The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

ここ最近で起きたこと

 すっかりブログ更新の頻度が停滞しているこのブログですが、前回の「レヴェナント」の感想記事をアップした後いろいろ個人的に衝撃なことが起きてちょっと元気をなくしておりました。と言っても体調が悪いとか(それは慢性的なので平常運転)とか自分の身に何か起きたとかではないのですが。

水谷優子さん

 まずは声優の水谷優子さんが亡くなりました。まだ51歳という若さです。彼女は1988年頃、僕がアニメをアニメ雑誌(僕が購読していたのは「アニメディア」でした)などを購読しながら見るようになったり、声優という存在をはっきり意識して見るのを始めた頃*1に最初に意識した声優の一人で、女性声優の中では一番好きな声優でした。デビューは「機動戦士Zガンダム」の端役で、後に同じ番組の中で主要人物の一人サラ・ザビアロフを演じます。その後「マシンロボ クロノスの大逆襲」でのヒロイン、レイナ・ストールなどを演じました。一般には「ちびまる子ちゃん」のおねえちゃん役で知られているでしょうか。
 僕個人としてはまず、「赤い光弾ジリオン」のアップルと「天空戦記シュラト」のラクシュ。このタツノコプロ制作でスタッフも共通することが多い2作は主人公に関俊彦、その相棒に井上和彦、そしてヒロインに水谷優子、という布陣も共通していて、僕はこのトライアングルが好きでした。


 ちなみに「天空戦記シュラト」の方ではヒュウガの堀内賢雄とリョウマの山寺宏一のコンビも活躍し、この二人は同時期にディズニーのTVシリーズ「チップとデールの大作戦」でもチップとデールとしてコンビを組んでいて、当時「シュラト」のイベントでこの二人がチップとデールのぬいぐるみを抱えながらキャラソンを歌うなんて風景もあったはず。ただ現在はこの二人が声をあてた「チップとデールの大作戦」は封印扱いのようで今見れるのはディズニー公式のピッチをいじった高い声のやつですね。でも僕にとってはチップとデールといえばこの二人なのです。
 さらに話が外れるとこの二人のコンビを基本として、そこに大塚芳忠が加わると「フルハウス」(現在続編フラーハウスも!)、江原正士が加わると「宇宙船レッド・ドワーフ号」になるのですね。
 水谷優子さんはその力強い声と子供の声の使い分けが上手で、大人の女性も小さな子どもの声もどちらも演じられる人でした。前者だと吹き替えですが「ビバリーヒルズ高校白書」「同青春白書」のアンドレア、少女役だと「ふしぎの海のナディア」のマリーや「ブラック・ジャック」のピノコでしょうか。「デジモンアドベンチャー」の空なんて年齢的にはまだ子供だけど子供たちの中ではまとめ役というか大人な性格のキャラクターで両方を併せ持った演技ではなかったでしょうか。

 僕にとっては水谷優子さんは最も好きな海外TVドラマシリーズ「バフィー〜恋する十字架〜」での主人公バフィーを演じるサラ・ミッシェル・ゲラーの声の人でもあります。ゲラーの出演する映画作品においてはフィックスというほど定着していたわけではないのですが、何シーズンも続いている作品だと断然吹き替えで親しんでいるので、映画でも別の人の吹き替えになると違和感を感じることが多いですね(具体的に言うとサラ・ミッシェル・ゲラーと「スタートレックTNG」で馴染んでいるパトリック・スチュワート)。

Under The Rose

Under The Rose

このアルバム買いました。
 時々このブログでも訃報を取り上げることはありますが、水木しげるイーライ・ウォラックなどは高齢だったのでそりゃ確かに亡くなったのは寂しいけれど、まだ全然受け入れられるのです。ですがまだ51歳という若さだとちょっとショックが大きくて精神的にきついです。最近だとプリンスやデヴィッド・ボウイが亡くなった時もショックだったけれど、小さい頃からの身近さということではこちらのほうがきつかったですね。
 

