The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

Deep One’s Love シェイプ・オブ・ウォーター

 ”深き愛”ならぬ”深きものどもの愛”。アカデミー賞といえば英語圏の映画賞の中でも最高峰なわけですが、やはり色々物議を醸すものであって、なぜあれが選ばれなかったんだとか逆になぜあれが選ばれたんだ!とか毎回良くも悪くも話題になります。僕なんかはもうノミネート段階では何が選ばれたのか興味はありますが、最優秀賞となるともうどれでも別にいいかなってスタンス。作品選びの参考にすることは殆ど無くなってますね。そしてこの手の映画賞はやっぱりある種のジャンル差別があって、どんなに大ヒットしても評価が高くてもSFやホラー作品が選ばれることは滅多に有りません。技術部門で取ることはあっても作品賞や男優女優賞はまず有りませんね。しかし今年は「ロード・オブ・ザ・リング王の帰還」以来のファンタジーが作品賞、監督賞などを取りました。ギレルモ・デル・トロ監督のアカデミー賞受賞作「シェイプ・オブ・ウォーター」を観賞。観たのはちょうどアカデミー賞授賞式の次の日でした(別に意識したわけではないです)。

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  • 物語

 ハンサムな王子の時代が終わりに近づいた頃…

 唖の女性イライザは航空宇宙研究センターで清掃員として働いている。同僚のゼルダと隣の部屋の絵かきジャイルズのみを友達として過ごす代わり映えしない毎日。

 ある時ホフステラー博士の研究チームが新しく何かを連れてきた。イライザはその生物が警備担当のストリックランドの虐待に対して暴れ血の海にしたらしい現場の掃除を任される。ふとその生物と目が合い惹かれるイライザ。

 次の日からちょっとづつその「彼」と親交を深めるイライザ。一方ストリックランドは「彼」に負わされた傷も痛み彼の解剖を主張する。ホフステラー博士は反対するがトップのホイト元帥はストリックランドの意見を受け入れる。それを聞いてしまったイライザは彼を逃そうとする。イライザの作戦にゼルダやジャイルズ、そして実はソ連のスパイだったホフステラーも加わって…

  ギレルモ・デル・トロ監督というと怪物への偏愛。僕も「ミミック」で知って以降一応全部の作品を見ている。僕自身怪物・怪獣映画は大好きだし、特にデル・トロ監督同様半魚人に目がないのでその意味でもこの作品は面白かった。世間的にはデル・トロ監督といえば「パシフィック・リム」なのだろうが、個人的にはあの作品には他の作品に見られる怪獣描写への繊細さと偏愛が欠片も感じられず残念だったのだが、その後の「クリムゾン・ピーク」や本作は本来のデル・トロらしさが感じられて僕は好きです。

 この作品がアカデミー賞(作品賞、監督賞)などを取ったということで、これで「怪物が出てくる作品が認められた!今後は怪獣映画が作品賞を取る可能性もある!」と喜んでいたりする人も見受けられたけど、僕は特にそうは思わない。「王の帰還」の時には僕も「今後はジャンル関係なく評価される!」と思ったりしたけれど、特にそんなことも無かったしね。この作品が評価されたのはまずラブロマンスとして優れていたからだろう。ドラマとして評価されたからクリーチャーが出てくるファンタジーという部分をおいて賞を得たのだと思う。

 更に言うなら、別にアカデミー賞なんて取らんでもいいんじゃないの?って思う。ジャンル映画はジャンル映画として評価されれば良い。もちろんこの作品の受賞は僕も嬉しいし喜ばしいけれど、少なくともアカデミー賞で評価されるために怪獣映画にいらないドラマを加えるなんてことが起きたら本末転倒だと思う。

 

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 僕は怪物が出てくる物語としては「フランケンシュタイン」が大好きなんだけど、キャラクターとしてのクリーチャーでは「大アマゾンの半魚人」も大好き。「ウルトラマン」でも海底原人ラゴンとかが好きだし、「スターウォーズ」ではモン・カラマリのアクバー提督が好きだ。とにかく半魚人キャラにはどうしようもない魅力を感じてしまう。そんな中ここ最近登場した半魚人キャラで一番好きなのは「ヘルボーイ」シリーズのエイブ・サピエンで、その造形だけでなく所作や喋り方なども魅力的だ。そのエイブを演じたダグ・ジョーンズが今回も半魚人を演じている。

 ダグ・ジョーンズアンディ・サーキスと並んで「顔を見せない名優」という感じで、デル・トロ作品でも数多くのクリーチャーを演じている。ただ、今回は同じ半魚人でも服を着て言葉を喋るエイブとはかなり印象が違う。その辺は同じ半魚人でも別物だぞ、と制作側も強気意識したのだろう。のっぺりとしたエイブに比べて鱗やヒレのディティールが細かく、言葉を喋らないので動作や目線で感情を訴える。個人的にはデザインとしてもエイブのほうが好きだけどこちらも新時代の半魚人デザインとしてよく出来ていた。ただ個人的には(これは別にこの作品に限ったことではないのだが)生物発光して感情を表現するのはあんまり好きではないかな。

 ほとんどクトゥルフ神話色が無かった「パシフィック・リム」とかと比べると、今回はアマゾンの奥地で原住民に神として崇められた存在を連れてきて宇宙開発研究の一環としてアメリカで調べているという設定で、コズミック感こそ少ないが「深きものども」感は満載。しかもそれを恐れるべき敵ではなく、愛すべき存在としても描いているのが素晴らしい。愛すべきといっても単に可愛らしく描いているわけではなく、そこは人間とはまた違う価値観(猫食ったりする)の生き物で、感覚的にもかなり異なるものとして描いていて、でも魅力があるようになっているのもまた良い。

 で、まあ元ネタというか、劇中で触れられてるので別に深読みでも何でもないと思うんだけどこの作品はヘブライ神話「旧約聖書士師記」のサムソンの物語を善悪逆転したものですね。

 イスラエルの英雄サムソンがペリシテ人に神の力を失って捕らえられ、しかし最後は力を取り戻しダゴン神殿を破壊し多くのペリシテ人を道連れに死んだ、という物語。ゼルダのミドルネームがデリラと知った時にストリックランドがこの話に触れます。ストリックランドは自分をサムソンに例えるし、デリラはサムソンの恋人で彼の力の秘密を探りペリシテ人に密告する人物と同じ名前。そしてダゴンは古代に信仰されていた半人半魚の神様で、豊漁を司る神として広く崇められていたものの、この時に多くの信者を失い、のちにキリスト教では悪魔とされます。またダゴンラブクラフトによってクトゥルフナイアルラトホテップなどとともに旧支配者の一柱となります。ストリックランドは半魚人によって指を2本失うけれど、これはサムソンがダゴン神殿を崩壊させるときに2本の柱を倒すことを暗示しているのかも。

 この作品はダゴンとその信者たちが執拗に攻めるサムソンを倒してかつての神の地位を取り戻す物語ともいえる。ストリックランドはそれまでただの化け物としか見てこなかった半魚人を最後の最後で神と認めて死んでいく。だから怪物が出てくるファンタジーという部分以外でアンチ聖書なところがあって、よくこの作品がアカデミー賞取れたな、と観た後に別の意味でびっくりしてしまった。

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 ちなみに、ストリックランドというと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのマーティの天敵でもあるストリックランド教頭をまず思い起こすのだけど、日本語の響き的にも「ストリックランドStrickland」という名前は刺々しく厳しい印象を与えるがそのへんどうなんでしょう?実在する姓だろうけど英語でも悪役っぽい名前なのだろうか。f:id:susahadeth52623:20180321051750j:image

 ストリックランドを演じたのは「マン・オブ・スティール」のゾッド将軍ことマイケル・シャノン。いかつい顔はそのままだが、(鎧を着ていたからだが)上半身にボリュームがあったゾッド将軍に比べると身体がやけに細くアンバランスで、それが神経質そうなキャラの性質をより強調しています。ストリックランドは家庭では良き夫、良き父だが職場では最低な野郎で(トイレで手を洗わない)、そのストリックランドがイライザに好意を示すシーンがあるけれど、あれで連想したのは「スタートレックDS9」でカーデシア支配下ベイジョーでテロック・ノール(DS9)の司令官だったガル・デュカットがベイジョー人女性を愛人(うち一人はキラ・ネリスの母親でもある)にしていたエピソード。この権力に極端に勾配がある状況で行われるあのシーンは一見ストリックランドの人間性を示すようで実は、自分より弱いものに情を示すふりをすることで優越感を味わうという実に嫌なシーンである。

 またゼルダ役のオクタヴィア・スペンサーは「ドリーム」に続き宇宙開発の場で働く役だけど、こちらは清掃員という職種であり、時代的にも「ドリーム」の裏と思って見ると興味深いかも。ちなみに冒頭に「ハンサムな王子の時代が終わりに近づいた頃」と出てくるけれど、これはケネディ大統領のことで時代設定は1962〜1963年です。ただその辺ぼんやりとなので、僕は最初普通に現在が舞台で、それにしちゃやけに背景や小道具がレトロだなあ、とか思ってしまった。中盤以降朝鮮戦争の話などが出てきて時代に気付いた。

