The Spirit in the Bottle

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史上最強の弾丸ブレイブ烈車! 烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE

 さあ「仮面ライダーMOVIE大戦」が終わったと思ったら次は「スーパー戦隊VSシリーズ」。例によってこちらは特別料金1,200円。今年は「烈車戦隊トッキュウジャー」と「獣電戦隊キョウリュウジャー」。「烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE」を観賞。今年はタイトルがシンプル!前回の「劇場版進撃の巨人 前編」に続き「脚本・小林靖子」です。荒れるぜ、出発進行!

物語

 ギャラクシーラインが地球へ落下する謎の物体を感知。ギャラクシーラインの駅とともに落下したそれは創造主デビウス。かつての敵デーボスをも生み出した悪の創造主だ。しかしデビウスが完全復活するまでにはあと一日、そこでデビウスの側近紅蓮神官サラマズはシャドーラインに協力を持ちかけた。
 一方トッキュウジャーはゾーリ魔たちを発見するが、彼らにはトッキュウジャーの武器が通用しない。そこへ現れたのはキョウリュウジャーだった。しかしそこへクロックシャドーが来襲。キョウリュウジャーの武器はクロックシャドーに通じず、しかもクロックシャドーの歌を聞いたトッキュウジャーは子供の姿に変わってしまった!2大スーパー戦隊は地球の危機を救えるか?!

 去年のVSシリーズ、「キョウリュウジャーVSゴーバスターズ」の感想では来年(つまり本作)の予想として、

 来年辺りは同じ電車モチーフの「ゴーゴーファイブ」のグランドライナーや「マジレンジャー」のマジシャイントラベリオンとかがゲスト出演したりするVSシリーズが作られるのかなあ、などと思ったり。でも「ゴーオンジャー」の古代炎神は今回も次回も呼んでもらえないの(泣)。
 とか言っていたら「トッキュウジャー」のメインライターが小林靖子さんということで、むしろ「仮面ライダー電王」とのコラボの方がありえるんじゃないか、と言われて、そっちのほうが可能性が高い気がしてきましたな。

 などと書いたのだけど、予想以上にシンプルに、タイトルにも余計な修飾は付けずイベント感は薄く制作されました(もちろん、VSシリーズ自体が十分お祭りイベントなんだけれど、もうすっかり年中行事になってしまったので)。どちらも作風としてはファンタジー系列の戦隊なのでモチーフは異なれど相性はよろしいようで下手に盛り込まず、余計な要素は削ぎ落とした作品となったようです。
 「獣電戦隊キョウリュウジャー」は三条陸がメインライターという枠を越え、TVシリーズ全話、そして夏の映画、冬の「VSゴーバスターズ」とすべて手がけており、キョウリュウジャーがメインで登場する作品では初のそして最後の他の人物が脚本を手掛けた作品となる。
 どちらも比較的太平楽なメンバーが多く、勢揃いしてもキャラクターがかぶらない。あえて言えばトッキュウ4号ヒカリとキョウリュウグリーン立風館ソウジが緑のクール系という感じでちょっとかぶる程度。ただ後述するけれど、トッキュウジャーの方は本来は子供なわけで、自然とソウジのほうが先輩として振舞っていたけれど。
 そういえばトッキュウジャーは変身したあとの皆での名乗りがトッキュウジャーのシンボルマークをバックにEXILEポーズというかChoo Choo TRAINポーズというのか正式名称分からないけれど、あの一連の動きをするのでいわゆる名乗りの後のバックファイアーがない。それで今回はキョウリュウジャーが名乗りを上げた後に後ろでオロオロしてたら爆発に巻き込まれるという珍事態に!「ゴーカイジャー」ではダイナマンにゴーカイチェンジした時にバックファイアーで敵を倒すという荒業(というかネタ)があったけど、まさか味方に損害をもたらすとは!こういうのも長年シリーズを続けてきて、でもその都度新しいことに挑戦しているからできるコトですな。
 キョウリュウジャーの方はキング=ダイゴが髪を切ってイメチェン。これは演じる竜星涼*1がドラマ「GTO」の中で髪を切るシーンがあってそのまま短髪になったからで、まあキングなら突発的に何をしたって不思議じゃないよな。竜星涼は「キョウリュウジャー」のあとは「GTO」「ごめんね青春!」で高校生を演じていたけど、キングはどちらかと言うと「ごめんね青春!」のエロ高校生に近い気がします。ちなみにノッサン役の金城大和キョウリュウジャー撮影後髪を切ったのだけどこっちはカツラをかぶったとのこと。
 ノッサンがトカッチを見て仲間(老け顔からかメンバー内の年長さん)と思うシーンなんかあるけれど、トッキュウジャー側は演じている役者さんはともかく設定的にはみんな同じ年令のはずなんだよね。それとも子供としては一緒だけれど外圧的に大人になった時には歳の取り方に個人差があるとかそういう裏設定でもあるのかしら。
 キョウリュウジャーはメインの6人はもちろん、残り4人も登場。残念ながら変身後だけだが、声はきちんと木下あゆ美出合正幸飯豊まりえ山下真司が担当。意外と声が違うだけでも違和感が激しいのでこういうのは嬉しい。サポートでも賢神トリンが亡霊になったジェダイみたいな感じで登場し、まだ賢神となる前(オリジナルビデオの未来では賢神となっていた)のキャンデリララッキューロも。残念なところはキャンデリラとワゴンさんが同じ画面で出会うところがなかったところだなあ。ラッキューロはあれですよ。「キョウリュウジャー」では一番好きなキャラかも知れない。本人のセリフじゃないけれどラッキューロを見ての百面神官カオスの「さすが楽しみの密偵、驚くほど働かんな」は名台詞。何でしょう、杉浦茂の漫画に出てきそう。いいぞうヒャッホー。

