。そして「ホームカミング」にリズを誘うことに成功するのだが、当日彼女の家に迎えに行くと出てきたのはエイドリアン・トゥームズであった。リズも今回新しく出てきたキャラクターでスラっとした美少女だが人種的には黒人である。だから最初にリズの家でトゥームズを見かけた時にはトゥームズがリズの家を占拠したとかそういう展開なのかと思ったし、映画を観終わった後も、子持ちの黒人女性とトゥームズが再婚したとかそういう裏設定があるのかな?と思ったりしたが、多分普通にリズはトゥームズの実の娘であると思う。そういう描写に説明が全く不要な時代になっているのだろうと思う。一方で人種が違うことでこの2者につながりはないと思わせびっくりさせる効果もあるのだと思うけれど。
ピーターはすでにヴァルチャーの素顔としてのトゥームズを知っていて、トゥームズはパーティに送る車の中での会話でピーターがスパイダーマンであることに気づくのだが、そんな簡単に相手の正体に気づくかな?と思う一方でこの車中の会話は中々にスリリング。
Spider-Man: Homecoming - Official Trailer 2 [HD]
ラストは功績が認められトニーから新しいアベンジャーズのメンバーとして迎えられるも、自分は「ご近所のヒーロー」でありたいとこれを断るピーター。これまで諸先輩と肩を並べるべく肩肘張っていたスパイディもやっと自分の立ち位置を見つけた。父親が捕まったリズは母親の故郷へ去るが、新しい友だちも出来た。その一人変わり者のミシェルは自分のこう呼ぶよう告げる「MJ」と。
Spider-Man will return.
NY、ワシントンなど意外といろんな場所に行き、ガジェットやマクガフィンはチタウリの遺産であったりガッツリMCUの中にいながらでも特に壮大な話になることもなく話を締めた。MCUがきっちり認知されているから可能なことで、これがもし最初から(例えばフェイズ1の時点で)スパイダーマンがMCUに参加していたらまたちょっと違ったものになっただろう。まだ高校1年生でありシリーズが続いてもしばらくは高校生のままだろう。今後は少なくとも「アベンジャーズ3」前後編に参加し、MCUとしての単独続編が一本は作られる模様。
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今後のMCU作品としては11月に「マイティ・ソー バトルロイヤル(この邦題何とかならないものか……)」が控えていて、すでに予告編が上がっているものにこちらもスパイディ同様「シビル・ウォー」でデビューした「ブラック・パンサー」が来年の春公開予定。そして「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」とフェイズ3のクライマックスへ。
"Thor: Ragnarok" Official Trailer
Black Panther Teaser Trailer [HD]
おまけ
Spiderman Homecoming , intro fun japanese
帰ってきた地獄からの使者、スパイダーマン!
スタン・リーも出てるよ!
WWは何故WW1を戦ったのか? ワンダウーマン
混迷を続けるDCエクステンデッド・ユニバース(以下DCEU)!作品のヒットとは別に中々評価につながりません。最も僕なんかはそれこそ最初の「マン・オブ・スティール」の時こそ「自分の理想とするスーパーマンと違う!」とか思っていましたが、以降の作品は最初からこのDCEUの混沌、暗黒の闇鍋、という世界観を受け入れているので、その事自体を批判する気はないです。むしろ今から急に明るい世界観が出てきても困る。
この秋公開の「ジャスティス・リーグ」の小冊子を読んだら「DCフィルムズ・ユニバース」と書かれていて、日本ではこっちが公式な呼称なのかしら?確かに「Extended(エクステンデッド=拡張する)」はちょっと分かりにくいし馴染みにくいけれど、どうせなら同じ「E」から始まる単語にすればよかったのに。そうすれば少なくとも略称は「DCEU」で一緒。なんとなく「E」から「F」に後退してしまったような印象も受けます*1。
しかし、そんなDCEUにも救世主が!「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」で場の流れを読まず(いやむしろ読んだ?)さっそうと現れて見せ場をさらった女傑ワンダーウーマンの登場です。今回もいろいろ賛否両論ではあるものの、一本の映画としてはDCEUの中で一番しっかりした作品であることは異論を挟まないでしょう。DCEU4本目!「ワンダーウーマン」を観賞。

物語
外界から隔絶した女だけの住むパラダイス・アイランドことセミッシラ。ここには神々によって創造された不老不死の種族アマゾンが、かつて神々の間に戦争を起こした戦神アレスに備えつつも平和に暮らしていた。アマゾンの女王ヒッポリタの娘ダイアナも厳しい訓練の末勇敢な戦士に成長する。
ある時外界から一機の戦闘機がセミッシラ沖に墜落。ダイアナがこれを救出するとそれはダイアナが初めて見る男性であった。その男を追って謎の軍隊が襲来。アマゾン族は女王の妹でダイアナの師匠でもあるアンティオペをはじめとした犠牲を出しながらもこれを撃退し男を尋問する。男の名はスティーブ・トレバー。イギリス諜報部所属のアメリカ人でドイツ帝国の恐るべき科学者イザベラ・マル博士の開発した新兵器について記した手帳を盗み出し逃亡したところでこの島に来たという。これまで知らなかった外の世界の状況~人類史上初の世界大戦が起こり、兵士だけではなく関係ない女性や子供も犠牲になっている惨状~を知り、ダイアナはこれはアレスの仕業に違いないと考える。そしてトレバーとともにこれを止めるべくセミッシラを後にするのであった。