 ジェラルドはリチャード・ジェンキンズ。この人が出てきたSFホラー系作品だと「キャビン」でしょうか。ゲイであるジャイルズは好きになった男性に会いに行く時にカツラをつけるが、つけてない時のほうが素敵。ホフステトラー博士のマイケル・スタールバーグはどことなく中性的な不思議な魅力のある人で個人的には「メン・イン・ブラック3」が好き。

 主役のイライザにはサリー・ホーキンス。「パディントン」シリーズや「GODZILLA」に出演し、クリーチャーとの共演も慣れたもの。決して凄い美人というわけではなくどちらかと言うと近所にいそうな親しみのある容貌。元アイドリング!!!32号の関谷真由さんに似ている……というのは「パディントン2」の時にも書きましたね。今回はヌードもあり、また自慰シーンなどもあり必要なシーンかな?と思う一方で個人的にはノイズだったのでもうちょっとその辺はぼかした描写でよかったんじゃないか、とも思ったり。


THE SHAPE OF WATER | Official Trailer | FOX Searchlight

 デル・トロ監督が製作した「パシフィック・リム:アップ・ライジング」も公開間近。こっちは監督がTVシリーズの「デアデビル」や「スパルタカス」などを手がけたスティーヴン・S・デナイトが担当。予告編を観た限り、前作あってこその続編とはいえ前作より面白そう。僕的には適材適所、本来あるべきものがあるべき場所へ収まったという感じで楽しみです。

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  デル・トロへの期待値が大きすぎて個人的にはイマイチだったけど世間的には大ヒットした作品。

シェイプ・オブ・ウォーター (竹書房文庫)

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ギレルモ・デル・トロのシェイプ・オブ・ウォーター 混沌の時代に贈るおとぎ話

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  ギレルモ・デル・トロ監督は本作のような監督のわりとパーソナルな思いがあふれる作品のほうが好きなので次もこういう系を撮って欲しいなあ。しかしオスカーを得て、選択の幅も広がったはずで次こそは「狂気の山脈にて」を撮って欲しい!

ラヴクラフト全集 4

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実録ゆえの歪さ 15時17分、パリ行き

 クリント・イーストウッド監督最新作!俳優としては一応引退した身だが監督としては健在、今もコンスタントに新作を送り出している。僕も全部見ているわけではないが(前作観てないや)、新作が公開されればまずは気にかける監督の一人。今回も公開初日に観に行ったのだった。「15時17分、パリ行き」を観賞。

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  • 物語

 スペンサー・ストーンとアレク・カトラスの二人は幼なじみ。中学でそこに加わったのがアンソニー・サドラー。3人は学校に馴染めぬ一方サバイバルゲームなどで友誼を深めるが、アンソニーは別の学校に転校。アレクも父親に引き取られ3人はバラバラになる。それでも3人の友情は終わらなかった。

 大人になってスペンサーとアレクは軍に入隊する。スペンサーは志望のパラセーリング部隊に入れず、第2志望の部隊でも中々成果を出せない。ヨーロッパに駐屯するスペンサーとアフガニスタンで従軍するアレクは休暇期間中にヨーロッパ旅行を計画する。そこにアンソニーも加わってドイツ、イタリア、オランダと楽しむ3人。そして2015年8月21日アムステルダム発パリ行きの高速鉄道タリスに乗った3人は……

  最初にイーストウッドの監督最新作としてタイトルを聞いた時は「西部劇かな」?」と思ったのだが、これはイーストウッドのイメージと「3時10分、決断のとき(原題3:10 to Yuma)」からの連想だろう。タイトルにおもいっきり「パリ」と入っているのにね。

 正直本国などではあまり評判が良くないらしい。日本でも賛否両論といったところだが、根強いイーストウッドファンが多い事もあってそれなりに受け入れられている模様。僕自身は「面白かったけどかなり歪な映画だな」というのが最初の感想といったところ。事前に知っていた情報は、実際に起きたテロ事件をその当事者を主演俳優として起用し描く、という部分。その事件が具体的にどういうものかはあまり調べなかった。実在の事件を当事者を起用して描く、といえば2001年の「アメリカ同時多発テロ事件」のハイジャックされながらも目標への激突を防いだ(しかし墜落して全員死亡)ユナイテッド航空93便の顛末を描いたポール・グリーングラス監督の「ユナイテッド93」を思い起こす人も多いだろう*1。僕も最初に作品情報を聞いて思い浮かべたのはこの作品。内容というか作品構成もテロが起きた前後をドキュメンタリータッチでリアルタイムに近い感じで描くのではないか?と思っていた。ところがこの作品はそもそもテロを描く作品ですら無かったのだ。

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 TVスポットなどでは「イーストウッドが描くテロとは」というような感じで宣伝されているが、この作品ははっきり言ってテロをメインに描くものではない。テロリストがなぜ?どうやって?テロを起こしたか?というのはほとんど描かれない。この映画は94分というわりと短い上映時間で大体4部構成となっているが、テロ事件そのものはその4部目で一瞬の出来事。それよりもこの映画が重視しているのはスペンサーというアメリカの一若者の苦悩だろう。

 最初はちゃんとプロの俳優で撮影する予定だったらしい本作。脚本作りのために当事者3人に聴きこみ取材をした際に「どうせなら本人に演じてもらおう」となったらしい。おそらくこの時点で作品の方向性も変わってきているはずで、フィクションとしての作劇はよりノンフィクションなものになったはず。通常の作品ならたとえ実話ベースであってももうちょっとクライマックスの事件と主人公のそこまでを絡ませたりすると思うのだが、何しろこれは事実を描いたもの。テロリストとヒーローとなった主人公たちの間には何の因縁もない。だからこれはテロに遭遇した若者を描く作品であっても「なぜテロが起きたのか」といったようなことを描く作品ではない。極端な話、テロでなくてただの列車事故でも良かったのだ。

 映画作品として歪なのは偶然がクライマックスにつながって物語が成り立っているので描写が積み重ねで出来ているわけではないから。そしてそれが他のフィクションと本作を隔てている。

 僕は事前に主人公を演じるのが当事者本人で、テロに対処した事件を描く作品と知っていても最初の中学生のスペンサーやアレク、その後の入隊してからも挫折するスペンサーの描写などで、こいつらがスクールシューティング起こすんじゃないか?と思うぐらい過去の描写が詳細。スペンサーとアレクはADHD(注意欠陥・多動性障害)を疑われ、母子家庭でもあるため、学校から疎まれている。母親はキリスト教系の学校に転校させるがそこでも二人は疎外感を味わっている。この2人に問題児であるアンソニーを加えた3人はサバイバルゲームに熱中。周りから浮いている軍オタという描写がやがて銃乱射事件に発展するのではないか?とこれがノンフィクションだと知っていても思ってしまうぐらい彼らの子供時代の描写が痛い。

 やがて成長しスペンサーとアレクは軍に入る。スペンサーはアンソニーの何気ない一言に奮起しこれまでにない努力をするが、本人の与り知らないところ(視力関係)で希望の部隊に入れない。

「これまでは何もしてこなった。何もしてないということはやればできる、と言う可能性を残すことだ。でも今回はやった。でもダメだった。それじゃあ希望はないじゃないか!」と言うような叫びを母親に訴えるシーンはぐっとくる。第2志望の部隊でも努力とは別にうまくいかない。挫折した軍人、という部分でも例えば「テキサスタワー乱射事件」などを思い出した。とにかくスペンサーを取り巻く未来が見えないため、どうしてもテロを止めるどころか主人公がテロを起こす未来が見えてしまうのだ。スペンサー・ストーンは軍人らしい巨漢といかにも白人といった白い肌が特徴。巨漢なので一見すると強面だが、よく見ると童顔で僕はレスラーのブロック・レスナーを思い出した。この巨大な身体に幼い顔が乗っているアンバランスさがまたこちらの不安を掻き立てる。この時点では彼らが英雄となる未来は見えない。

 ところがスペンサーの内面を描く描写はここで途絶える。中学、軍に続く第三幕はヨーロッパ旅行。ドイツ、イタリア、オランダと三人が本当に遊戯を深め楽しんでいる様が描かれる。ここは本当に楽しそうでカメラアングルもセルフィを使ったりしたものに。ここでは三人は演技というより素の自分を見せているのだろう。これまでのスペンサーの苦悩が嘘のようだ。

 そしてテロへ。実際の事件は乗務員が乗務員室に施錠して閉じこもった、という問題も起こしているが、その辺は描かれず、わりとあっさり巨漢の軍人であるスペンサーとアレクの二人がテロリストを取り押さえ、アンソニー(ともう一人三人とは別のイギリス人男性)がサポートする様子が描かれる。乗客が撃たれ、スペンサーもナイフで首を切られるが描写はあっさり。

 イーストウッドが描くのはテロでも事故でも何でも良かったのだろう。イーストウッドらしい骨太マッチョな描写だが、政治的にどうこうというよりは極限の緊急事態に人はどのように行動するのが正しいのか?ということを描いた作品という感じか。