冨田真由さん

 で、そのショックも癒えた頃に東京都小金井市で「女性シンガーソングライターが刺された事件」が起きました。冨田真由さんは元シークレットガールズのメンバーでした。女児向け雑誌「ちゃお」の企画として生まれたアイドルユニットで、他のメンバーにアイドリング!!!から朝日奈央さん、橋本楓さん、伊藤祐奈さんが参加していたこともあって、イベントが行われた時は僕も見に行ったりしました。

 事件以前に冨田真由さんと「仮面ライダーフォーゼ」を結びつけて書いた記事はそう多くなかったようで、事件直後には凄いアクセスがありました。
 冨田真由さんがアイドル活動していたのはこの「シークレットガールズ」のみでその後は女優やシンガーソングライターとして活動していたそうです。僕は一応アイドリング!!!からの縁でツイッターをフォローさせてもらっていたのですが、ほとんど気にはとめていませんでした。ただ一度でも直接見たことがある人に起きた悲劇にショックを受けてしまいます。
 事件は当然ですが一方的に加害者が悪いです。そりゃストーカーへの対処として至らない部分もあったかもしれませんが、そもそもストーカーがまず悪い。事件当初メディアの殆どは「地下アイドルがファンに刺された」という報道の仕方をしましたが、それもまた偏見混じりでした。2014年に起きたAKB48の握手会での鋸斬りつけ事件」などとも絡めて、アイドルの握手会や特典商法が原因かのような報道も多くありましたが、本件とは直接関係ないでしょう(AKBの奴も犯人は別にAKBファンではないので特典云々は関係ない)。別に握手会や過度な特典についての批判は批判としてやればいいと思いますが、この事件とは別のところでやればよいでしょう。何よりこれらの報道で「悪いのはファンの好意を煽ってたくさん買わせながら袖にしたアイドルのほう」みたいな意見が見受けられうようになったのは重大な放送倫理違反だと思います。
 吉田豪氏がTV(フジテレビ)からこの件で電話取材を受けたものの、全然言ってないことを放送された、ということもあったそうで、もう最初から思いついた結論ありきの報道なんでしょうね。

吉田豪さんが『冨田真由さん刺傷事件』についてTV番組からの電話取材を受けた結果→「こんな説明していない」意見続々 - Togetterまとめ 吉田豪さんが『冨田真由さん刺傷事件』についてTV番組からの電話取材を受けた結果→「こんな説明していない」意見続々 - Togetterまとめ

 個人的に何より悲しく思うのは、どうやら一連の報道で一番ひどく、今も冨田さんの肩書について「アイドル」を使用しているフジテレビ(及び産経新聞などフジサンケイグループ)は「シークレットガールズ」において制作・放送した局であり、いわばホームみたいな部分もあるのにこの扱いだということです*2。もちろんドラマとワイドショーでは同じ局とはいえ制作陣も違うのでしょうけど。現在は警察のミスも指摘されてきていますが、まず被害者にも落ち度があったみたいな報道はやめるべきです。
 個人的に「仮面ライダーフォーゼ」が大好きというのと、アイドリング!!!がここ数年一番入れこんだグループということもあって、アイドリング!!!と「仮面ライダーフォーゼ」の出演者には、たとえちょっとの端役だったとしても幸せになって欲しいと願っています。その両方に関係した冨田真由さん。現在も意識不明の重体が続いているそうで、回復を祈って止みません。

*1:ちょうど「鎧伝サムライトルーパー」で何度目かの声優ブームが起きていた頃。ちなみに昨年は女性声優グループが紅白歌合戦に出演したり、刀剣擬人化物が流行ったりしたので、今年は再び「鎧伝サムライトルーパー」とNG5ブームが起きるのではないかと夢想

*2:特典商法の極端な例として出されたグループも実はフジテレビの番組発(アイドリング!!!とは別)らしい