The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

まるで60〜70年代?いや違う!小覇王の2015年の映画ベストテン!


今年のマスコットはケビン、スチュワート、ボブの3人のミニオンに!
 今年ももうわずか、ということでベストテンの季節です。今年は色々あってブログの更新が滞おる事態が多発し、12月に至っては現時点で2回しか更新出来ていません(このベスト記事を入れて3回)。大きな理由は8月に実写版「進撃の巨人」の記事が予想外にバズってしまってちょっと怖くなったと同時にもう、これ以上ブックマーク数を更新することはできないんじゃないか?という諦めみたいな物が襲ってきました(しかも褒める記事でないところが悔しい)。そして10月いっぱいを持ってアイドリング!!!が全員卒業という形で終了したのも大きいですね。アイドリング!!!に関してはそれほどブログで記事にしたわけでもないのですが、自分でもびっくりしたぐらい喪失感が大きかったです。それでも映画含めいろいろ見てはいたんですが、ちょっとアウトプットする意欲が失せた感じでした。

昨年のベストはこちら。

 それで今年はベストを出すタイミングが遅れに遅れ、こんなギリギリになってしまいました。しかしそれでもベストは出しましょう。今年はギリギリになった分本当に2015年に観た映画は大晦日に観た作品まで含みます。

  1. マッドマックス 怒りのデス・ロード
  2. ハンガー・ゲーム FINALレボリューション(レジスタンス含む)
  3. ビッグ・アイズ
  4. ミニオン
  5. クリード チャンプを継ぐ男
  6. トゥモローランド
  7. ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション
  8. コードネームU.N.C.L.E.
  9. ジョン・ウィック
  10. アントマン

 今年は上半期のベストは出していませんが、それでも後半戦、この11月12月に観た作品に固まった感じでしょうか。何が悲しいってベストテン中4作がまだ感想を書いていないということです。まあ今日大晦日に観たばっかりの「クリード」はしょうがないとして他の3作は絶対単独で感想書くぞ!と思いつつ今に至っています。あれなんですよ、嫌いな作品というか、嫌な部分がたくさん目についた作品は意外とさくさく書けるんですよ。でも好きな作品は感想難しいんですよね。
 それでは作品ごとに簡単に。

マッドマックス 怒りのデス・ロード

 僕にとっては今年はこれに尽きますね。Dr.ジョージ・ミラーによる約30年ぶりの路上の神話。血わき肉踊るアクション。言葉は少なくても世界の背景やキャラクターの行動が何より雄弁に物語る。今年は神話的、と言ってもいい作品が多かったのですが、やはりその中でも別格ではないかと。
 僕のオールタイムベストが「バットマン・リターンズ(1含む)」「悪魔のいけにえ(2含む)」「マッドマックス2(1含む)」の3シリーズと言うのは折に触れ言っているのですが、今年マッドマックスの新作が公開されたことで奇しくも3シリーズとも新作が今も制作されている事になります。その中で「飛びだす悪魔のいけにえ」をまあ置いておくとしても「ダークナイト(・ライジング)」とこの「マッドマックス 怒りのデス・ロード」はシリーズでも屈指の出来でしょう。僕自身のオールタイム・ベストとしては思春期に観た環境まで考慮されるので、この2作によってオールタイム・ベストが更新されることはないのですが、かつて僕が初めてこれらのシリーズを観た時の衝撃を今の若い人も受けてくれるといいなあなどともいます。

ハンガー・ゲーム FINALレボリューション(レジスタンス含む)

 原題「MOCKING JAY」のPART1とPART2。日本ではあまり評価がされていないようにも思うのですが、アメリカのヤングアダルトノベルを忠実に映画化したその完結編。今年もシリーズ物が多いですが、なんならシリーズものとして一番楽しみにしていたのは、スターウォーズもマーベル・シネマティック・ユニバースも差し置いて、この「ハンガー・ゲーム」でした。他はまだ続くけど、こっちは最後だしな。1作目の時はそれほどでもなかったんですが、2作目で一気にファンになりました。未来を舞台にした革命劇でありながら、どこか古典的な雰囲気を漂わせ、ジェニファー・ローレンスリアム・ヘムズワースそしてなんといってもジョシュ・ハッチャーソン(我らがピータ)!そしてそれら若手を支えるベテランという布陣で重厚さも。