 中学、軍でのスペンサーの挫折感がクライマックスでほとんど無関係(一応軍で習った応急処置が撃たれた乗客を助けるために生かされてはいる)だったりするのはやはりそれが実話だからなのだろう。主人公とテロの間には何の因縁もないだから。これが本人主演じゃなかったら脚色として過去とクライマックスにつながりをもたせると思う。僕は書いたように「本人が演じているとは知っててもこいつが銃乱射するんじゃないか」と思ったぐらいなのだが、そんな描写が許されるのも実話だから。実話の前には物語としてのつながりは通用しない。

THE 15:17 TO PARIS Trailer (2018)

 何度も言っているように一本の映画作品としてはかなり歪です。テロを描くものでもありません。ただその歪さ故にいわゆるノンフィクション映画ともまた違った緊張感、臨場感は味わえる代物かと。

15時17分、パリ行き (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

15時17分、パリ行き (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

  しかしイーストウッドは自身の出演作以外の監督作は基本ノンフィクションばっかりなんだね。

*1:管制塔の人は一部当事者

熊熊危機一髪 パディントン2

 2月ももう終わりで、相変わらずブログ更新をサボっていたわけですが、あれなんですね。はてなブログは更新が途絶えていると「そろそろ更新せえや」ってメール来るんですね。びっくり。というわけで新年は1日に前回の「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL」を観たきり全く劇場映画鑑賞をしていなくて、2月も半ばまではこれといった活動をしていませんでした。あまつさえ一時期文明と隔絶した生活を送っていたのでオリンピック他世間の話題から全く乗り遅れていたのでした。

 とはいえ2月後半からは遅れを取り戻すように観賞復活。人より大分遅れて観たのが今回の「パディントン2」で、これが最高に良かった!正真正銘年明け一発目ポール・キング監督作品「パディントン2」を観賞。ちなみに熊といえば赤カブト(銀牙)と片目のゴン(牙王)が真っ先に思いつきます。

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  • 物語

 ロンドンのウィンザー・ガーデンでブラウン一家の一員として幸せに暮らす熊のパディントン。その誠実な人柄でブラウン家だけでなく近所の人たちとも仲良くやっていた。ペルーにいるルーシーおばさんへの誕生日プレゼントを探していた時グルーバーさんのお店で飛びだす絵本を見つける。世界に一冊しかないロンドンの名所を紹介した特別な絵本。パディントンはこの絵本をおばさんのプレゼントに決めたが高価なためアルバイトに励むのだった。

 そんなある日、グルーバーさんの店に泥棒が入り絵本を盗む。その場に居合わせたパディントンは泥棒を追いかけるが逃げられてしまう。そして到着した警察はパディントンを犯人として捕まえてしまう。実は絵本には隠された秘密があって、それを狙った落ち目の俳優ブキャナンのしわざだったのだ。ブキャナンの嘘の証言もあってパディントンは刑務所へ。

 ブラウン一家はパディントンの無実を信じ、真相を見つけようとする。一方パディントンは無頼者揃いの刑務所でもいつもの誠実さで囚人たちに慕われていくのだった・・・

  前作はその年のベストテンに選んでいるけど、ちょうどブログの更新が途絶えがちになった時期でもあって独立した感想記事は書いていない。のでちょっとこちらで前作の補完も。

 この作品はイギリスの作家マイケル・ボンドの絵本。僕は映画が作られて初めて知ったのだが1958年に出版され、日本でも複数の出版社からシリーズが発売されている。作者のボンド(ジェームズ・ボンドとは無関係)は前作に特別出演していたが2017年の6月に91歳で亡くなった。本作はボンドに捧げられている。

 前作で面白かったのは、「喋る熊」というパディントンの特色をブラウン一家はじめ良い人達はそれを特別視しないこと。もちろんパディントンは熊なので、その点で怖がったりする部分もあるのだが、基本的にはあくまでパディントンの人柄で評価して受け入れているのだ。パディントンの「喋る」部分に興味を持つのはニコール・キッドマン演じるミリセント・クライド。父親の冒険家がルーシーとパストゥーゾ(パディントンの育ての親グマ)を友人として扱い、熊の居場所を明らかにしなかったため学会を追われた。ミリセントはその復讐を「喋る熊」パディントンを捕まえ剥製にして展示することではらそうとしている。登場人物で唯一パディントンの「喋る」部分に拘りながら、その喋る部分を一切生かせない剥製にしようと頑張るのが実に倒錯していてまた悪役としてよく出来ていた。厄介者のご近所カリーさんも「熊怖い」であっても喋る部分にはとくに恐怖を覚えていないというか。

 実はちょっと特殊な能力を持つ主人公が上京(便宜上の言い方)してそこに馴染み新しい家族を見つける、という物語は大デュマの「ダルタニャン物語」など定番で、僕は宮﨑駿の「魔女の宅急便」を連想した。あれも主人公が魔女であり箒に乗って空を飛べる、というのを主人公の特性として尊重はしているものの周りの人達は特に重要視すること無くあくまでキキの人柄をもって受けいれている。空飛ぶ能力を重要視するのはトンボだけで、トンボは悪役ではないが、そのゆえにキキを危機に巻き込む(駄洒落になってしまった)。 

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 今回は評価の高かった前作を受けてスタッフ/キャストがほぼ続投。順当に物語の規模がパワーアップした正統派の続編映画となった。

 前作ではパディントンがブラウン一家に受け入れられるまでを描いた物語だったが、今作はその辺はもう心配なし。逆にウィンザー・ガーデンの他の住人との交流が描かれる。ウィンザー・ガーデンには人種民族様々な人が暮らしていて、インド系の学者もいれば退役軍人もいる。ロンドンに例えばアメリカのニューヨークほど多人種が暮らす都市というイメージはないが、そこは古くから繁栄した国際都市で、ありとあらゆる人たちが暮らしている。つまりパディントンもそんな移民たちの一つに過ぎないのだ。人間じゃないキャラクターを移民として描くというのはそれこそスーパーマンから続く表現ですね。昨今はイギリスのEU離脱などもあり、ナショナリズムによって人々の心が狭くなって(これはイギリスばかりではなくアメリカでも日本でもその傾向が強くなっていて由々しき事態だ)来ているが、そんな風潮に警鐘を鳴らす作品でもあろう。というか別にそんな社会派作品として観なくても全然いいのだが、もっとおおらかになろうよ、という感じ。

 ブラウン一家は今回はもう完全にパディントンを一家の一員として受け入れていてそこが乱されることはない。パディントンの無実を晴らすための捜査の方針でヘンリー(かつてはワイルドだったが、結婚と子供の誕生を機に堅実になったリスク管理会社に務めるサラリーマン)とメアリーらが揉めたりするものの全員一丸となってパディントンの無実を晴らそうと動く。ジュディとジョナサンのこどもたちもしっかり成長している。メアリー役のサリー・ホーキンスゴジラパディントンと、この後に「シェイプ・オブ・ウォーター」で半魚人とも共演する今最も羨ましい女優(半魚人大好きです)。いわゆる美人というよりはチャーミングな感じ(前作の時点で超美人であるニコール・キッドマンとの対比もあったと思う)。人間ではパディントンの一番の理解者で今回も頑張ります。あれですね個人的に関谷真由さんに似ているとこも好感が持てます。

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 刑務所でもパディントンはその誠実な人柄とマーマレイドレシピのお陰で囚人や看守から慕われ、刑務所の待遇改善までしちゃうところはさすがハートフル・コメディいったところ。ガタイがでかいいかにも暴れん坊といった風体のキャラほど実は料理や家事が得意、みたいなのも定番ではありますな。

 そして悪役はヒュー・グラント。かつての売れっ子、今は落ち目の俳優で今回はその芝居で養った演技やメイキャップを駆使してパディントンやブラウン一家を翻弄する。セレブを装ってはいるが今はお金に困っているブキャナンは絵本の秘密を知っていて…

 ヒュー・グラントはわりとTHEイギリス俳優!というイメージ。それこそ金髪碧眼の美男子という定型的な白人俳優で他にイギリスの俳優として思いつくユアン・マクレガーなんかと比べてもイギリスらしさが全面に出ていると思う。その意味では多人種多民族だったウィンザー・ガーデンにあって支配層でもあるイギリス人のイメージ(故に逆に異物)なのかもしれない。そういえばウィンザー・ガーデンのブラウン一家などが住む家って多分建売というか同じ構造の戸建てが連続して並んでると思うんだけど、これ「死霊館エンフィールド事件」の舞台となった家と多分同じ構造なんだよね。もちろん色味から何からぜんぜん違うんだけど。

susahadeth52623.hatenablog.com

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 ブキャナンがメアリーを自宅に招いた時にブキャナンの若いころの写真が部屋中に飾ってある描写があって、これはブキャナンのナルシズムを笑うところなんだけど、ここで飾ってあるのはもちろんヒュー・グラント自身の若いころの写真。これが本当に美男子なんだよね。もともとロマンティック・コメディで人気を博した人で、この作品なんかもユーモラスな部分が強調されているけれど、若い頃は男も惚れそうな美男子で、そりゃこんなルックス生まれたらナルシストにもなりますわ(グラント自身がどうかは知らないが)。