ロンドンに着いたトレバーは新兵器とそれを使用するであろうどドイツ帝国の将校ルーデンドルフ総監の恐ろしさを訴えるが上層部はすでに和平交渉が進んでいるためこれを取り下げる。ルーデンドルフこそアレスに違いないと確信したダイアナは前線へ向かうことを決意。トレバーが独自に集めた仲間たちとともにベルギーの前線へ向かう。しかしそこにはダイアナが思いもよらない事態が……
「BVS」で颯爽とデビューしたワンダーウーマンは1941年デビュー。DCコミックスのヒーローとしてはスーパーマン、バットマンにつぐ三番手だがこれまであまり映像化に恵まれてきたとは言いがたい。一番有名なのは1975年から始まるリンダ・カーター主演の「空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン(紅い旋風ワンダーウーマン)」だろう。ここでは第1シーズンは第二次世界大戦を舞台とし、第2シーズンから現代を舞台とする構成。
映画は一応現代(BVS後)から始まり、現代のダイアナが過去を回想する形をとるが基本的に他のDCEUの要素が介在しない物語であり、この一本だけで観ても全く問題はないと思う。
もっとも有名な女性ヒーローでパイオニアであるが、神話を由来とするヒーロー、現代でなく過去から始まり、そしてまた現代に続く流れは先行するマーベルの「マイティ・ソー」や「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」を連想するには十分。原作のほうで言うと「ソー」はデビューが1962年であるのでワンダーウーマンより20年ほど後輩。キャプテン・アメリカとは1941年同士のほぼ同期(キャップが3月ワンダーウーマンは11月なので半年ほどキャップのほうが早い)。またこの時期(いわゆるゴールデンエイジ)のヒーローは多かれ少なかれ枢軸国相手に戦うことが多かったのでナチス・ドイツと戦うという設定もそれほど珍しいものではない。
ただキャップはそのオリジンがナチスや第二次世界大戦と不可分なのに対してワンダーウーマンは特にそうでもない。不老不死設定なので現代まで凍っていたわけでもない。今回の映画ではその過去の設定が原作やドラマと違って第二次世界大戦(1939~1945)でなく、第一次世界大戦(1914~1918)となっている。これは割りと大きな違いで、この変更には色々な理由が考えられると思われるが、その幾つかを僕なりに考えてみたい(以下第一次世界大戦はWW1、第二次世界大戦はWW2と記す)。

まずはビジネス的な理由。先行するMCUの方ですでにWW2を戦うヒーロー、キャプテン・アメリカが映像化されている。今同じようにWW2を舞台にしても二番煎じとなってしまうであろう。キャップと、ひいてはMCUとはまた別物であることをアピールしたいDCEUとしてはこれは避けたい。そこで舞台をWW2ではなくWW1にしたのではないか。またキャップとの対比に限らずとも対ナチスドイツのヒーローというのはある意味手垢のついた題材ともいえる。あえてここを外すことで新鮮味が得られる。
またキャップやワンダーウーマンなど1941年デビューでナチスや大日本帝国を敵として戦ったのは当然リアルタイムであり、現在の我々が知っているナチスや大日本帝国とも違うのである。もちろん敵として描くくらいだから(キャップのデビューは1941年3月でアメリカがドイツと開戦する前)、ナチスの独裁主義、ユダヤ人への迫害などはある程度知られていたのだけど(チャップリンの「独裁者」などの反ナチスのエンターテインメント作品もあった)、その詳細、ユダヤ人虐殺ホロコーストなどが一般に知られるのは戦後のことである。ナチスが登場するSF作品として我々が思い浮かべるUFOを連想させる超兵器だとかナチのオカルト的傾向、なども戦後になって広まった事項。結果アメリカが使用したが、各国の核開発なども戦前の時点ではよく分かっていなかったはず。戦時中にナチスを敵として描いたコミックライターたちが戦後にナチの実態を知って、自分たちの想像力(創造力)を遥かに越える形で現実はもっと酷かったことにショックを受けた、と以前何かで読んだ記憶がある。
だから今我々がゴールデンエイジの雰囲気を映像で再現しようとしたらWW2を舞台にするより、WW1を舞台にしてそこでSF的な超兵器などの登場をさせたほうが近いのではないかという気もする。

「BVS」でも出てきた写真(BVSの時はこれがクリス・パインだと気づかなかった)。
そしてもうひとつは映画「ワンダーウーマン」のテーマ的な問題である。ダイアナは世界が戦乱に陥っているのは戦神アレスが暗躍しているからだと思っている。そしてその大本であるアレス本人(ダイアナはルーデンドルフがアレスその人だと睨んでいる)を倒せば全て解決する、と。ある意味でヒーローらしい単純さであり、ただただ明快さとアクションの爽快感だけ求めるのであればそのような展開もあったかもしれない。もしWW2が舞台であればそのような単純明快な展開もありだろう。もちろんWW2も言うほど単純ではないが、枢軸国は悪役として明快であり、これを倒せば世界に平和が訪れる。だからナチスを敵としてこれを倒して終わりでも良かったかもしれない。しかしこれはDCEUという混迷の闇鍋。
