The Spirit in the Bottle

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オトナ帝国は実在する!「昔」の定義は違うけど・・・

破壊屋さんのところの記事
ゼロ年代のベスト映画 ゼロ年代のベスト映画
 僕はこちらには参加しなかったけど、「ダークナイト」「グラン・トリノ」「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」の3本はもう鉄板だね。そっから下は何を持ってくるか意見は分かれるけど(例えば「指輪物語」は3部作中のどれを選ぶか、とか。まああれはまとめて評価するのが一番良いと思うけど)。
 解説中の「オトナ帝国」の説明、

映画の中に出てくる『イエスタディ・ワンスモア』はこんな↓悪の組織だ。

  1. 今の日本に希望が持てない。
  2. でも過去の日本は良かった!過去を復権させよう!
  3. だから過去の日本の素晴らしさで人々を洗脳する。

2005年には「昭和=素晴らしかった」をテーマにした『ALWAYS 三丁目の夕日(187位)』が大ヒットしてキネマ旬報ベスト1までになった(映画芸術ではワースト1)。今の日本は歴史ブームが起きている。日本の未来に希望が無くなり過去にしか栄光がなくなってきている。今の日本は既に『イエスタディ・ワンスモア』に侵略されているのだろうか?そういう時代だからこそ、ゼロ年代最高の日本映画に『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』が選ばれたのだろう。

 この「古き良き過去の日本」の時間軸をどこに持ってくるかによっては「オトナ帝国」は微妙に存在意義を変える。
 『イエスタディ・ワンスモア』は50年代後半から70年代初頭ぐらいまでを「過去のよき日本」としているけど30年代〜40年代半ばを素晴らしい日本、と感じる人もいるわけでしかもそういう人たちによる組織は実在する。やだね、実に。何で言論・表現の自由のない戦前の方がいいと思う人がいるのか僕には理解できない。
 
 とりあえずこの「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」の素晴らしいのは単にノスタルジーに耽溺するだけでなくきちんと現在と未来を肯定するところなんだけど。
 ところでひろしとみさえは年代的に5,60年代より7,80年代を子供として過ごした世代だと思うので当時少し違和感があった。まあ、年をとらないいわゆる「ぐるぐるマンガ」ではしょうがないことだけど。だってももうみさえより年上になっちゃったしな。まだしんのすけはいないけど。
 
 一応僕のゼロ年代ベストはこちら⇒勝手に選ぶ!ゼロ年代を代表する10作品! - 小覇王の徒然はてな別館

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