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 今回は初回は日本語吹替で観賞。前作はパディントン松坂桃李、ヘンリーに古田新太、メアリーに斉藤由貴、ミリセントに木村佳乃といったいわゆるタレント吹替全開のキャスティング(僕はよく知らないのだけどジュディ役の三戸なつめも)。なので不安も不安で前作公開時は字幕版を選んだ。でも公開前の年末に1作目がTV放送されて、そこで初めて日本語吹替版を見た。そしてこれが実に良かったのですよ。なんといっても松坂桃李パディントンのとにかく丁寧で誠実な語り口がこちらによく伝わってくる。丁寧さではオリジナルのベン・ウィショーを上回るかもしれない。ご存知のように松坂桃李は「侍戦隊シンケンジャー」の主人公、志葉丈瑠としてドラマデビュー。スーパー戦隊はちょうどこの「シンケンジャー」からオールアフレコではなく、素顔での演技は同録となったものの、もちろん変身後やアクションシーンなどでアフレコするシーンもあっただろうし、そういうところで鍛えられたのでしょう。他のキャストも良かったので、今回は日本語吹替と字幕両方を最初から観る気満々であったのです。

 前作のニコール・キッドマン木村佳乃に変わってヒュー・グラントには斎藤工斎藤工自身のアフレコ、声優としての技術がうまいかはよくわからないが、グラントの大げさな演技にはあっていた。声優だと森川智之に近い声質。もちろん実際のグラントとは歳が離れていて若い声なんだけど、何しろミュージカル的な部分もあるので今回のヒュー・グラントにはぴったりだったと思う(他の作品だったらどうかは分からないが)。

 残念だったのはサリー・ホーキンスのメアリーの声が斉藤由貴から変わっていることですね。なんかスキャンダルがあって降板したらしいのですが……とはいえ替わった石塚理恵さんも素晴らしかったです。

 作品は前作ではそれほど多くはなかったアクション面でも強化され、舞台が大きく広がったこともあって大満足。前作が良かった人なら問題なく楽しめるでしょう。倫理や表現の限界に挑むような作品で賛否両論になるのもいいけれど、とにかく丁寧に不特定多数が楽しめるように作られた作品も良いものです。

 今回唯一残念かな?と思った部分はカリーさんですね。前作でも近所の厄介さんとしてパディントンを毛嫌いしミリセントと組み、でもミリセントがパディントンを殺そう(剥製標本にしよう)とすると密かに(すぐバレるけど)ブラウン一家に情報を与える役柄で、一応善性が示されていたのだけれど、今回は一人自警団として住人にパディントンの危険性を説き回り最後まで良いキャラにはならなかったのは少し残念(ラストのブラウン家に集まる人達の中にもカリーさんはいなかったと思う)。別に完全に改心する必要はないんですよ。もし新作が作られたらまた厄介さんとして登場してくれて良いのです。でも根っからの悪い人でない部分は示してほしいかな。


PADDINGTON 2 - Official Film Trailer (International)

 とにかく丁寧に作られた誰でも楽しめる作品だと思います。

 ラストもハッピー!「カンフー・ヨガ」とかと最近こういうエンディングが心地よい。年取ったかな。

クマのパディントン

クマのパディントン

 

 

 

愛と平和とライダーの成長と 仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー

 2018年ももう1月が終わり。寒さに震えておりました。何より今年は元旦こそ劇場で映画を観たものの、そこから先まだ劇場へ行けていないのです。その元旦に観た映画は「仮面ライダー」最新作。仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」タイトルが長い!の何回目かを観に行ったのでした。これは「MOVIE大戦MEGAMAX」以来の傑作ですぜ!

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  • 物語

 「エニグマ、起動!」

平行世界移動装置=エニグマを使った何者かの企みによって、

二つの世界が一つになろうとしていた。

一つは、仮面ライダービルドとして戦う桐生戦兔たちがいる世界。

もう一つは、仮面ライダーエグゼイドとして戦っていた、宝生永夢たちがいる世界だ。

この事件の黒幕は、ビルドの世界の東都政府の元・研究員だった最上魁星。

彼は二つの世界をドッキングさせることによって、

すべてを消滅させ、自らは「永遠の命」を手に入れようとしていたのだ。

人類に残された時間は、あとわずか。

地球最大の危機に、伝説の彼方に去ったはずの、あの戦士たちが立ち上がった・・・・・・。

ビルド、エグゼイド。そしてオーズ、フォーゼ、鎧武、ゴースト。

6人の仮面ライダーが、世界の消滅を阻止するため、いま力を合わせる――!!

  えー、張り切ってあらすじ書いたんですが、トラブルで消えてしまったので(同時に再び書く気力も消えた)、パンフレットのSTORYから引用しました。なのでかなり端折ったものとなっていますが、詳細は追々触れていきたいと思います。

 今年はまだスーパー戦隊の方の「VSシリーズ」が全然情報が上がってこず、もしかしたらないのかもしれませんが、代わりと言ってはなんだけどこちらのライダー映画が最高なのでぜひ観に行ってほしいです。

 この「平成ジェネレーションズ」は今回が2作目。系列的には「MOVIE大戦」の現行ライダーと前年のライダーのクロスオーバー作となる。ただそれ以外のライダーもがっつり関わってくるのが「MOVIE大戦」と違うところか。とはいえ平成と言う年号が来年で終了予定であることからこのシリーズはここで打ち止め。とはいえ新たなタイトルでまた作られることでしょう。

 「MOVIE大戦」シリーズは大きく3つのパートに分けて、前年のライダーの後日談エピソード、現行ライダーの新作エピソードを経て二人のライダーが共闘するMOVIE大戦パートに至るのが特徴だったが、それは「ゴースト&ドライブ」及びタイトルを「平成ジェネレーションズ」に変えた前作の「Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー」では踏襲されず一本のエピソードとして描かれました。今回も基本的には一本の長いエピソードではあるのですが、何しろテーマがパラレルワールドであり、終盤までビルドとエグゼイドが直接交わることがないこともあって二分割でこそないけれど、二つの世界のエピソードをちょくちょくザッピングしながら楽しむと言う感じでしょうか。

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 これまで何回か書いたと思うのですが、スーパー戦隊の「VSシリーズ」が割りと一定のクオリティを保っているのに比べると仮面ライダーのクロスオーバー作品は出来不出来が激しいです。より低年齢向けのスーパー戦隊のほうが多少の矛盾を物ともせず力づくで押し通せる勢いの良さがあると言う部分もあるのですが、仮面ライダーのそれも春映画は色々中途半端なものが多いです。

 一応これまでの平成仮面ライダー第2期(仮面ライダーW以降)は同じ世界観の物語といってよくその世界を貫く存在が財団Xでした。なので前作エグゼイドまでは多少の矛盾はあれど同じ世界の物語といってよいでしょう。しかしビルドは違います。10年前に火星から持ち帰ったパンドラボックスによって日本は北都、東都、西都の3つの国家に分裂し覇を競っている、という完全に新しい世界です。なのでどうしてもクロスオーバーさせるなら平行世界を移動ということになります。仮面ライダーの平行世界物ではなんといっても個人的にワーストでもある「仮面ライダーディケイド」が真っ先に浮かんでくるため、不安だったのですが幸いエグゼイド以前を一つの世界、そしてビルドの世界と二つに絞ったため、パラレルワールドテーマの作品としてもこれまでのライダー映画では最良のものとなりました。

 今回脚本は「エグゼイド」と「ビルド」のそれぞれのTVシリーズのメインライター高橋悠也と武藤将吾が共同で担当。まず片方が脚本を書き、それをもう一方が自分の担当したライダーの描写を修正しつつ第二案を書き、それを受け取ったらもう一回自分のライダーの描写を修正しながら書き、とキャッチボールしながら書いたそう。お陰で両ライダーのエピソードとしてもこれまでのTVシリーズの補完としても優れたものとなっています(ちょっと矛盾はあるかも)。

仮面ライダーエグゼイド」は実は平成ライダー2期の中で最もノれなかった作品で、そのせいで前作は劇場では見逃してしまいました。後半になってクロノスが現れたり、檀黎斗が檀黎斗神になったり、九条貴利矢が復活したあたりからハマった感じ。なので「エグゼイド」関連の映画は観ていなかったりしたのですが、物語は「トゥルーエンディング」(レンタルで見ました)からつながっています。映画のラストに突然現れてエグゼイドのパワーをボトルに吸収するビルドの描写がそれ。今回の映画はそこから始まります。戦兔は身に覚えのないその行為を葛城がビルドとして行ったもの、と推理(最も「トゥルーエンディング」でのビルドの口質、口調は明らかに戦兔ノそれなのだが)。これらはのちにTVシリーズの方で戦兔が顔を変えられ記憶を失った葛城巧その人、と判明したことで見事につながります。

 なので永夢自身は終盤まで変身しません。そこで他のゲーマドライバーたちのチームとしての活躍が光ります。ブレイブ、スナイプ、レーザーはもちろん、ゲンムまで。ただ個人的に一番好きなシーンは病院でカメラがワンショットで階段から降りていき、エグゼイドチームが毛布や水をやりとりしながら永夢とタケル(ゴースト)の元まで辿り着くシーンが妙に格好良くて変身後のシーンよりも好きです。

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 勢揃いした平成ライダー。オーズだけオフロードタイプのバイクじゃないためジャンプしたりしないです。オーズのライドベンダーは量産型(オーズ、バースはもちろん鴻上ファウンデーションの他の隊員なんかも使用していた)ので後半でオーズ専用機登場するかと思ったけど結局フォームチェンジはあれど最後までライドベンダー一体だけでしたね。最近は仮面ライダーのオートバイの描写が薄い気はするなあ。

 今回僕が観に行った大きな理由は二つ。ひとつは現行ライダーの「仮面ライダービルド」が面白いこと。そしてもうひとつは仮面ライダーオーズ仮面ライダーフォーゼがレジェンドライダーとしてしかも渡部秀三浦涼介福士蒼汰がちゃんと顔出しで出演すること。なんといっても特に「仮面ライダーW」「オーズ」「フォーゼ」の3作品は僕が最も好きな平成仮面ライダー。現在「W」も漫画「風都探偵」で続編展開中です!