劇中ではルーデンドルフもマル博士もアレスがちょっと背中を押した結果戦争に執着するようになったが、あくまで只の人間。これを倒しただけでは戦争は解決しない。アレスは実はイギリスの上層部(トレバーに指示を出すパトリック卿)に扮していて直接戦争を演出しているのではなく人間の心をほんのちょっと煽ることで戦争を継続させていく。人間の本質こそ悪なのだ!とするアレスの論理がWW2が舞台だとぶれてしまう。
WW1の複雑な事情(ヨーロッパは普仏戦争以来基本的に平和が続いていて、また各国の王族は皆親戚同士)が絡み、歴史的に観てもWW2のナチスドイツやファシストイタリア、大日本帝国ほどドイツ帝国は悪役とは言えない。ナチが悪い!で済まない複雑さこそ劇中のアレスの理論を強化し、ダイアナの単純な善悪二元論を打ち砕く。これがWW2が舞台であったらドラマの奥行きが薄くなると思う。
ちなみにドイツの女性科学者マル博士は原作では日本人、丸博士だったりする。そしてルーデンドルフはまんまその人ではないがモデルとしてWW1のドイツ帝国の軍人エーリヒ・ルーデンドルフという人物がいて、戦後ヒトラーと組んでミュンヘン一揆を起こした首謀者の一人だったりします。一揆後ヒトラーとは喧嘩別れ。どうやら政治やオカルト志向という面ではヒトラーとルーデンドルフは似たもの同士だったものの、身分の違いから同族嫌悪していたようである。
とまれ、他のヒーロー作品との差別化でも作品のテーマ的にも舞台をWW1にしたのは正解だったと思う。パラダイス島から一転暗い雰囲気もWW1が舞台なら仕方がない。個人的にWW1が(歴史的事象や作品の舞台として)好きな題材ということもあるが、普通にWW1物としてもよく出来ていたと思います。
今回は特に年代が明言されない事もあって、WW2が舞台だと思ってい見た人も多そう。劇中ではきちんとドイツの「皇帝陛下」という呼び方も出てくる。英語のセリフだけどちゃんとドイツ皇帝を指す単語は「エンペラー」じゃなくて「カイザー」になってたね。WW1は多大な犠牲を出した一方で、医療技術の進歩もあり「中々死ねない」戦争でもあって、戦傷を負いながら、手足を失い、顔を損傷しても生き長らえること可能となり、「ジョニーは戦場へ行った」などはWW1での戦傷をテーマにしている。マル博士の陶器で作った顔の損傷を隠す部分マスクなども実際に当時あったもの。
もちろん、問題もあって、WW1が舞台となったことで幾つか困った事態も。ワンダーウーマンはそのコスチュームからスーパーマンやキャプテン・アメリカと並ぶ星条旗カラーのヒーローだが、WW1が舞台になったことでそのアメリカはほとんど登場しない。アメリカが大戦に参戦したのは末期も末期だからだ(逆に言うとここで参戦せずに済んだことが後のアメリカの強さの礎となった)。トレバーはアメリカ人だがイギリス諜報部所属となり、舞台になる地域はロンドンにベルギー。ダイアナという名前ともあいまって(あるいは故ダイアナ王妃も意識したのかもしれない)アメリカと言うよりイギリスのヒーローという印象さえ受ける。本作では現代におけるダイアナはパリのルーブル美術館で学芸員として働いているようであり、DCEUにおいては特にワンダーウーマンにアメリカのイコンとしてのイメージを持たせるつもりはないのかもしれない。その辺もキャップとの差別化か。あのコスチュームはトレバーの前にパラダイス島に不時着したアメリカ人女性ダイアナ・トレバーを讃えてダイアナの名と星条旗カラーのコスチュームが作られたという設定。お分かりの通りこの女性はスティーブ・トレバーの母親。映画のコスチュームは基本的には原作を踏襲、露出部分も多いけど、もうちょっとくすんだダークな感じになっているかな。

ワンダーウーマンを演じているのは「BVS」に続きガル・ガドット。イスラエル出身で兵役についていたこともある。ということはユダヤ人で、「ソー」のナタリー・ポートマンも今回のガル・ガドットも多民族の神話由来のキャラクターを演じることとなるが大丈夫なんだろうか?とちょっと心配に思ったり。まあ、現在北欧神話やギリシア神話を実際に信仰している人などほとんどいないだろうけど。それこそフィクションと割り切れば大丈夫なのかな?
ダイアナはギリシア神話ではアルテミスのローマでの呼び名だが、その処女神としてのイメージも本作では発揮。日本での宣伝だと「男も知らず、恋も知らず」など過度にその辺を強調していたが、劇中では生身の男を見たことがない、というだけで知識としては十分(生殖的なこと含めて)知っているし、恋愛に関してもアマゾン同士普通にある、と察することができる描写。ただガル・ガドットの表情含め、セミッシラから出たことがないだけあって、単純な世界観の持ち主として「BVS」と比べると若く純粋そうな表情。撮影自体は「BVS」のほうが先だろうけど、全然違う。この辺は本作を通してダイアナが現実を知って成長した、と見るべきだろう。
前線の塹壕の中で戦災にあった婦人の訴えからトレバーたちが止めるのも聞かず戦闘モードになるシーン(実質的にワンダーウーマンとしてのデビュー戦)では突然あの露出の多い衣装になり、一瞬そんなエロい格好ダメ!みたいになるけれど、次の瞬間にはいやらしさよりただ格好良さ、頼もしさだけが印象に残ることとなる。むしろガル・ガドットのちょっとした色気を発揮するのはロンドンに着いた直後、当時のイギリス婦人の格好に着替えるシーンで様々な服装を試着するところ。1917年当時の貴婦人の格好だから肌の露出など殆ど無いのだけど、むしろこのシーンのほうがワンダーウーマンとしての格好やパラダイス島での肌露出が多い格好よりエロチックだったりします。神様が現実世界にやってきてのカルチャーギャップを描くシーンとしても「マイティ・ソー」よりこっちのほうが好きかな。
