The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

やさぐれ獲物vs狩猟宇宙人 プレデターズ


 「プレデターズ」鑑賞。
 僕はこれをリメイクだと聞いていたのだが、違った。実に正統的な続編である。1987年の「プレデター」が一匹しか出てこないのに対し今回は「3匹+1」。たぶん多くの人が書いてると思うけど多分これは「エイリアン」と「エイリアン2」と対になってるんだよね。原題が「ALIEN」と「ALIENS」なのと同様「PREDATOR」と「PREDATORS」。 僕はこのシリーズは外伝的な「エイリアンVSプレデター」と「同2」しか劇場で見ていないのだけど「2」公開の時に「エイリアン」全作と「プレデター」全作及び「AvsP」を含むDVD-BOXを購入したので一応チェック済み。で、シュワ版「プレデター」といえば
プレデターの中に渡米間もない頃のジャン=クロード・ヴァン・ダムが入ってた(実際はプリ・プロの段階の話でフィルム中は別の人)
とか、
出演者の中に後に政治家に転進した人が多い*1
とか。
 最後は自爆するも相手はシュワルツェネッガーなので通用しなかった可哀そうなプレデターは容赦なく人間相手に狩をする一方でシリーズが進むにつれ武器を持ってない相手、身ごもったメス(妊婦)は見逃すなど何気に狩人としてのモラルが高いところも見せ付けた。
 ところで今回はプレデターさんが地球にやってきて狩をするのではなく地球から獲物を連れて来て狩場(地球に似たどこぞの惑星、プレデターの母星ではないと思う)に放流。1作目が自然相手の野釣りなら今回は釣堀。とはいえ放流した獲物は地球各地で活躍したそれぞれ手ごわい獲物だ。ではそんな獲物たちから少し紹介。

エイドリアン・ブロディ

 一見優男風の傭兵。獲物一行のリーダー的立場に収まる。どちらかというと着ぐるみきて人を襲うほうが似合ってると思う。余談だがブロディというと僕はどうしても「キングコングブルーザー・ブロディ」を思い出してしまい、最初に彼を見た時はその名前に似つかわしくない優男ぶりに困惑したものだ。ましてやその後「キング・コング」に出ちゃうんだから不思議なものである。今作ではシュワみたいなマッチョではないものの傭兵としての雰囲気は備わっている。
 

アリシー・ブラガ

 スナイパー。獲物一行の紅一点。とはいえ元々獲物用として連れて来られてるわけでプレデターは容赦がない。仲間に対しての責任感が強い(足手まといを置き去りにするぐらいなら楽にしてやる!)。はっきりいって超可愛い。唯一1987年のプレデター来襲事件を知ってた。
 

トファー・グレイス

 医者。ヴェノム。何で連れて来られたのかラスト近くまで不明だった。この人が連続殺人鬼で死刑囚の男と語り合う場面はちょっとしたヴェノムとカーネイジの対談といった模様。自分の欲望に忠実な人。
 

ローレンス・フィッシュバーン

 モーフィアス。ブロディ達以前に連れてこられた獲物の生き残り。結局何をしたかったのか分からん。ゴラム?この舟はわしらのいとしいしとなのよ、ゴクリゴクリ。
 

ダニー・トレホ

 ダニー・トレホ。ロドリゲス映画の常連。いつものダニー・トレホ
 
 そのほかヤクザやスペツナズ、アフリカのレジスタンス。死刑囚など主に軍人と凶悪犯な獲物御一行。仲は悪いが火器は充実してるのでそれなりに生き残るが徐々に仲間を減らしていく。一方のプレデターさんたちは基本3人一組で行動。また今までと違って猟犬を使っての囲い込み猟なども使用。後はなぜか仲間の一人が吊るされてたりするが理由は不明。
 今回はあくまで敵役としてブロディを追い立てるのに徹するプレデターさん達だがヤクザと一対一の決闘を受けたり、ハブにされてた奴がきちんとブロディとの約束を守ったり律儀なところを見せる(こいついったい何をやらかしたんだ?)。
 
 プレデターの魅力は一見ただの野獣系モンスターのように見えて実は高度な文明を持った知的生命体であり、ただ生き様として戦闘(狩猟)を好んでいる点である。過去にエイリアンをはじめとして色々なほかのキャラクターと戦っている(主にコミックスで)が、個人的にはクリンゴン戦士との戦いが見てみたい。公式は無理だろうけどコミックスとかでありませんかね(すでにあったらスマン)。
 
 本作の位置づけが「AvsP2」の後に来るのか、「プレデター2」や「AvsP」「AvsP2」をなかったことにして「プレデター(1987)」から枝別れする直接の続編になるのはまだ不明だがプレデター自体のキャラにはブレがない(デザイン的にも)のでどちらでもOKだ!
 

監督

 実はエンドクレジットを見るまで監督もロバート・ロドリゲスがやってるものとばかり思ってたがロドリゲスはあくまで製作で監督はニムロッド・アーントルという人。で明らかにロドリゲスの意向なんだと思うけどエンドクレジットでいきなりそれまでと雰囲気が違うカントリーが流れる。あれは歌詞とかが内容と関係あるのかな。かなり不自然でした。

*1:シュワはカリフォルニア州知事、ジェシー・ベンチュラはミネソタ州知事