風都探偵(1): ビッグ コミックス

風都探偵(1): ビッグ コミックス

 
風都探偵(2): ビッグ コミックス

風都探偵(2): ビッグ コミックス

 

 「仮面ライダーオーズ」からは火野映司とアンクが登場。ちゃんと「MOVIE大戦MEGAMAX」でのアンクとの別れと約束を踏まえた展開でその復活と再びの別れは涙なしでは見れません。多分映画史上最も感動的で美しくそしてエロチックにアイスキャンデーを舐めるシーンがある映画だと思う。アンクはその魂とでもいえる鷹のコアメダルを割れた状態で映司が所持しているわけですが、今回は財団Xの科学者でもあるエグゼイドの世界の最上魁星が用意した人造のコアメダルから生まれた偽アンクの身体を依代として一時的に復活した、という設定の模様。割れたコアメダル自体は修復しないので結局また消えることになるのですが、未来への希望は残した展開。

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 そしてフォーゼ!こちらは新米教師としての如月弦太朗を見ることが出来ます。新米教師といえば「MOVIE大戦アルティメイタム」。この作品では(公開時から見て)5年後の世界で教師として、新・天ノ川学園高校に在籍していましたが、今回はあの映画から5年ということで、その直前の出来事。セリフで城島ユウキの乗ったスペースシャトル打ち上げとそのサポート役としてロシアに行った歌星賢吾のことが語られます。

 フォーゼは主演の福士蒼汰の活躍こそ目覚ましいものの、仮面ライダー部はじめ一部の出演者には割りと不幸といっていい出来事が続いています。歌星賢吾役の高橋龍輝は引退。ほのかりんは未成年飲酒などで事務所解雇。第一話で賢吾にラブレターを渡す生徒役で出演した冨田真由はストーカー事件の被害者となりました。そして城島ユウキ役の清水富美加は突然「幸福の科学」へ出家すると行って全てをうっちゃってしまいました。今回エンドクレジットではそれぞれの作品のTVの時のダイジェストともいえるスナップが出てくるのですが、「フォーゼ」のところは慎重に清水富美加が写っているカットを排除していたなあ。とにかく僕は「フォーゼ」が好きすぎるので出てたキャストは全員幸せになってほしいと願ってやみません。f:id:susahadeth52623:20180114034426j:image

 弦ちゃんは「アルティメイタム」でフォーゼドライバーを廃棄するのですが、今回はその直前それでも多分久々のフォーゼとしての活動といったところなのでしょうか。決して出番は多くないですが紛れも無い弦ちゃんの活躍が見れます。仮面ライダー部からはJkと大杉先生が登場。

 他は仮面ライダーゴーストと鎧武が登場。ゴーストは「平成ジェネレーションズ」前作でエグゼイド「と共演済みなので割りとエグゼイドのブレイブたちとともに行動。タケル殿は多分年齢的には今回一番年下でやっと大学に受かった一年生といったところ。ライダーとしてはエグゼイドやビルドより先輩ですが立場上永夢には敬語になりますね。この映画の一番の笑いどころは御成と檀黎斗神の仏と神の会話です。

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この後姿は御成でした。

 神といえば鎧武ですが、鎧武の世界自体はおそらくWからエグゼイドにつながる世界ですが、彼はなんといっても神様なので一人ビルドの世界へ現れます。多分今後シリーズが続く上でビルドのような明らかにこれまでと違う世界観の作品も出てくると思うのですが、そこでそれらをつなぐ役割をするのが鎧武なのではないかと思います。

 先ほどタケル殿が一番若い、と書きましたが、じゃあ仮面ライダーとして一番後輩は誰なのかというとそれは仮面ライダークローズである万丈龍我ということになります。エグゼイドはすでに一年戦ってきましたし、戦兔も番組が開始した時点ですでにビルドとして活動履歴が半年~一年ありそうです。また本人は覚えていませんが葛城としてのビルドの経験もあります。また戦兔はあの性格なのでパラドやエグゼイド、他のライダーに対しても特に後輩ぶりません。

 しかし万丈は番組も開始してから、映画公開の直前(この映画は14話直後ぐらいだたと思われます)仮面ライダークローズとなりました。まだまだ新米ライダー。当初は恋人の敵と自分にかけられた殺人容疑を晴らすためという個人的な動機が中心で、この映画を通して先輩ライダーと接することで仮面ライダーとしての自覚と責任に目覚めることとなります。両方の世界で物語は彼の視点となることが多いようです(最近また暴走気味ですが)。

 今回の敵はパラレルワールドの両方に存在する二人の最上魁星。それぞれ性格は違いますが、この二人の同一人物がそれぞれエニグマを作り合体させることで世界の破滅と不死身のバイカイザーとなることが目的。性格の異なる二人の最上魁星を大槻ケンヂが演じています。

 ラストは北都のあらたなるライダー仮面ライダーグリスが登場してTVに続く形をとって終わり。この映画ではクレジットは「???」ですがTVの方では絶賛活躍中で演じているのは「仮面ライダーキバ」の紅音也こと武田航平武田航平こと紅音也は「キバ」の中ではイクサ、ダークキバなどに変身しましたが、これらは全部他の登場人物も変身しているので今回始めて武田航平オリジナルのライダーということになります。ちなみに息子の紅渡は月曜日に女装してドレス作ったり、かまどの火と一緒に料理したりしてます。


『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』予告篇

 さて、本作の監督は「仮面ライダーゴースト」のオリジナルビデオを監督し、「エグゼイド」のTVシリーズを手がけた上堀内佳寿也。劇場用映画作品としてはこれが初監督作品となります。最初長い名前過ぎて「上堀・内佳・寿也」かと思った。今回は脚本がよく出来ていたことこもありますが、絵作りも素晴らしく(先述したエグゼイドチームの病院のシーンなどセンスが光る)、坂本浩一監督と並んで今後特撮ヒーロー系では注目したいです。

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 とにかく面白いから観て!

新年のご挨拶

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あけまして

おめでとう

ございます

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というわけで、今年は戌年。僕はというと新年早々体調を壊してしまい幸先の良くないスタートです。元日恒例の劇場初めは「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」を観賞。もう何度目ですかね。毎度アンクと映司に涙してしまう。多分映画史上最もエロく美しく、そして感動的にアイスキャンデーを舐めるシーンがある映画です。本当はもう一本ぐらいはしごしようと思ったんだけど、あまりに体調が悪いので断念して帰宅。今日はもう「風雲児たち」と「相棒」を見て休もうと思います。

さて犬というと「銀牙 流れ星銀」くらいしか思いつかなかったのですが、そういやアイツがいたよダルメシマン!

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ギャー!!

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ギャー!!

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スクービードゥーも怯えてしまいました。

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今年もよろしくお願いします!

英雄と怪物の2017年映画ベストテン!

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バーフバリー!!!