ダイアナはゴッドキラーという神を殺すことができる剣を携えて戦場に赴くが、実は「ゴッドキラー」とは剣ではなくダイアナ自身であることが判明。この設定はギリシア神話の「ギガントマキア」におけるヘラクレスの設定のいただきかな、と思う。
ヒロイン(便宜上)はクリス・パイン。役柄としてはアメリカ出身のイギリス諜報部所属(アメリカでは空軍に所属)でダイアナを外界に誘う道標。しかし雰囲気としては「スター・トレック」のカーク船長や「ブラック&ホワイト」なんかの飄々としてるけど頼もしいといういつもの感じ。あれですね、クリス四天王(残る三人はクリス・ヘムズワース、クリス・エヴァンス、クリス・プラット)の中で仮にMCUが潰れても誰かは生き残るようにクリス・パインはDCEUにあえて行ったというまるで真田信之と真田信繁兄弟のような、あるいは諸葛亮と諸葛瑾のような話し合いがあったのだと思われます。まあこの4人が友人かどうかもよく知らないけど。
ほかはトレバーが集める仲間もモロッコ人の詐欺師サミーアやPTSD気味のスナイパーチャーリー、インディアンである酋長など一癖も二癖もある連中。しかし彼らがダイアナにこの世界はダイアナが思うほど単純ではない、としらしめる役割も果たす。
敵はアレス。ギリシア神話の主神ゼウスと正妻ヘラのあいだに生まれた不詳の嫡男。同じ戦争の神様でもアテナが戦略や栄誉を象徴するのに対して、アレスは戦場の狂気を体現する神。実際神話でもその戦い方は力押し一辺倒。しかも弱い。度々負ける。人間にも負ける。ヘラクレスにも負ける。ゼウスからも嫌われていて逆に可哀想になってくるがそんなわけで、ギリシア神話題材のフィクションに登場する時はハデスと並んで大抵悪役です。今回はトレバーたちを後押しするパトリック卿こそ実はアレスだった!ということでデヴィッド・シューリスが演じているが、パトリック卿としての姿はともかく素のアレスとしては別の人、あるいはCG表現でも良かったんじゃないか、という気もする。一応アレスは乱暴者だけど超絶美形なんですよ。クライマックスはアメコミらしくダイアナとアレスの一騎打ちバトルで、そこまでの雰囲気と一変するためちょっと逆に違和感。そこで負けかけたり苦悩したあと火事場のクソ力に目覚めたダイアナがアレスを倒して、めでたしめでたし。
Wonder Woman Official Trailer #2 (2017) Gal Gadot, Chris Pine --Regal Cinemas [HD]
今回は物語の前後を現代(ブルース・ウェインがレックス・ルーサーが持っていた写真(ベルギーで撮ったもの)の原版をダイアナに贈る)で挟むものの、基本的には百年前を舞台にした作品。なので気になる部分もある。つまりこの後「BVS」で登場するまでダイアナは何処で何をしていたのか?それこそWW2の時はどうしていたのかなど。このあとDCEUは「ジャスティス・リーグ」へ続き、それぞれのヒーローの単独作品へと連なる。さすがにもう「ワンダーウーマン2」があっても過去でなく現代が舞台となると思うが、ちょっとでもその辺が解決すると嬉しいかも。劇中では「BVS」でも本作でも「ワンダーウーマン」とは名乗ってないし、呼ばれてもいないんだよねたしか。その辺もちゃんと描写あると嬉しい。
結果としてDCEUとしてはかなり”まとも”な作品となった「ワンダーウーマン」。きちんとDCEUの色は残しつつ新たに風を吹き込んだといっていいだろう。「ジャスティス・リーグ」も期待大!
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史上最も躊躇しないトム! ザ・マミー/呪われた砂漠の王女

ユニバース!
というわけで、世はまさにユニバースの時代。先鞭をつけたマーベルコミックスの「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」に始まり、DCコミックスの「DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)」、ゴジラやキングコングが大暴れする「モンスターバース」!そしてある意味ではこの手の世界観を共有する作品の元祖であるかもしれない、ユニバーサル・モンスターが一堂に会する「ダーク・ユニバース」がついに始動!第一弾はトム・クルーズ!

物語
軍の任務の途中でちょこっと私腹を肥やそうとしたニック。案の定無計画がたたってイラクの町で武装集団に襲われることに。無事にやり過ごしたものの町の中に巨大な地下空間が現れる。考古学者のジェニーとともに地下に降り立つニック。そこは5000年前のエジプトの王女で追放されたアマネットを封印した遺跡だと知る。慎重に事を進めようとするジェニーを無視して勝手に棺を引き上げるニック。
アマネットの棺を輸送するその最中同僚のヴェイルがおかしくなり乗員を殺し始める。躊躇なくヴェイルを撃つニック。輸送機はイギリスに墜落しニックも死んだ!
ニックは何故か生きていて、ヴェイルの幽霊を見たりする。その頃復活したアマネットは墜落現場に来た救急隊員の生気を吸ってちょっとづつ元気に。ふらふらやってきたニックたちをセトのダガーで殺そうとするが失敗。ニックたちを救ったのは謎の武装集団「プロディジウム」だった。プロディジウムはロンドン自然史博物館の地下に本拠地を構える対モンスター組織。率いるのはヘンリー・ジキル博士。ジキル博士によるとニックはすでに呪われているという。アマネットも捕らえられるがジキル博士の体に変化が起き、ニックと乱闘している混乱に乗じてアマネットは脱走。いろんな奴らがニックを狙う。ニックの明日どっちだ!?