少年西遊記 (1) (河出文庫)

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 「トッキュウジャー」はTVシリーズの方はもう終わりを迎える。映画はその前のちょっとした箸休めという感じか。物語の時期としてはシャドーライン側に皇帝、モルグ侯爵、ネロ男爵、ノア夫人がいて、シュバルツ将軍とグリッタ嬢が登場しないことから、皇帝がグリッタ嬢を取り込み、シュバルツ将軍が離反、そしてノア夫人が雌伏の時を過ごしている時期、11月から12月頭ぐらいにかけての時期だと思われます。
 大ボスである創造主デビウスはあんまり以前のデーボス幹部のデザインとは別物で結構ヒロイックな感じ。あれですね、完璧超人・始祖ジャスティスマンにちょっと似てます(そうか?)。
 その部下である紅蓮神官サラマズは全く気づかなかったけれど、声の出演はキャイ〜ン天野ひろゆき。以前「HUNTER × HUNTER」映画版で出てた時もそうだけど今回もうまくてしかも今回はエンドクレジット見るまで気付かなかった。特に自身のギャグみたいなネタもなかったし。ただ、サラマズ絡みではいわゆるクローズ(シャドーラインの戦闘員)を乗せての巨大になった電車ごっこが面白かった。
 シャドーラインの面々はクライマックスで皇帝以下、トッキュウジャーに手を貸す形で参戦してくる。これだけ見るとTVの方でもレインボーラインとシャドーラインが分かり合う結末なのかな、という気もするけれど、今のところ劇場だけの特別サービスという気もする。偶然か狙ってか先の「仮面ライダーMOVIE大戦フルスロットル」の方でもロイミュードが一時的に協力して共に戦ったりしたのでそれが映画だけなのかそれともTVの方にも関係するのかは共に気になるところだ。

 トッキュウジャーは本来10歳の子供、というのはTVシリーズでも告げられた展開。今回はそれを受けて、子供のまま変身するとう状況に。過去には「オーレンジャー」のキングレンジャーが子供だった(但し外見こそ子供だがめちゃ長生き)り、後はアメリカの「パワーレンジャー」の方で「パワーレンジャージオ」「同ターボ」に子供のブルーがいたけれど変身するとちゃんと大人のスタイルになるという感じだった。それに比べると今回は変身しても子供のまま。シャドーラインの怪人クロックシャドーの歌を聞いて子供になってしまう(より長く聞いてたウッチーは赤ん坊に!)。もとより子供だったんだし、このままでいいかなあ、などと言うシーンもある。それでも子供のまま変身して身長の低い戦隊が名乗りを上げる。ただ、実際にアクションシーンになると多分小柄なスーツアクターの方に変わっていてそんなに子供がアクションをしているという感じはしない(一瞬だが、アクションに入る前にキョウリュウピンクと子供のトッキュウ3号が並んだ時背の高さがほぼ一緒)。

 恒例の新戦隊顔見世興行は前回の物語が完全に終わった後に登場したのに比べる(ということはあんまりうまく組み込めなかったということか)と比較的早く、クロックシャドーが山でトッキュウジャーを探しているところに現れる。新しいスーパー戦隊は39代目「手裏剣戦隊ニンニンジャ−」ということでニンジャモチーフ。こちらも「忍者戦隊カクレンジャー」「忍風戦隊ハリケンジャー」に続くニンジャ戦隊ということになる。キャッチフレーズは「忍びなれども忍ばない!」でなんとなく「アバレンジャー」や「ゴーカイジャー」を思わせる。敵が妖怪であったり、主人公たちの先祖(祖父母?)が先代ニンニンジャーであったり、巨大ロボのデザインなどといい、元は「カクレンジャー」の続編として企画されたのではないかなあ、という気もする。「カクレンジャー」が20年前だからちょうどニンニンジャーの主人公たちの親、という設定でもいけそうだよね。もちろん、(同じスーパー戦隊という以外は)別作品で直接は関係無し、ということになるのだろうけど。それでも来年の「VSシリーズ」ではカクレンジャーハリケンジャーとの共演があるかもしれないね。ちなみに「トッキュウジャー」はレッド、ブルーではなく1号、2号というのが新しい試みだったが、「ニンニンジャー」は「秘密戦隊ゴレンジャー」以来の「アカニンジャー」「アオニンジャー」という和名呼称。ミドレンジャーの代わりにシロニンジャーがいます!モモニンジャーの子は「MOVIE大戦アルティメイタム」で超能力使ってポーズ決めてた子だね。

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スーパー戦隊VSシリーズ」前作。

 夏の映画。こちらに出てきたギャラクシーラインのレディ(福原遥)も出てきます!
 さて、いよいよ「トッキュウジャー」も最終回。そして次は「ニンニンジャー」へ。しかしもう39代目かついこの間35代目の「ゴーカイジャー」やったばかりな気がするのに。

*1:何度見てもヒーローの名前みたいな芸名だ。最初はこっちが役名だと思ったんだよな