僕が「アイアンマン2」でスカーレット・ヨハンソンになびかなかった理由
と言うわけで「アイアンマン2」2回目、吹き替え版を観てきたのであります。まずは前回の記事を見てもらって、補足的に。
主な吹き替え陣は前作を踏襲。ローディー役はドン・チードルに代わったため別の人に変更。高木渉の軽い感じから少々重厚な感じに(演じるは目黒光祐氏)。
てか吹き替え版だとずいぶん親切設計になってるんだね。テレビの洋画放映時みたいに登場人物が初登場するたび字幕で
「トニー・スターク スターク産業最高責任者 副業:アイアンマン」
みたいな説明をしてくれる。驚いたのはブラック・ウィドーで初登場時に
「謎の美女」
と解説が入る。おいおい。この時点じゃ謎かどうかまだ分からないじゃないか!
で、自分の感想をアップした後、他の人達の感想を色々と読んでいたところ、
「スカーレット・ヨハンソン最高!」
というような意見をたくさん目にした。本作にはヒロインが二人出ていていわずと知れたグウィネス・パルトロウ演じるペッパー・ポッツとスカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドー。この二人は役柄も見た目もそれぞれ別個に被ることなく魅力的なのだけれど、僕はどっちかと言えばグウィネス派だった。もちろん、僕もスカーレット・ヨハンソンの肉体的魅力は感じたし、戦う女性は大好きなので非常にそそられたのだけどいまいちそこまで「ヒャッホーッ!」とまではいかなかった。それはなぜかと考えた結論。
スカヨハが思ったよりビッチじゃなかったから!
演じたスカーレット・ヨハンソンの先入観がまずあれだった。少し昔になるが「スパイダー パニック!」出演時のメディア対応が子役上がりらしいわがままな態度だったらしいこと。そして「ブラック・ダリア」「プレステージ」などでの男と男の間を揺れ動きつつ手玉に取るイメージ。日本人だと沢尻エリカといったところ?
そして今回の役の外見イメージ。まずは次の絵を見て欲しい。
これはご存知「ルパン3世」の峰不二子(TVアニメ第一期)。
「謎の女、峰不二子。女盗賊か、女スパイか、この俺にも分からない謎の女。いつもひどい目にあうが、憎めないんだなぁ。俺はカワイコちゃんに弱いからねぇ。」
第一期オープニングナレーションより
…峰不二子とねずみ男って役柄一緒だよね。・・そして、ブラック・ウィドー
そっくし!というわけで僕の中では
という構図が出来上がっていた。もう楽しみでウキウキですよ。
トニー・スタークを巡ってペッパーとウィドーがキャットファイトをする図、
とか、あるいは逆に
ブラック・ウィドーの色香に迷わされ互いへの憎しみを倍増させるトニーとイワン(あるいはハマーでも可)
とか。
ところが蓋を開けると「敵か味方か」どころか「味方か味方か」じゃねーかよ!しかも色気を振りまきつつトニーとはしっかり一線を引いて接するし敵側とはほとんど絡まない。ペッパーとも最初はともかく後半ずっと仲がいいし。
もちろんアクションやあふれるフェロモンは素晴らしいのだがそんなの予告編や事前情報で知ってたし。僕が求めていたのは「それ以上の何か」なのだよ。というわけで勝手に脳内で盛り上がった結果、自分勝手な失望感が残り前作から引き続きグウィネス(ペッパー)派に落ち着いたのでありました。
以下は補足。
初回の記事では時間軸が「アイアンマン」→「インクレディブル・ハルク」→「アイアンマン2」*1と書いたけど、どうやら「アイアンマン2」の後に「インクレディブル・ハルク」が来るようです。確かにその方が「ハルク」ラストのトニーの台詞が納得できる。
後は僕が再三書いている「トニーのアル中描写」というのは本作の「パラジウム中毒」の描写で代用されているらしい*2。原作はアイアンマンであることとトニー・スタークであることのギャップ(原作では正体ばらしてない)からアル中になってしまうのだが映画版ではそれがない。うーん、でもパラ中だと少し描写として弱い気がするしせっかくロバート・ダウニーJrを起用してるのにもったいない。
アイアンマンは同じ金持ちヒーローということでバットマンと比べられることが多いけれど、僕はむしろ同じ技術者兼経営者*3ということでレックス・ルーサーと共通点が多いように感じる。悪に走ればレックスだし正義に走ればアイアンマンというわけだ。ところで髭で大富豪といえばもう一人グリーン・アローという渋いヒーローがいるのだが・・・彼についてはいずれ機会があれば。
キャプテン・アメリカ
トニーが新元素を開発する時にコールソンが謎の円盤を見つけて「これは?」と聞くシーンがある。これは前作でも少し登場したキャプテン・アメリカの盾(兼投擲武器)である。この盾は現在キャップとともに北極か北大西洋あたりで沈みっぱなしの凍りっぱなしと思われるのでこれはレプリカ(外伝コミックだと却下された試作品、盾開発にトニーの父ハワードが関わってたらしい)と思われるが外伝コミックだとこの盾と同じものをマーク3の素材にしている(映画だと軍事衛星素材)。トニーはこれをパイプの水平を保つのに台として使用する(そこが元ネタを知っていると笑える)が*4、吹き替え版だとコールソンは単純に盾そのものを指して「これ何?」と聞いてる感じなのだが字幕(というか原語の雰囲気)だと
「せっかくのキャップのシールドをなんてことしてくれちゃってんのよ!」
という感じに聞こえる。シールドの局員がキャプテンの盾を知らないはずないとも思うので多分後者が正しいんだと思う。そんなキャプテン・アメリカの映画版は「ウルフマン」のジョー・ジョンストン監督、「ファンタスティック・フォー」シリーズのヒューマン・トーチ、クリス・エヴァンズがキャップを演じる予定。トーチのチャラチャラしたイメージがあるのと映画の「FF」は「スパイダーマン」や「X-MEN」と違って今回のマーベルユニバース映画版と雰囲気が似て、いつ融合してもおかしくない気がして個人的には別キャストにして欲しかった。
ソー
ソーの方はケネス・ブラナー監督。シェークスピア俳優で「フランケンシュタイン」などのSF,コスチュームプレイも監督しているので(特に前半は)重厚なファンタジーオペラのようになるのではないかと想像する。ソー役は「スター・トレック」でカーク船長の父親を演じたクリス・へムズワース。
「アイアンマン3」が有るとしておそらく「アベンジャーズ」の後になるだろう。
ところで「アントマン」はどうなったのでしょう?一時「ショーン・オブ・ザ・デッド」のエドガー・ライト監督で製作と聞いて実は少し楽しみだったのだが。
これは劇場に飾ってあった等身大より少し小さいアイアンマン。
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