1932年の「ミイラ再生」のリメイク作品。この作品は何度かリメイクされていて、僕自身は1999年からのスティーブン・ソマーズ監督による「ハムナプトラ」シリーズがリアルタイム。原題はすべて「THE MUMMY」だがやはり日本語(英語でも?)の語感として「マミー」は「お母さん」というイメージを持つ言葉なためこれまで邦題は原題片仮名ではなく「ミイラ再生」「ミイラの幽霊」「ハムナプトラ」と言う感じに。今回はそのまま原題をカタカナにした「ザ・マミー」だがやはりそれだけだと弱いと思ったのか「呪われた砂漠の王女」という副題が付与。もっとも舞台の大部分はイギリスなのでそれほど砂漠な感じはないけど、まあこれは「ハムナプトラ」とかもそうだからね(3作目の舞台なんてエジプト関係ない中国だったし)。
今回はまず舞台を現代にしていることが特徴。「ハムナプトラ」は1923年という過去が舞台だった。そして一番大きな特徴はこの「ザ・マミー」はユニバーサル映画のモンスターたちが同じ世界に属する「ダーク・ユニバース」映画の第一弾ということだろう。一般にユニバーサル映画というと1931年の「魔人ドラキュラ」を始めとするベラ・ルゴシ、ボリス・カーロフ、ロン・チェイニーといったスターたちが演じたモンスターたち。これらはもちろん原作も違っていれば映画も別世界だったのだがそれらを一つの世界に持ってこようという企画。今後はハビエル・バルデムがフランケンシュタインの怪物を演じる「フランケンシュタインの花嫁」やジョニー・デップ主演の「透明人間」なんかが予定されている。その世界をつなぐのが今回登場する「プロディジウム」で、ロバート・ルイス・スティーブンスンの「ジキル博士とハイド氏」の登場人物で二重人格の代名詞ともなったヘンリー・ジキル博士が率いる。
この「ダーク・ユニバース」に近いクロスオーバー企画というとアラン・ムーア先生原作の「リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン」とその映画化である「リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い」であったり(ドラキュラ(ミナ・ハーカー)、透明人間、ハイド氏あたりが共通)、やはり「ハムナプトラ」のソマーズ監督作品の「ヴァン・ヘルシング」などがある。「ヴァン・ヘルシング」はアニメなどで続編があったが、結局映画としては単品で終わってしまった。ここで出てくるヴァン・ヘルシングが属する組織などはそのまま「プロディジウム」の前身ともいえるし、それこそ作品自体が「ザ・マミー」はじめとする「ダーク・ユニバース」の先駆けという感じだろう、実際、この作品のリブート企画に関わっていたアレックス・カーツマンが本作「ザ・マミー」の監督でもあるので、もしかしたらいずれ「ダーク・ユニバース」の一作として「ヴァン・ヘルシング」が再び登場するかもしれない。

さて、本作は以上のようにかなり独特な世界観を持った映画であり主役は人間よりモンスターという感じのであるが、にも関わらずやはり紛うことなき「トム映画」である。トムが自由に動き映画を支配する。本作のトムはかなり精神的にも若い印象。メインどころの出演者の中ではおそらくいちばん年上(劇中でラッセル・クロウがまるで父親かのようにトムと話すシーンもあるがトムのほうが2歳年上)。しかし外見の若さもあるが、何より行動が若い。多分過去のトム映画史上今回のトムはもっとも躊躇しない。考える前に動く。ヴェイルがおかしくなった時、他の軍人が射殺しようとするが友人であるトムはそれを止める。しかしいざ自分がやばくなると驚くべき早さでヴェイルを撃ち殺す。それも何発も打ち込む。これ以外にも今回のトムは、事前に考慮して動くということがほぼ無くその場の勢いで動く。よく言えば決断が早く、そのおかげで物語のテンポは早い。とにかく今回のトムは55歳とは思えぬ思慮の浅さを全開!でもそれによって引き起こされるトラブルが全て「若さゆえの過ち」と許せる不思議な感じ。
今回のトムは「キング・オブ・エジプト」でもおなじみ、邪神セトが現代で蘇ろうとする為の依代でもあった。終盤、最後まで躊躇しないトムはそのおかげでアマネットの意表を突き、セトを宿すが精神はトムのままというデビルマン(悪魔人間)になる。ジェラルド・バトラー(GoEのセト神)の力をトムの身体に宿し、心はトムのままというデビルマン・トムは今後も「ダーク・ユニバース」のキーマンとなるのだろうか。

表題のミイラになるのはソフィア・ブテラ。「キングスマン」の女殺し屋だったり「スター・トレックBEYOND」の白い顔のエイリアン、ジェイラだったりこの世ならざる雰囲気の美貌の持ち主故かあまり普通の人間は演じてきていないが、今回も野心に燃えるエジプトの王女でありミイラ女。いろんな状態のアマネットを演じている。「ミイラ再生」のボリス・カーロフほど枯れた感じでもなければ「ハムナプトラ」のアーノルド・ヴォスルーほどアグレッシブでもない感じ。というか「ハムナプトラ」でいうとヴォスルー演じるイムホテップよりパトリシア・ヴェラスケスが演じたアナクスナムンに(外見上もキャラクター的にも)似た感じ。
今回は第一弾ということで具体的に他のキャラクターは言及されず。おそらく全シリーズに登場するMCUにおけるニック・フューリー的な立ち位置としてラッセル・クロウのジキル博士がいるのであろう。
ダーク・ユニバースとしては「魔人ドラキュラ」「フランケンシュタインの花嫁」「透明人間」「大アマゾンの半魚人」などのユニバーサル作品のリメイクが予定されていて、さらに直接モンスターものではないものの「オペラ座の怪人」「ノートルダムのせむし男」などもこの世界の一作として予定されているという。後者2作などその時代設定から重要になるのだが、どのようにアレンジされるのだろう。そういや一応「キングコング」もユニバーサルモンスターなんだよな。すでに「モンスターバース」の方に行ってるけど。
THE MUMMY Trailer + No Gravity Spot (Tom Cruise Blockbuster Movie - 2017)
本作に限れば映画は第一弾だけあって特に事前知識を必要としないし、面白かったです。さすがにトム色は弱いのかな、と思ったらむしろトム全開だったし。
