帰ってきた？「帰ってきた侍戦隊シンケンジャー特別幕」

　「天装戦隊ゴセイジャー」はまた新たな敵組織「機械禦鏖帝国マトリンティス（"きかいぎょおうていこく"って読むらしいですよ。「鏖」は｢みなごろし」とも読む。by福本知識）が登場したけど、あれ？ブレドランは？「ゴセイジャー」ってブレドランがいろんな組織を渡り歩く物語じゃなかったの？　というかだんだん敵組織の規模が小さくなっているような気がするんだけど・・・
　ところで今頃気付いたけど幽魔獣の「ブロブの膜イン」って　名前の元ネタが「スティーブ・マックイーンの絶対の危機（原題The Blob）」からだったんだね。というかマックイーンを元ネタに使うならもっと格好いいキャラにして欲しかった。

　
　さて今回は久しぶりに「シンケンジャー」の話題。オリジナルビデオの「帰ってきた侍戦隊シンケンジャー特別幕」を借りてきた。「帰ってきた」」とタイトルにあるけれど物語中での時系列は不明。多分ＴＶシリーズの後の話ではなくＴＶ後半ぐらいの話*1。

　いきなり時代劇から始まり、西部劇、刑事ドラマと展開するので最初はファンサービス向けのパロディかと思ったのだが、きちんとしたエピソードだった。

殿様評判記

　場所は大江戸。傍若無人の限りを尽くす悪の役人を成敗する巷でかなり評判の殿様（？）。のっけから和風戦隊らしいチャンバラ。オープンな仕事人って感じかな。鉄砲で狙うマイケル富岡を阻止したのはゴールド寿司の源太。しかしマイケル富岡こそ源太の父親と戦い負かしたシルバー寿司だった。二人は寿司勝負をすることに！

殿様評判記荒野の握り

　場所は一転して荒野（ただし廻りに森あり）での寿司勝負。殿がお題を出し、それを互いの寿司職人が喰い、美味いといった方が負け。って殿が喰うんじゃないのか・・・この状況に一人疑問を持つ千明。この方法じゃ決着つかないもんなあ。ふと振り返るとギャラリーの一人がお尋ね者だったこと気付いた千明が追いかける。するとそこに突然パトカーが！

殿様評判記荒野の握り情熱系

　一転して大都会。犯人を追い詰める新米刑事千明。犯人は殿を人質に取っている。刑事長の茉子に一人突撃を訴える千明。グーで殴られる千明。再び疑問を抱く千明。
「俺達刑事だったっけ？」
　人質にされている殿も疑問を持ちはじめる。ここでやっと、どうやらアヤカシの術によるものではないかと示される。ぶっちゃけ、ここまでこの話はそういうもの（パロディ）なんだと思ってたので僕自身も疑問を抱いていなかったです。
　彦馬の声が心に響く。鳴り響きチャイムの音。ことはが遅刻を気にして学校へ急ぐ！

殿様評判記荒野の握り情熱系ハイスクール

　ことはは男装して名門男子校に通っている。なぜか教室後ろで畳に胡坐してる殿がいる妙な学校だ。その目的は憧れの白石君（茉子）。思わず告白してしまいそうになることは。そこに待ったをかける声！男子に変装して入学したのはことはだけではなかったのだ！流ノ介、千明、源太も実は女性だったのだ！そしてもう一人殿も！女性二人が男子学生服を着て、男4人が女装しているという倒錯した世界だが特に殿の女装は美人。言われなきゃ普通に女性に見える。源太が一番無理があるかな。ちなみに殿役の松坂桃李は今度舞台「銀河英雄伝説」でラインハルト役をやるそうですね。
　再び彦馬の声が響いて我に帰る6人。
「でもなんか、グルグル廻ってきた!?」
　徐々に状況を掴んでいく。校外の森で爆発が起こり、流之介の指示の元変身して現場へ向かう！

殿様評判記荒野の握り情熱系ハイスクールジャングル

　森では着ぐるみの動物達がナナシ連中に襲われていた。そこに登場する森の動物戦隊シンケンジャー。獣耳が付いてたりして微妙に様子が違う。グリーンは熊というよりコアラにしか見えません。
「控えろ外道衆。こちらに居られるのは池波家十八代目頭首、池波流ノ介様に在らせられるぞ！恐れ入って隙間へ帰れ！」
　なぜか殿の立場にいるシンケンブルー。えらそうに指示を出す。千明が流ノ介に逆らい現状認識。だいたいこういうときに真っ先に気付くのは千明の役目だな。

殿様評判記荒野の握り情熱系ハイスクールジャングルの歌声

　コンサート会場、5人を後ろに従えてアイドル茉子のオンステージ。他の5人は変身したまま。相変わらず殿は一段高いところにいるぜ。歌う茉子だがこれってキャラクターソングか何かかな。そこに襲い掛かるナナシ連中！ナナシ連中の放った銃弾が殿を襲う。かばった流之介の肩を貫く！

殿様評判記荒野の握り情熱系ハイスクールジャングルの歌声は宇宙に消えて…

　舞台は宇宙船。スペースオペラよろしく光線銃による銃撃戦が始まる。アヤカシの見せる幻の中で死んでしまうと現実でも死んでしまうのだ！次第に孤立していくそれぞれ。殿が回転する非常灯こそ脱出の鍵と気付き一斉にそれを撃つことで幻から脱出！

殿様評判記荒野の握り情熱系ハイスクールジャングルの歌声は宇宙に消えて…スペシャル！

　「長い！」
と殿一喝。特撮物でよく見る空き地（あれ？でも元は都会で戦ってたよね？）でやっと元凶のアヤカシ、デメバクトと対峙する。やっと主題歌とオープニングクレジット。敵の攻撃を烈火大斬刀で防ぐシンケンレッド。なぜかこの時グリーンだけ地面にうつぶせになってます。烈火大斬刀大筒モードで止めを刺す。二の目に対抗してイカシンケンオーを出すもののデメバクトはさらに巨大化。絶対の危機！幻はまだ終わってはいなかったのだ！風車を破壊してやっと現実に戻るシンケンジャー！
　実は既に一の目に止めを刺したときの最後っ屁だったことが判明。正真正銘の二の目を相手にサムライハオーで戦う。ちなみにこのとき見物してる酔っ払い二人は血祭りドウコクの声の西凛太朗氏と骨のシタリの声のチョーさんですね。最後は無事倒してエンディング。それぞれの幻を振り返って（主に流ノ介の下克上疑惑）、最後のオチで殿のイメージがみんな一緒（畳で胡坐かいてる）なことに愚痴をいう丈瑠で終了。
　
　やあ〜、やっぱ面白いわシンケンジャー。それぞれのキャラが生きてる。今回は本編後半みたいなシリアスな展開ではなく徹頭徹尾コメディ路線なんだけど面白さは変わらない。メイキングで松坂君が「シンケンジャーはこれが本当に最後」とか言ってたけどそれはあくまで「シンケンジャーメインとしては」ということであって「天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー」はあることを期待したい。出来れば劇場版で！