 というわけで「バーフバリ 王の凱旋」の興奮も冷めやらぬのですが、ついに大晦日。今から今年日本で公開されて、僕が劇場で観賞した映画作品の中からベストテンを決めたいと思います。今年は上半期は割りとド派手な作品よりはちょっと小規模の作品が好きになったのが多くてどうなるかな、と思ったけれど、下半期はド派手な作品が続いて結局例年と変わらぬエンターテインメント志向のランキングとなりました。

昨年のベストテンはこちら。
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 それではまずはベストテン一覧。

  1. バーフバリ 伝説誕生&バーフバリ 王の凱旋
  2. 仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイド withレジェンドライダー
  3. 怪物はささやく
  4. ザ・コンサルタント
  5. 美女と野獣
  6. 新感染 ファイナル・エクスプレス(ソウル・ステーション/パンデミック含む)
  7. スパイダーマン:ホームカミング
  8. ワンダーウーマン
  9. 銀魂
  10. SING/シング

 とまあこんな感じ。1~3位は別に同率1位でも良いです。「バーフバリ」は昨日観たばっかりで興奮冷めやらぬというのもあるけれど、もし「伝説誕生」のみで「王の凱旋」が来年になっていればランキングしなかったかもしれません。この2本はとにかく濃密。そしてずっと飽きない。アメコミ勢はMCUとDCFUから各一本づつ。他のMCU、DCFU作品も好きだけれど代表して一作という形。

 それでは各作品ごとに。

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  • バーフバリ 伝説誕生&バーフバリ 王の凱旋

 インドの超大作文明映画。物語自体は特定の歴史や神話、伝説を元にしているのではなくオリジナルだそうだが(一番モデルになっているのはインドの2大叙事詩の一つ「マハバーラタ」だそう)、普遍的な英雄伝説としてインドに限らず世界中の人が楽しめるでしょう。ハリウッドのVFX、スタントチームなどが参加して、もちろんCGやスタント、VFXもふんだんに使われているのだが、それを承知していても役者たちの生身の肉体から発する闘気、表情から放たれるカリスマ。それが男優だけでなく女優にも、正義の英雄にも悪の暴君にも備わって観るものを圧倒する。細かいことはいいんだよ!とにかくこれは劇場の大画面大音量で観てほしい!

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 昨年の「エグゼイド&ゴースト」から「MOVIE大戦」ではなく「平成ジェネレーションズ」とシリーズ名を変更した現行ライダーと前年のライダーの共演作。ただし今上天皇の退位によって平成が30年で終わるは確定なのでおそらくこの名前でのシリーズは2作で終了(といってもまた別の名前で続くでしょうが)。

 スーパー戦隊の「VSシリーズ」が割りと一定のクオリティを保っているのに対して、仮面ライダーのクロスオーバーは出来不出来が激しい印象があるのですが、今回は個人的に「MOVIE大戦MEGAMAX」以来の傑作。異なる世界のライダーが出会うパラレルワールド設定を採用していますが、それ自体が作品の重要なテーマとなって、単に違うライダーを出会わせるための手段ではなくなっています。また今回は平成仮面ライダー第2期の初期ライダー「仮面ライダーオーズ/OOO」と「仮面ライダーフォーゼ」からも参戦。弦ちゃんは新米教師としてTVシリーズの5年後を描いた「MOVIE大戦アルティメイタム」直前の物語、オーズは映司だけでなくアンクもちゃんと登場し、それもただ登場するだけでなくきちんと整合性をつけているのです。こちらもまだまだ絶賛公開中なので観て! 

 

 「バーバリ」や「仮面ライダー」は英雄譚でありますが、もっと小規模にそして僕個人の心に刺さったのはこの「怪物はささやく」でありました。上の2つは神話的でしたが、こちらは寓意的な民話的な物語。少年の心を癒やすというには厳しすぎる「クリスマスキャロル」です。一年に一本ぐらいは現れる「俺の映画」、今年は「怪物はささやく」がそれです。

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 今年一番最初に「今年のベスト級!」と思った作品。事前に情報を仕入れず何の期待もしていない状態で観たのも幸いでした。主演のベン・アフレックは「ジャスティス・リーグ」も公開。一方でハリウッドの一連のセクハラ事件での言動でかなり株を下げたのではありますが、それをおいてもベストにしないのはもったいない作品でした。 

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 同名のディズニーアニメ映画のリメイク。アニメを純粋にパワーアップさせた感じの実写版。僕はアニメの方は特に好きではなかったのだけれど、こちらはドはまりしました。敵役のルーク・エヴァンズもその自身の魅力でアニメ版のガストンを越えていたと思うし、声を担当したユアン・マクレガーの歌声は相変わらず素敵。もちろん主演のエマ・ワトソンもそのキャリアの長さ(なんといってもハーマイオニーでお馴染み)を(良い意味で)感じさせない新鮮溌剌な演技&歌で魅了してくれました。

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 前日譚のアニメ映画「ソウル・ステーション/パンデミック」を含むランクイン。韓国のゾンビ映画で、もちろん韓国的な部分もありながら人間ドラマは普遍なのは世界中でリメイク企画が始動したことからも明らかでしょう。 

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 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)からはこちら。今年は「ドクター・ストレンジ」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーミックス」「スパイダーマン:ホームカミング」「マイティ・ソー バトルロイヤル」と四本が公開。それぞれ同じ世界の物語とは思えないぐらい多種多様でした。その中で「スパイダーマン」は待望のMCU参加。年齢的にも最も若いMCUヒーローとして、新風を吹き込みました。これまで紡がれた「スーパーヒーローやヴィランが当たり前のようにいる世界」の新米ヒーローの日常、という風景が逆に新鮮でした。もちろん他の3作も良かったですよ。 

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 マーベルと並ぶアメコミ出版社のもう一方の雄DCコミックスのDCフィルム・ユニバース(DCFU*1)の第4弾。「バットマンVSスーパーマン」で颯爽と登場し、(色んな意味で)世界を救ったワンダーウーマンの待望の単独主演作。一応映画の前後を現代で挟んでいますが、本編は100年前の第一次世界大戦が舞台。特に過去の3作と共通するところが無かったのも良かったのか、DCFUでは一番”まともな”作品となりました。

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 江戸末期、黒船の替わりに宇宙人がやってきたパラレルワールドの江戸を舞台にしたSFコメディ剣戟。基本の物語は原作のままにギャグは実写向けにアレンジ。原作そっくりなキャラクターたちがてらいなく大まじめだけど大いにふざけて演じたことで個人的には日本の少年漫画を原作とした実写作品の中では最良のものとなりました。何度か言っているけど原作のエピソードを基本そのまま使用することで福田雄一監督(脚本も)の弱点、物語部分の特にオチの弱さも解消されています。好き嫌いは激しく分かれるけど好き。 

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 最後は擬人化された動物が歌って踊る(ミュージカルではないが)音楽映画。同じ動物擬人化物でもディズニーの「ズートピア」は単に面白い、かわいいだけでなく現実を反映した社会派サスペンスとして観れるところが凄いけど「SING/シング」はそんなところを全く感じさせないところが凄い。

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 ワースト3

 さて、一応ワースト作品も選出。例年どおり単につまらないと言うよりは、期待したのにダメだった、というその期待値と実際に観たあとのガッカリ度の差の値が大きい作品がランクインと言う感じですね。僕個人との相性というのも大きく、なのでたいていここで選ばれた作品は世間的には大ヒット好評価の作品だったりします。

  1. スター・ウォーズ 最後のジェダイ
  2. ラ・ラ・ランド
  3. リヴォルト

 「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」は今も絶賛公開中。世界中で賛否を呼んでいますが、個人的には圧倒的にダメ。僕の大好きなキャラクター(ええい、言ってしまおうアクバー提督です)が雑なリスペクトのない死に方をしたのが一番大きな要因ですが、それ以外でもこれはダメだと思います。監督のライアン・ジョンソンは前作「ルーパー」もワーストだったなあ。

 「ラ・ラ・ランド」も個人的に非常に相性の悪い作品でした。ミュージカルとしてみると最初の2曲のナンバーは良かったけれど、そこがピークで後は盛り下がる感じ。また主人公二人のキャラクターもあまり受け付けなかったです。作品には監督のデミアン・チャゼルの個人的な背景も関係しているらしいので、この監督の作品は今後も相性悪いのかな・・・

リヴォルト」は上2つと違って普通につまらなかったです(なので本当はワースト2としてもいいんだけどキリの良いワースト3にしました)

悪人ベスト

 いつものならベストアクションヒロインを選出するのですが今年はインド(バーフバリ)とギリシアワンダーウーマン)が強すぎた。これで「ソー」関連で北欧神話まで登場してしまうのでもはや神話の領域。ほかが霞むので今回は悪役のベストを挙げてみましょう(上半期でも選んだしね)。

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とりあえず順不同で9人。後の一人は各自それぞれ選びましょう。なんならスクリーンの外に飛び出てハリウッド&日本のセクハラ、性犯罪野郎どもでもいいですし。

 とりあえず悪人たちは皆悔悟の念が殆ど無いまま終わる人たちですね。楽しんで悪役をやってる感。中には自分が悪役だなんて微塵も思っていない人たちもいるんですが。その中でも「沈黙」の井上筑後守は実在の人物ということもあって、劇中で何らかの咎めを受けることもなく、いあわば勝利者として映画が終わるのがより凄みがあります。

 ヘラとリタの女性ヴィランは実は共通点があって、原作コミックスのヘラは「電子戦隊デンジマン」の曽我町子演じるヘドリアン女王の外見のモデルです(東映スパイダーマンから始まる東映とマーベルの提携の一環ですね)。そしてリタはご存知「恐竜戦隊ジュウレンジャー」で曽我町子が演じた魔女バンドーラがオリジナル。つまりこの二人の女性ヴィランはともに曽我町子でつながるのです。ヘラの悪役っぷりも見事でしたし、リタはすでに女性悪役のパイオニア。この二人に共に曽我町子が関わってるのは凄い!