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susahadeth52623.hatenablog.com
アグレッシブなセト神が出てきます。
クロニクル・ミーツ・ブレックファスト・クラブ!パワーレンジャー
前回の「キン肉マン総選挙2017」の記事を書いた割と直後、はてなダイアリーからアクセス解析機能が削除されました。まあもうあんまりアクセス数などは気にしていないのですが(全盛期に比べると更新数が減ったこともあり大分アクセス数も減りました)、それでも全く反応が分からなくなるのは意外とやる気に直結していて、見れないと逆に気になる。時々パーンとアクセス数が膨れ上がることとかもあってそういう時はだいたいどこかで過去に感想書いた映画が放送されたりした時なのですが、例えばTVで長谷川博己が「ピラニア3D」に言及したらしく、それでアクセス数が爆発したなんてこともありました。
そういうわけで無きゃ無いで困るので、Google Analyticsなる機能も試してみたんだけどなんだか上手くいかなくて、それで、思い切ってブログを「はてなダイアリー」から「はてなブログ」に引っ越しすることにしました。「小覇王の徒然はてな別館」と同時に存在するんじゃなくてリダイレクトというやつで今後は全部新しい方に移動する設定にしましたので全引っ越しですね。
で、新しいブログタイトルは「The Spirit in the Bottle」としました。以前に旧ブログ「小覇王の徒然なるままにぶれぶれ!!!」引っ越しの際にも書きましたが、元々はジャンルごとに2つのブログを使い分けるつもりで「別館」と題しましたが、結果はてなダイアリーの方のみに注力することになりました。「小覇王の徒然はてな別館」という名前に愛着がないわけでもないですが、思い切って大幅変更!この「The Spirit in the Bottle」はドイツのお伽話が由来です。まあまだまだマイナーチェンジすることもあるとは思いますが、今後は「The Spirit in the Bottle」でよろしくお願いします。
というわけで心機一転最初の記事はもう公開終わって久しい「パワーレンジャー」です。

物語
アメリカの地方都市エンジェル・グローブ。アメフトの選手として将来を嘱望されていたジェイソンは不祥事から選手生命を絶たれ補習を受けることに。そこで知り合ったのはビリーとキンバリー。ビリーをいじめから守ったことで親しくなったジェイソンはビリーの頼みで一緒に町外れの金鉱跡に遺跡発掘に行くことに。そこにはキンバリーの他に転校生のトリニー、不良のザックもいた。ビリーの爆破によって現れたのは謎の5色のメダル。それぞれが手にとったところで警察が集まり、5人はパトカーを振り切ろうとして貨物列車に激突していしまう。
気づくと自宅にいるジェイソン。怪我もなければその後の記憶もないが、超人的な身体能力を手に入れたことに気づく。再び鉱山に集まる5人。常人をはるかに凌ぐ跳躍力などを堪能するが、渓谷の奥底に謎の遺跡を発見。そこにいたのはアンドロイド、アルファ5。アルファ5は肉体を失った過去のレッドレンジャーゾードンを意識だけ蘇らせ、5人に新たなパワーレンジャーとなるように要請する。過去にゾードンらパワーレンジャーが宇宙の平和を守っていたが、レンジャーの一人リタ・レパルザの裏切りによって壊滅、ゾードンは自身の力と引き換えにリタを封印した。しかし再びリタが蘇ろうとしており、そのために新たなパワーレンジャーが必要なのだ。力を使いこなさなければレンジャーのスーツは装着できない。5人のパワーレンジャーとしての特訓が始まった。
ご存知日本の誇るスーパーヒーロー実写ドラマ「スーパー戦隊」シリーズのアメリカ版。この作品は1992年の「恐竜戦隊ジュウレンジャー」をもとにした「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー 」のリメイク作品。コンセプトは継承しつつリアリティも重視し日本のスーパー戦隊とも従来のTVシリーズの「パワーレンジャー」ともまた違った趣の作品となった。
僕が最初に「パワーレンジャー」の存在を知ったのは1996年頃だろうか。バイト先のレンタルビデオ店に入荷したのを見たのが始まり。もちろんそれ以前から情報自体は知っていたと思う。「ジュウレンジャー」の方は正直もう中学校に入っていて、大ぴらにこの手の番組を見るのは恥ずかしい年頃だったのでリアルタイムでは見たり見なかったり。ただその前のトレンディ戦隊「鳥人戦隊ジェットマン」が割りと大人向け路線だったのに対してファンタジーの低年齢向けに戻した作品で日本でもシリーズ中興の祖と言って良いだろう。巨大ロボットがロボットそのものではなく意思を持った神様、という設定になったことでこの後の設定の幅が大きく広がった。また後述するが追加戦士が登場しその後の定番となったのもこの「ジュウレンジャー」から。
そんな「ジュウレンジャー」を元にした「パワーレンジャー」だが基本的にアメリカオリジナルの物語・設定で、特撮部分を流用して作ると言う形をとった。後続のシリーズでは日本のオリジナルの設定を極力そのまま使用して作品を作るようになったが、この時点では特撮部分以外はほぼ別物と言っていいだろう。ただ、第一話を見た時は結構衝撃だった。多人種で構成される戦隊(日本では男性だったイエローが女性になっていたりもする)、テンポが良くなって話がぐんぐん進む展開。そしておそらくアメリカではあまり馴染みのないであろう実写の巨大ロボ。「これはヒットするわ」と思ったものである。
日本のスーパー戦隊との大きな違いはシリーズが基本的に全部つながっていることで、日本では「電子戦隊デンジマン」と「太陽戦隊サンバルカン」、それまでの全部の作品とつながっている設定の「海賊戦隊ゴーカイジャー」以外は基本的には一作で完結。のちに「VSシリーズ」なども作られるがあくまでイベントという感じで独立している(最近はそうでもないのだが)。「パワーレンジャー」は全部がつながっていて、特に最初の「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー」から1998年の「パワーレンジャー・イン・スペース」までは明確にドラマが連続する一大スペースオペラともなっていて、キャストも一作きりではない。