ビッグ・アイズ

 ティム・バートンの描く、ウソのような本当の話。クリストフ・ヴァルツの究極にまで芝居がかった演技が逆にリアルに真に迫っている。ティム・バートンにとっても今年はいろいろ合ったようで次回作にも期待です。

ビッグ・アイズ [Blu-ray]

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ミニオン

 黄色い奴らミニオンズの大活躍。理想の悪の主人を求めてミニオンズが右往左往。物語はきちんとあって、感動できる要素もあるんだけれど、そんなものは脇に置いといてとにかくミニオンズのキャラクターが楽しい。彼らがわちゃわちゃしてるだけで何時間でも行けますね。
 とにかく楽しい。見ろ!

クリード チャンプを継ぐ男

 今日観てきました!まさかの「ロッキー」シリーズ7作目。「ロッキー4」でリングの上で非業の死を遂げたアポロ・クリードには彼が死んだ後に生まれた息子がいた。その息子アドニスはあったこともない父の後を追いかけてボクサーを志す。コーチをするのは父の宿敵にして親友だったロッキー・バルボア
 今年は「マッドマックス」「スターウォーズ」そして「ロッキー」という70年代に始まったシリーズの最新作が公開される、という昔からのシリーズのファンには嬉しい事態が続いているのだけれど、今でもその気になればはしごも可能な「スターウォーズ エピソード7フォースの覚醒」とこの「クリード」は共に70年代にシリーズが始まり、最新作が共に7作目。主人公の次世代の物語であり、最新作でありながら過去の全作を内包し、さらにはシリーズの創造主(ジョージ・ルーカスシルベスター・スタローン)が制作そのものを新しい世代にバトンタッチした、ということでかなり共通点があるのだけれど(更に言うならどちらも神話的な物語だ)、あくまで個人的にですが、僕は断然「クリード」派です!

「クリード チャンプを継ぐ男」オリジナル・サウンドトラック(スコア)

「クリード チャンプを継ぐ男」オリジナル・サウンドトラック(スコア)

トゥモローランド

 ディズニーランドのトゥモローランドをテーマにした作品。確かにジュブナイルSFというか、ディズニーらしい雰囲気もあるのですが、蓋を開ければカルト化間違いなしの奇妙な作品でした。今年の他の作品との絡みで言えば妙に「マッドマックス」シリーズ、特に「マッドマックス サンダードーム」との共通する部分があって、個人的に「トゥモローランド」の主人公たちが失敗してしまった世界が「マッドマックス」!という説を取っています。

ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション

 今年妙に豊作だったスパイ映画からはまずこの一本。「アウトロー」のクリストファー・マッカリーがメガホンを撮った新作は、トムの魅力もチームものの魅力もうまく引き出した傑作でした。

コードネームU.N.C.L.E.

 そしてスパイ映画からはもう一本。「007」のイアン・フレミングが原案として関わった60年代のTVシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」のリメイク作品。同じ60年代TVドラマのリメイクですが「ミッション:インポッシブル」シリーズとは違ってこちらは60年代が舞台。冷戦まっただ中にアメリカとソ連のスパイがコンビを組んで悪に立ち向かう。TVシリーズの二人、ロバート・ヴォーンナポレオン・ソロ)とデヴィッド・マッカラムイリヤ・クリヤキン)に比べると新しい二人、ヘンリー・カヴィルナポレオン・ソロ)とアーミー・ハマーイリヤ・クリヤキン)はかなり印象が違うのだけれど、それはそれとして別の魅力を放っています。特にヘンリー・カヴィルはこれまで僕が観た中では「インモータルズ」「マン・オブ・スティール」とヒーローながらしかめっ面のシリアスな辛気臭い感じで印象に残らない感じだったのですが、ここで非常に余裕たっぷりの大人を演じています。カヴィルはこの後「バットマンVSスーパーマン」も控えていますが、是非こちらの続編も作って欲しいですね。