 さて、この辺で今年はさようならです。2018年はとりあえず「パディントン2」で始まり最初のアメコミピークは「ブラックパンサー」ですが、「アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー」がありますぞ!ではみなさん良いお年を!

 とりあえずみんな「バーフバリ」と「仮面ライダー」は観てくれ!

 神も仏もいなくても仮面ライダーはいる!(最近のライダーは神も仏もいます)

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 神(檀黎斗神)と仏(御成)の対話。

 

*1:DCエクステンデッド・ユニバースでDCEUだったのが日本ではDCFUと呼称することになったようです

2017年下半期に観た映画!

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 デス&トロイがお怒りです。新年の公約も何処へやら、今年は昨年以上に映画の感想記事をかけませんでした。色々理由はあるんですよ。寒い。パソコンが絶望的に遅い。はてなブログに変えたら色々変わってブログが書きにくいエトセトラエトセトラ。ほかはともかくアメコミ関連だけは書く、という決意も「LOGAN」で躓いてしまいました。現在もアメコミに限っても「マイティ・ソー バトルロイヤル」「ジャスティス・リーグ」がまだ書けてません。

 ただ映画を観ていないのか?というとそんなこともなくて一応それなりに観ています。というわけで2017年の下半期に観た映画をリストアップ。簡単な感想もここで書いておきます。

 例によって参考にしたサイトはこちら。

www.cinematoday.jp

 

7月

8月

9月

10月

11月

12月

 公開が大分過ぎて上映終了ギリギリになって観た作品なんかもあるので必ずしも公開月に鑑賞したわけではないですが、一月に4本以上は観ていますね。例によって複数回観てる作品もあるので実際の観賞数は不明です(最近だと仮面ライダー平成ジェネレーションズは3回ぐらい観た)。

 それではそれぞれの簡単な感想を。

7月

 キアヌ・リーヴスの幽玄暗殺者奇譚第2弾。より裏の世界の様式美が確立され世界が純化。ラストついにホテルのルールを破り世界中の殺し屋から狙われることになったジョン・ウィック。第3弾にも期待。 

  • ライフ

 火星で発見された未知の生命は当初の予想を裏切って凶暴に成長。宇宙ステーションの乗員たちはなんとか対処しようとするが…「エイリアン」と「スプライス」を合わせたような密室系宇宙ホラー。レベッカ・ファガーソン、ジェイク・ギレンホールライアン・レイノルズ真田広之と言った豪華なキャストで面白かった。ただラストのオチは個人的にイマイチ。別にバッドエンドはいいんだけど、あれはちょっと違うよな…

 週刊少年ジャンプ連載の人気作品を福田雄一監督が実写化。ギャグは実写に合わせてアレンジ。福田監督の弱点(と僕は思っている)ストーリー部分も原作の「紅桜篇」をそのまま使うことで解決。今年たくさん公開された日本漫画の実写映画化作品としては最良のものとなった(といってもそんなに観てないんですが)。

 日本のスーパー戦隊のアメリカでローカライズした「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー」の映画版。映画としては3作目だが、今回はTVの爽快感は控えめ。「クロニクル」を彷彿とさせる雰囲気の映画となった。その分逆に後半のメガゾード戦なんかがマッチしなかったかも。続編を匂わせる要素も合った(ゼッド卿やトミー・オリバーの存在)のでぜひ続編にも期待したい。 

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 人気シリーズ第3弾。僕も大好きなミニオンたちの主人グルーを主役に双子の弟や子役をスねらせた悪役なんかが登場します。ミニオンは出てくるシーンは全部良かったけれど、あくまでこれは怪盗グルーの作品。日本語の副題になっているほどにはミニオンの映画ではないので「ミニオンズ」のような作品を期待するとちょっと期待はずれかも。そっちはやはりいずれ来るであろう「ミニオンズ2」の方に期待したい。

 一説には早くも計画頓挫が噂されるユニバーサルモンスターが跳梁跋扈する世界を描いたダークユニバース第一弾にして「ミイラ再生」のリメイク作品。とにかくトムが(精神的に)若い。若さに任せた勢いで突っ走り最後は神になる映画。紛うことなきトム映画です。

8月

 破壊大帝*1マイケル・ベイトランスフォーマーシリーズ第5弾。作品を重ねるごとに複雑さを増し、適当さも増し、火薬の量が増す映画。今回はアーサー王伝説トランスフォーマーを重ねてクインテッサ星人なんかも登場。メガトロンは何の説明もなくガルバトロンから戻っているし、正直めちゃくちゃです。さすがに「トランスフォーマー」では多少のことでは動じない自負がある僕も今回はお手上げでした。でも好き!

 実写映画の世界ではソニー所属だったスパイダーマンMCUに帰ってきた!というわけで21世紀に入ってからはすでに3度目のスパイディの映画はMCUの一本となりました。これまでにない若さでMCUの中でもフレッシュ感満載。さらにヒーローやヴィランが普通に存在するMCUの日常をうまく描いていて、個人的にはMCU作品の中でもかなり好きです。 

  マーベルと並ぶもう一方の雄DCコミックスの第4弾にしてわりと一番まともな映画。第一次世界大戦を舞台にした戦争映画としてもよく出来ていたと思います。

 ポール・ヴァーホーヴェン監督作品。暴力と欲情と性癖と一癖も二癖も、というか正直お近づきになりたくない(見た目は普通だが)奇人変人達による暗黒のドラマ。 

 

9月

 韓国ゾンビ映画。韓国における新幹線KTXを舞台に繰り広げられるゾンビ絵巻グロ描写はむしろ抑制の効いたものであるけれど、その中で社会批評性、人間賛歌も描かれる傑作。

 

  クリストファー・ノーランの第2次世界大戦映画。異なる時間軸の3つの出来事を同時に描写・進行するという大胆な構成。その分それらが交わった時は感嘆します。CGでなく実物にこだわったノーランの演出が光る。出てくる役者のうちあまり有名でない人たちを僕は別の人だと思っていて、エンドクレジットで自分の俳優認識力に危惧を抱きました。

 

 リドリー・スコット監督による「プロメテウス」に続く「エイリアン」前日譚第2弾。前作は割りと宣伝などでも「エイリアン」前日譚であることは触れないようにしていた気がするが、今回はタイトルにも出ている通り正真正銘「エイリアン」関連作。ただしあくまでスコット監督作品である「エイリアン」1作目との関連のみであって、ジェームズ・キャメロン以降のエイリアンシリーズとはまた別のようだ。作品はより我々の知っているエイリアン(ビッグチャップ)に近いクリーチャーが登場するがリドリーの心はすでにマイケル・ファスベンダー演じるアンドロイドに向いている模様。一応「エイリアン」の10年ぐらい前という設定だったはず。ここのクルーの杜撰な検疫仕事があって1作目のリプリーの非情とも言える厳しい検疫があるのです(多分)。 

 競技なぎなたに打ち込む女子高生を描いたこざき亜衣の同名マンガの映画化。僕はこの映画でメインの役どころの多くを務める乃木坂46目当てのアイドル映画として観に行ったのだが、一応事前に原作も読んではいて、かなり忠実に丁寧に作られた良質な青春部活映画だと思いました。ちなみにこの映画のクレジットを見るまで江口のりこ安藤サクラの区別がついていませんでした(こちらに出てるのは江口のりこ)。あと中村倫也出演シーンは福田雄一演出かと思ってしまった。

 

  • ドリーム

 マーキュリー計画NASAで活躍した知られざる黒人女性たちを描いた作品。原題は「Hidden Figures」で「隠された数字たち」とかそんな感じ。フィギュアには「人形」の意味でも用いられるように「人間」の意味もあり、初期の宇宙計画に貢献しながらこれまで知られていなかった黒人女性たちのことでもある。邦題は当初「私たちのアポロ計画」という副題が付いていて、マーキュリー計画を舞台としているのにさすがにこれはないと議論を呼び結局副題が削られる形となった。実際の当時のNASA は映画で描かれているほど黒人差別、女性差別があったわけではないようだが、細かい描写が心に刺さる。

 で、ですね。この邦題の副題は議論を呼んだけれど、観た上でいうとやっぱり「私たちのアポロ計画」はありえないですね。「ドリーム」の邦題は時が過ぎれば他の作品に埋もれてしまうような味も素っ気もないタイトルだけど、この副題はNGです。そのうえで原作となったノンフィクションの「NASAを支えた名もなき計算手たち」を副題にすればよいのにと思いました。

ドリーム NASAを支えた名もなき計算手たち (ハーパーBOOKS)

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 「新感染」と同じ監督による前日譚。というかこちらが作られてその続編として実写映画の「新感染」が作られたのですな。アニメ映画だけどほぼアニメを見ているという感覚はなしに驚くほど実写の感覚で見れる。また絶望度はアニメのこちらのほうが強いです。

 