そんな「パワーレンジャー」は過去に2回映画化されていて、一作目「パワーレンジャー・映画版」はTVシリーズとは同一キャストによるがパラレルな物語。復活した悪の権化アイバンウーズを倒すためにレンジャーたちが奮闘する(劇中でカクレンジャーっぽくなる)物語で、のちにTVシリーズでもこの映画版に相当するエピソードが作られた。
もう一作は「パワーレンジャー・ターボ・映画版・誕生!ターボパワー」でこちらは明確にTVシリーズの「パワーレンジャー・ジオ(オーレンジャー)」と「パワーレンジャー・ターボ(カーレンジャー)」の間をつなぐ物語でここで登場した敵キャラクターはそのままTVシリーズでも登場した。
今回は1作目の「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー」のリメイク。5人の名前や役割もかなり忠実に受け継いでいる。最初の「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー」は5人が高校に通うティーンエイジャーというのが「ジュウレンジャー」との大きな違いで(日本ではすでにターボレンジャーで高校生戦隊が実現しているがジュウレンジャーは十代どころか古代の人)、アメリカらしく多人種構成となっていた。いわゆるPCに配慮した作品の先駆けといえるかもしれないが、当時は今ほど洗練されておらず、わりと不自然だった*1が、その辺もシリーズを重ねるごとに洗練されていって、黒人やヒスパニック系のレッドも誕生している。
最初にティーザーを見た時はまるで「クロニクル」みたいだな、という雰囲気でとても暗め、およそ「パワーレンジャー」とは思えない感じだったが、後続の予告編で徐々に内容が明らかになるにつれて、「アイバンウーズが出てくる最初の映画版とあんまり変わらないんじゃないか?」と思ったりもした。実際に脚本の一人マックス・ランディス(ジョン・ランディスの息子!)は「クロニクル」の脚本家。他にもアシュリー・エドワード・ミラーとザック・ステイツは「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の脚本家コンビだったりしてスーパーヒーロー映画としてキャリアのある人物が参加している。
この映画を観るときに大きく2つの見方があると思っていて、日本のスーパー戦隊がハリウッドで映画化!という日本の特撮を下敷きにして観る見方や、すでに「パワーレンジャー」シリーズを知っていて、そのTVシリーズとどのように差別化しているのか?というのを確認する見方。そして、全くの初心者として観た時にどう評価するか。僕の場合、後者の見方は出来ないわけだけど(スーパー戦隊はもちろん、パワーレンジャーもある程度新作はチェックしています)、それでも従来のスーパー戦隊、パワーレンジャーとは大分異なる作りをしていることは分かるし、逆に従来のもののパワーアップ版を期待すると肩透かしを食らうと思う。
実は最初のパワーレンジャーはすでにTVシリーズのほう「パワーレンジャー・メガフォース」と「パワーレンジャー・スーパーメガフォース」で実質リメイクされている。この2作はスーパー戦隊での「天装戦隊ゴセイジャー」と「海賊戦隊ゴーカイジャー」にあたるが天使と海賊というアメリカではあまり向いてない題材だったのか、最近のパワーレンジャーとしては大幅に日本版と設定を変えてきていて、ゴセイジャーにあたる5人は高校生となり、最初の「パワーレンジャー」を思い起こさせる高校学園モノとなっている。「スーパーメガフォース」はそのままメガフォースの5人が新たにパワーアップした姿、言ってみればこの作品はシリーズ最初の作品をリメイクしつつ、(ゴーカイジャー同様過去のレンジャーにチェンジするので)、集大成ともなっている作品。今回の映画はいわば二度目のリメイクだ。

レンジャーたちは特に(日本では)名を知られていない新人たち。名前はオリジナルそのままに、でも各所属するグループの理想的なトップクラスが何故か仲良し5人組だったオリジナルと違って、異なるグループに所属する(そしてそこからもドロップアウトした)各人がなぜ出会い、共に戦うようになったかを描く。「クロニクル」ミーツ「ブレックファスト・クラブ」。オリジナルとは人種設定も変えてあり、レッドとピンクこそそのまま(白人)だが、ブルーは黒人、イエローはインド系、そしてブラックが東洋人(中国系?)となっている。ブルーであるビリーが「黒のほうが良かった」みたいな事を言うシーンもあるが、オリジナルの東洋系はイエロー、黒人はブラック、というまんまだったところからは脱却している。
各レンジャーのスーツは基本的に(特にヘルメット部分は)ジュウレンジャーの物を踏襲しているが、印象はだいぶ違う。最初の劇場版の時もジュウレンジャーのスーツを鎧にアレンジした感じだったが、今度はもっと生物的なアーマーという感じか。実際装着シーンも日本の変身シーンのような転送されて着装!というよりスライム的な物質が徐々に体全体を覆っていく、というスパイダーマンのシンビオート(ヴェノム)っぽい感じ、やっと変身できたぜ!という苦労に見合った感動はあるが、格好良く変身する爽快感は少ない。
アクションシーンもいわゆる怪人はリタと戦闘員のゴーレムしか登場せず、そのゴーレムはCGによる岩石モンスターとい感じなのでTV版のような爽快感は薄め。
ただそういうアクションシーンでのTV版の踏襲、様式美の部分はあえて封印しているように感じた。個人的には序盤から中盤にかけての「クロニクル」や「ブレックファスト・クラブ」的な部分が割りと刺さったので、この雰囲気を最後まで保持するには必要な演出だったと思う。
ブルーレンジャーの役名はビリー・クランストンだが、このクランストンという姓はオリジナルから受け継がれていて、名の由来はブライアン・クランストン。ブライアン・クランストンはオリジナル当時、怪人の声を幾つか担当していて、今回はついに司令官(そして元レッドレンジャー!)役へと大出世!ゾードンはオリジナルでは巨大なチューブの中に投影される巨大な顔、という状態だったが(多分モデルは「オズの魔法使」のオズの大魔法使い)、今回は壁から3Dのように出てくる。冒頭ではレッドレンジャーだった時のレンジャー姿やその正体である異星人としての姿も出てくる。このゾードンも最初は自身が肉体を取り戻すために若者たちを利用する、という側面もあるのだが、最終的にジェイソンたちを認め、自身でなく彼らのために協力するようになる。