「コードネームU.N.C.L.E.」 オリジナル・サウンドトラック

「コードネームU.N.C.L.E.」 オリジナル・サウンドトラック

ジョン・ウィック

 死の天使キアヌの真骨頂。「キアヌ完全復活!」とか言われてましたが個人的にはキアヌはずっと一線で活躍していると思っているのでナンノコッチャ?という感じですね。「アウトロー」「ドライヴ」「アジョシ」「イコライザー」あたりの系列につながる作品だと思うんですが一番神話的で好きですね。

アントマン

 今年もアメコミ原作映画はヒーローものにかぎらず多かったのですが、今年はこの一本。MCUとしては「アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン」と本作が公開されました。「A:AOU」の方もフェイズ2のクライマックスとしてよかったのですが、さすがに世界が広大になりすぎ、盛り込まれる要素も多すぎてちょっと雑多としてましたね。その雑多さはアメコミの魅力でもあるんですが時間が限られている映画では見ていて疲労感も半端無く。どちらかと言うとソフト化されてから家などで分割してみたり、疑問に思ったところは巻き戻してみたり、というパーソナルな見方の方があっている作品だったかもしれません。
 そして「アントマン」はそのクライマックスを受けてのフェイズ2最終作。MCUの1作目である「アイアンマン」を思わせる比較的シンプルなストーリーに新しいヒーローの誕生物語を描くことで新たなMCU入門編とでもいうべきヒーロー映画が誕生しました。
 MCUでは次は「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の公開が待機していて、こちらはおそらく地球上の人間同士の戦いとしてはクライマックスを迎えるのではないでしょうか?いずれにしろ世界はまだまだ続きます。

クリード」「ハンガー・ゲーム」「コードネームU.N.C.L.E.」「ジョン・ウィック」に関しては個別の感想を書く予定でいます。「クリード」は今日観たばかりなのでいいとして、他の3つはもう公開は終わってしまった感じなのですが、遅くてもソフトの発売の頃には間に合わせたい!
 次点では邦画から「バクマン。」、スパイ映画では「スペクター」。この2作は入れるかどうか迷ったのですが惜しくも圏外。他は「シェフ 三つ星フードトラック始めました」「ひつじのショーンバック・トゥ・ザ・ホーム」あたりがもうちょっとで、と言う感じでしょうか。

ワースト

進撃の巨人・ATTACK ON TITANS

マジック・イン・ムーンライト

 今年はもうこの2本のみで。「進撃の巨人」に関しては多分関連記事で一番はてなブックマーク数が多い記事となってしまいました。言いたいことはほぼここに書きつくしました。前編だけでもう、うんざりしたので後編は見ていません(なので評価外)。が、前編は良かったという人でも後編はダメだったという人も多かったようですね。どちらにしろ、試写の段階では絶賛ばかりなのにいざ公開されたら酷評の嵐だったというのは、映画ジャーナリズムとしても何か問題提起をしているような気がします。もちろんこの作品が大好き!という人がいてもいいんですが、あの作品は明らかに賛否両論となり決して賛成ばかりになる作品ではないので、色々歪みを感じますね。この「進撃の巨人」に関してはアニメ版がほんとうに良く出来ていたので残念です。
 「マジック・イン・ムーンライト」に関しては観た直後はコリン・ファースエマ・ストーンといった役者の魅力でそれほど悪くは感じなかったのですが、「フォーカス」や「M:I/RN」といった他の作品を観たら相対的に評価が下がった作品ですね。
 来年はもうちょっと気持ちを改めて、映画を観たら、すぐ感想を書く!を心がけたいです。
それではみなさん良いお年を!