10月

 新しい「猿の惑星」シリーズの第3弾。僕は前作の感想で「次は聖書のエクソダス出エジプト)をモチーフにした物語となるだろう」と書いたけれど、ほぼそれが当たった。この新シリーズはあくまでリブートとして新しく作ったものであって1966年からの「猿の惑星」の前日譚ではない、と理解しているのだけれど、一方で過去シリーズへのオマージュなども多く、今回はなぜ人間は言葉を失ったのか?という事への原因も描かれる。

 一応はシーザーサーガもこれで終了、有終の美を飾った。ちなみに僕は感想記事のタイトルとして「Great EscAPE」という「大脱走」からの駄洒落を考えていたのだけれど結局書けずじまいでした…(タイトルにするぐらいなので「大脱走」オマージュと言えるシーンあります)

 実録ホラー「死霊館」シリーズのスピンオフ第2弾。この映画を観ることで正直そこまで良い出来では無かった前作も見直したくなる作品。「アナベル」シリーズとしてはこれで終わりかな?と思うけれど、本編「死霊館」やまた別のスピンオフはこれからも続きそうです。 

 こちらも週刊少年ジャンプの人気連載作品麻生周一の同名漫画の映画化。「銀魂」同様福田雄一監督作品。主演は漫画映画御用達山崎賢人だが、ほかはほぼいつもの福田組。原作の方は、2,3年前から読み始めたので全部読んでいるわけではないが、基本は一話完結のギャグ漫画。「銀魂」のように時々シリアスな長編ストーリーものになるとかもないようだ。映画も特にこれといった物語はなく、高校の文化祭を舞台に超能力者斉木楠雄を主人公としながらその周辺の奇人変人たちの身に起こる出来事をスケッチとしてつないでいったもの。そのためここは福田雄一脚本の弱点だと思うのだが、物語の特にオチが弱い。最も「変態仮面」以上に物語はあってないようなものなので、「モンティ・パイソン」系のコントスケッチ映画だと思えばいいのかも。橋本環奈は同世代のアイドル・女優が少女漫画の実写映画などでヒロインを演じる中、少年漫画の実写化作品で変顔を晒し続けてるので偉いな、と思いました。

 

 伝説のSF映画ブレードランナー」の約30年ぶりの続編。僕はそれほど大好きな作品では無かったけれど、それなりに観てはいて、設定とかで一部疑問に思ったところもあったけれど、この続編はその期待には十分応えたのではないでしょうか。ただ映画は淡々としていて、しかも上映時間が長いので興行的には振るわなかったそうで、そんな部分も前作譲り。人造人間レプリカントとバーチャル彼女の逃避行。涙なしには見れません。

11月

 ここはまだ感想書く気が満載なのでまたあとで。MCUのシリーズの中でも「ソー」は一作ごとに雰囲気がガラッと変わりますね。 

マイティ・ソー バトルロイヤル (オリジナル・サウンドトラック)

マイティ・ソー バトルロイヤル (オリジナル・サウンドトラック)

 

 スティーブン・キングの代表作「IT」の映画化。27年毎にデリーの町に現れ子供たちを殺していくブギーマンピエロのペニーワイズの恐怖を描いた作品。過去にはTVドラマとして映像化されおり、そこから27年ぶりの映像化となる。TVドラマの方は現在を舞台に過去を回想する形で主人公たちの少年時代が描かれたが、本作はシリーズ化することを前提に回想ではなく少年時代のみを映像化。原作及びドラマと大きく違うところは時代設定で、原作が刊行された1986年よりもあとの1988年を少年時代として設定している(原作では1960年代)。

 ペニーワイズはスカルスガルド家の新たな刺客、ビル・スカルスガルド。若くイケメンの長身なのでドラマのティム・カリーよりルックスは最初から怖い。そして結構チャラチャラしている。

 作品はホラー要素を除けばほぼ「スタンド・バイ・ミー」なので青春劇としてもよく出来ています。こどもたちが自転車をスタンド立てせず、倒すのはまだいいのだが、みんな道路の真ん中に倒すのはどうなのかな?(そんななかでもきちんと脇にスタンドで立てる少年がいたりしてそういうとこで個性を描くのは見事だな思いました)今後はチャプター2として大人時代もあるはずなのでそちらも期待。

 こちらはTV版。

 

  • シンクロナイズド・モンスター

 無職のダメ人間アン・ハサウェイは彼氏に愛想尽かされ田舎に帰るが、同じ頃韓国ではソウルに巨大な怪獣が出現。アンは自分が朝方の公園でした動きと怪獣の動きがシンクロしていることに気づくが…。

 同棲、もしくはそれに準じるカップルの男のほうが無職のダメ人間で、映画の冒頭で彼女に追い出される&別れを切りだされるところから始まる作品は何本も観たけれど(「モール・ラッツ」「ハードロック・ハイジャック」など)、女のほうがダメ人間というパターンの映画は始めて観たかも。怪獣要素抜きのダメ人間サスペンスコメディでも面白かったと思う。ただもちろん怪獣要素も結構しっかりしていました。 

  • GODZILA 怪獣惑星

ゴジラシリーズの初のアニメ映画。ゴジラ他怪獣が現れて人類は地球を脱出、何故か地球人を手助けしてくれる異星人2種族とともに新天地を求めて宇宙を彷徨うこと20年。結局何のせいかも出せず地球に戻る事になったが、地球ではもう何万年も経っているのであった。

 設定的にこれ人類が侵略者じゃね?と思ったりするのだが、なんとなく「進撃の巨人」を随所に思わせる作品。結局ゴジラとその眷属のみが地球の支配者となって他の怪獣はゴジラに敗れたということらしく、「怪獣惑星」と言うタイトルのわりに冒頭以外他の怪獣が出てこないのは不満。とはいえアニメならではの見せ場も多く、ゴジラ作品としてどうか?と言われれば返答に困る部分もあるが、映像作品としては大画面、大音量で観るに値する作品。続編もあるのね。

 

 LAIKAのストップモーションアニメーション作品。一応日本を舞台にしたファンタジー。とにかう描写が細かく丁寧で驚きに溢れているので何度観ても飽きない。同じLAIKA作品としては僕は「パラノーマン」の方が好きだし、今年の作品なら「パラノーマン」と同系統の物語とも言える「IT」の方が好きだけど、こちらも傑作です。

 字幕と日本語吹替版と両方観たけれど、日本を舞台に日本的な風俗・衣装などが多く登場するので個人的には日本語吹替版がオススメです。特に冒頭の口上は(日本人なら)日本語吹替のほうがよいでしょう。川栄李奈さんが予想以上に上手です。 

 

DCFU(DCEUではなくなったらしい)のこれまでの作品としては予想以上にちゃんとしてます。もっとカオスな出来になるかと思ったのに。ただ人間贅沢なもので上手くまとまっているとそれはそれで物足りない。苦味や雑味も料理には必要なのです。こっちもまだ公開中だしちゃんとした感想書きます。 

 

「ジャスティス・リーグ」オリジナル・サウンドトラック

「ジャスティス・リーグ」オリジナル・サウンドトラック

 

 

12月

安定のシリーズ第3弾。アクションはそれなりに凄惨で暴力的だけどバイオレンス過ぎず。もっさりでも早口でもない明瞭な会話。基本はシリアスな物語だが常にユーモアが作品全体に漂い、でもそれがでしゃばりすぎて邪魔になることもない。またとにかく出演者が一番楽しんでいる空気も伝わってきて最大公約数的に万人が楽しめる映画。

探偵はBARにいる3 (ハヤカワ文庫JA)

探偵はBARにいる3 (ハヤカワ文庫JA)

 
探偵はBARにいる3オリジナルサウンドトラック

探偵はBARにいる3オリジナルサウンドトラック

 

 

傑作!!!観て!

 

 個人的には残念な一作。もちろん好き嫌いは人それぞれなのだが、個人的にスターウォーズで最も好きなキャラクターがまったくリスペクトのない死に方をしたので、他にどんな良い部分があってもダメです。こっちも一本の記事書く予定。

スター・ウォーズ/最後のジェダイ  オリジナル・サウンドトラック

スター・ウォーズ/最後のジェダイ オリジナル・サウンドトラック

 

 ジャッキー×インド!予告編からめでたい作品なのはまるわかりだっったので年明け一発目に鑑賞しようかと思ったけれど、諸事情で公開初日に。ジャッキー映画としては最近だと「ライジング・ドラゴン」を思わせるアクションとしてはそれほどエクストリームではないけれど、もちろんそれなりに魅せてくれて(建物から落ちるみたいなのはなくなった代わり小道具を使ったアクションが冴える)、また若い俳優の育成みたいな部分もありますね。とにかくストレスがないということでは「トリプルX:再起動」にも似た、ただある一点においてはそれを凌駕する部分もある作品でした。

  • バーフバリ 王の凱旋

これから(30日15時頃)観ます!バーフバリー!!!

 一応「バーフバリ」観て2017年の映画鑑賞はラストです。で大晦日に紅白見ながらベスト記事を書きたいと思います!f:id:susahadeth52623:20171229224626p:image

 反省として排水口に逃げ込むペニーワイズ(ティム・カリー版)さん。

*1:日本だけでなくアメリカでもメガトロンをもじったベイトロンと呼ばれているのだ