シリアスな雰囲気が全体を占めるが、その中でのマスコット的というかユニークな一面を担当するのがアルファ5。碁を嗜む人口知能…ではなくゾードンに替わりパワーレンジャーとなる若者たちを直接指導するアンドロイド。このキャラクターが一番オリジナルとの解離が少ないキャラかも知れない。アイヤイヤイヤイヤー。
スーパー戦隊とパワーレンジャーを他のスーパーヒーロー作品と隔ていている大きな要素が巨大ロボ戦、パーワーレンジャーでいうところのメガゾードなのだが、こちらは以前の映画版に続きCGで描かれている。映画版では「カクレンジャー」の隠大将軍がCGとなって登場したが、やけにメタリックで過渡期とはいえデザインも動きももっさりしていて正直魅力的ではなかった。今回は基本的な意匠はオリジナルのメガゾードバトルモード(大獣神)と同様だが、あえて人が入っていないことを強調するデザイン。正直おもちゃになることを考えた場合はあまり魅力的ではないけれど、映画の中では良かったと思う。
ここのゾードは特に元となる動物の造形にこだわってはいないようでトリケラトプスが6本足になっていたり、プティロダクティルスは普通に戦闘機という感じ。特にマンモス(マストドン)は鼻に当たる部分は角のようになっていて、6本足で黒光りしているのでマンモスというよりカブトムシのゾードという感じ。もうちょっと元のモデルとなる動物に似ていたほうが良かったかなあ(設定的にはそもそも地球外の生物に似せて作られたゾードなのかもしれない)。この辺はトランスフォーマーに比べるとちょっともったいないです。

敵となるリタ・レパルサはエリザベス・バンクス。このリタ・レパルサこと魔女バンドーラこそ日本の、そして世界のヒーロー史上特筆する悪役で、特撮部分のみの流用でキャストは総とっかえだったパワーレンジャーにおいてなお、唯一演じた曽我町子のシーンがそのまま使われ、英語吹替も行い、なんなら新規シーンさえ撮り足したという伝説の悪役である。ちなみに曽我町子は「電子戦隊デンジマン」でベーダー一族の首領、ヘドリアン女王を演じているが、このヘドリアン女王のデザイン上のモデルとなったのがマーベルコミックス「マイティ・ソー」のヘラで、今度の新作「マイティ・ソー バトルロイヤル」でヴィランとしてケイト・ブランシェットが演じますね。この辺の日米で影響しあってる感じとても興味深い。
曽我町子のリタ・レパルサはさすがに途中から若返ったということで別の役者に変わってしまうが、最終的に「ミスティック・フォース(魔法戦隊マジレンジャー)」のミスティックマザー(天空大聖者マジエル)は善の魔術師になったリタ・レパルサということで曽我町子が演じている(日米共にこれが曽我町子の遺作)。
オリジナルのリタ・レパルサはゆったりとした衣装に身を包んだ年配の魔女として描かれているが、本作ではもっと身体にフィットしたスーツを着ている。あるいは今回のリタ・レパルザは元グリーンレンジャーでゾードンら他のパワーレンジャーを裏切ったという設定(これは本作独自)なので、そのスーツは元を正すとレンジャーのスーツと同様なのかもしれない。
どちらかというその姿はシリーズではこの後に出てくるディバトックスやアストロネマ、トラキーナといったパワーレンジャー独自に作られた女性幹部に近い。今回は一回限りの作品ということもあり毎回怪人を送り込むのでなく、直接レンジャーとやりあうから、という部分もあるだろう。エリザベス・バンクスはこういうコミック的な役柄を嬉々として演じる姿が素晴らしい。リタ・レパルサそのものは人気キャラクターなので今後もしシリーズが続けば再び登場することもありえるだろう。

映画は一応単独で完結するが、多少続編への含みはあって、敵側ではゼッド卿(ロード・ゼッド)の存在を匂わせ、レンジャー側ではトミー・オリバーがエンジェルグローブ高校に転入してきた(登場はしない)と知らせて終わる。続編ではゼッド卿が登場し、リタの復活とグリーンレンジャーをめぐる物語になるのだろうか。
ご存知のようにオリジナルの「パワーレンジャー」は「恐竜戦隊ジュウレンジャー」がもととなっていて、そこでの追加戦士ドラゴンレンジャーの出演は数回に過ぎない。しかし「パワーレンジャー」の方はシリーズの最初から追加戦士が登場し、絶大な人気を誇ったためちょっと日本とは違った展開を迎える。日本では5人(作品によっては3人とか)の集団ヒーローで全員が主人公ともいえるが一方でその中でも中心となるメンバーはやはりレッドだ。必ずしもリーダーではないが*2主役的存在はレッドである。パワーレンジャーでもジェイソンが一応主人公的立ち位置なのだが、まだその認識が確立される前にグリーンレンジャー=トミーが絶大な人気を得てしまったために必ずしもレッドが中心じゃなくてもいいんじゃないか?という感じになってしまった。これはシリーズが続きトミー自身がレッド(オーレッド)になるまで続くこととなる。
ちなみにジェイソン・デヴィッド・フランク演じるトミー・オリバーはシリーズの中でグリーンレンジャーを始めとしてホワイト(キバレンジャー)、レッド(オーレッド、レッドレーサー)、ブラック(オアバレブラック)となっているのであともう一色何か演じれば一人戦隊が可能。「動物戦隊ジュウオウジャー」のジュウオウバードか「宇宙戦隊キュウレンジャー」のホウオウソルジャーあたりで是非トミー・オリバーの復活を願う。

そして、ジェイソン・デヴィッド・フランクとキンバリー役のエイミー・ジョー・ジョンソンは今回の映画にもゲスト出演しています。この二人は(劇中で)恋人同士となり、シリーズが続く中で別れてしまったが、今でもパワーレンジャーシリーズ全体でのベストカップルだろう。
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もうすでに公開は終わってしまったのでソフト待ちの状態だと思うけれど、意外と普通に青春モノとしてよく出来ています。逆にハリウッドでパワーアップした戦隊物、という期待が過ぎるとちょっと物足りないかな。でも予想した以上によく出来ていて個人的には満足です。日本のスーパー戦隊、TVのパワーレンジャー、ともどもこの劇場版シリーズも見守っていきたい。
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