The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

アフリカは暗黒大陸なんかじゃない!

 熱が出て意識が朦朧としてるんだけどこんな記事があったので取り上げる。
アフリカが発展しない理由 - Chikirinの日記 アフリカが発展しない理由 - Chikirinの日記
 普段から必ずしも同意できるものばかりではないものの面白く読ませてもらってたが、さすがにこれは酷い。
id:Chikirin戦後60年アジアや南米がそれなりに発展を遂げているのに何故アフリカだけがいつまでも「暗黒大陸」のままなのか、と問う。そして2冊の書籍からそのなぞを紐解く。

ちきりんも「援助物資が港から内陸の村に運ばれるまでの数百キロのトラック行程の間に、十数回もの公的・私的な“検問”があり、そのたびに物資の一部が“納税”され、最後の村に着いた時には支援物資は2割ほどしか残っていない」という程度の話は知っていたし、想像していました。そんなのは、国際援助を受けているほぼ総ての国で同じです。

でもやっぱりアフリカではそのレベルが違うんだな、と思いました。

として、アフリカで援助が上手く行き渡っていない現状を嘆く。ここまではまだいい。参考の書籍の著者が曽野綾子なのは気になるが。
 そして解決策として次のように述べる。

これらの本を読んでのちきりんの解決案仮説は「この際もう一度、アフリカ大陸を西欧の植民地にしたほうがいいんじゃないの?」ってこと。香港・マカオみたいに「100年租借」で西欧諸国の植民地にして100年後に返す、っていうのが一番いい方法なんじゃないかな。西欧諸国にもメリットが必要なので、資源の出る国と出ない国をセットにしてね。

いうなれば、「次の100年間の国家運営を、先進民主国に委託する」ってことです。それくらいのことをしないと何も変わらないと思うんだよね。100年あれば3代の教育ができるから、そうすれば彼らの中から指導者がでてきたり、社会規範を構築して援助が実効性を持つ土壌も作ることができそう。

 これはあまりに酷い。ブコメにも書いたがそもそもアフリカ諸国が今もって悲惨な状況にあるのはそもそも西欧列強の植民地化のせいなのだ。アフリカは「暗黒大陸」であったことなどない。ヨーロッパやアジアとは異なる高い文明を誇ってきた。それを奪ったのは西欧列強なのだ。植民地化し国家を滅ぼし奴隷としてアメリカに強制連行したり。もしもアフリカにヨーロッパの手が伸びなければアジアやヨーロッパとはまた違った発展を見せたことだろう。その可能性を彼らは他人の手によって閉ざされたのだ。
 この手の植民地化を擁護したり正当化したりするのは後を絶たない。今でも台湾や朝鮮半島の植民地化は正しかったとか、ヨーロッパに比べてよかったとか言う連中は多数いるがはっきり言おう。正しい植民地化などない!たとえそれによってインフラが整おうと教育が進もうとそれは基本的にその国の国民の手によって成し遂げるべきなのだ。
 
 だんだん意識が飛んできたのでこの辺にするけど最後に言っておくと戦後60年といってるけど第二次大戦の終了と同時に独立した植民地なんてほんの一部。アフリカ諸国の多くは戦後大分経ってから独立したのだ。しかもその経済基盤はいまだに旧宗主国の強い影響下にあることが多い。真の独立はいまだに果たせていないのだ。