The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

兎と亀 劇場で観たけど感想書いてなかった映画2016!その2


 さて、前回に引き続き劇場で観たけど感想書いてなかった映画リストですよ。今回は2016年5月から8月まで。本格的にサボリがひどかった時期です。
 前回同様リスト作成には

を参照しました。

2016年5月

HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス

6月

デッドプール
マネー・モンスター
エクス・マキナ
10クローバーフィールド・レーン
帰ってきたヒトラー
貞子vs伽椰子

7月

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅
ウォー・クラフト
インディペンデンス・デイ:リサージェンス
死霊館 エンフィールド事件
トランボ ハリウッドに最も嫌われた漢
ONE PIECE FILM GOLD
シン・ゴジラ
ターザン:REBORN

8月

劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間
劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!
ジャングル・ブック
ペット(同時上映 ミニオンズ:アルバイト大作戦)
X-MEN: アポカリプス
ゴーストバスターズ
ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>

 では例によって簡単な感想を。感想書いてた作品はリンクを張ります。

HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス

 鈴木亮平の熱演が光る「変態仮面」の続編。狙ったのか偶然か日本ではアメリカの変態ヒーロー「デッドプール」とほぼ同時期、ちょっとだけ抜け駆けするような公開日に。大学生進学したという展開なので原作漫画からはほぼ別展開に。前回はサム・ライミ版「スパイダーマン」のパロディ満載だったが、当然のことながら今回は「スパイダーマン2」のパロディに。柳楽優弥が敵怪人として登場し、NYまで進出するよ。予告編では前作の肝でもあった安田顕が年老いた姿で出てきたので、前作のライバルがやつれた姿で再登場し見方になる展開か?と思ったのだが、これが変態仙人であり、かつ主人公の祖父だった、という登場の仕方。それはそれで面白かったけれど、どうせなら偽変態仮面その人であって欲しかったなあ。この映画に関しては、もう主演俳優である鈴木亮平の、

こちらの記事を読んでいただければ他は必要ないとすら思いますです。個人的には佐藤二朗がいなかったのは残念。

マネー・モンスター

 ジョディ・フォスター監督、ジョージ・クルーニー主演のサスペンス。ニューヨークを舞台に株で大損をした若者が無責任に煽ったTVの経済番組の司会に復讐するべくTV局をジャックする!サスペンスなんだけど、どこかユーモアも。日本では最低時給1000円に!という労働運動があったりするんだけど、劇中で「時給14ドルで辛い」みたいなセリフがあって、1ドル=100円だとしても1400円。NYが物価高だとしても、日本の最低賃金はそれよりかなり低いんだよなあ、と映画とは別な部分で暗い気分になったり。
 株の暴落がわざとじゃないか、という謎解きもありながら、最後はさすがNY!とでもいうべき市民が一体となる高揚感もあります。ジャックした青年の奥さんの態度がパンクで素敵。

エクス・マキナ

 遠い昔 はるかかなたの銀河系で…の話ではなく、現代を舞台にダークサイドに落ちかけのポー・ダメロン(オスカー・アイザック)とまだ青二才だった頃のハックス将軍(ドーナル・グリーソン)がリアルなドロイドを巡って色々やる話。鮫皮のオロシで肌を撫でられたようなザラッとする部分もあるけれど、最終的には満足する終わり方。舞台が限定されていて、登場人物がほぼ3人だけなので「10クローバーフィールド・レーン」なんかを連想した。キャストが共通してるんでSWの登場人物になぞらえちゃったけど、実はクレジット見るまで本人たちだと分からなかったよ。

10クローバーフィールド・レーン

こちらの記事で「変態仮面2」の感想は絶対書きます、と書いてあることは忘れてください。
 一応「クローバーフィールド/HAKAISHA」の続編、ということになっているがほぼ別物。こちらも舞台限定の少数の登場人物のディスカッションドラマとでもいうべき感じなので意外と舞台化なんかすると面白いかも。

帰ってきたヒトラー

 ヒトラー本人が何かの拍子で1945年のベルリンから現代へタイムスリップ。売れないTVマンはヒトラーのタレント性に目をつけ彼を使って番組を作る。誰も本物だとは思わないが、その傍若無人な物言いから徐々に人気を集めていく…。今年はイギリスがEU離脱を決め、暴言ばかりの大富豪トランプがアメリカ大統領選挙勝利、日本でも相変わらず自民党の一強状態が続く、という暗鬱な世界情勢だけれどそんな雰囲気にある意味ぴったりな作品。日本と違って戦前のファシズムに厳しいドイツだが、国民の本音では「外国人は出て行け」といったものも覗かせる。もちろん本作は劇映画だが、ところどころにドキュメンタリーも混ざっていて、ヒトラーに扮した主人公が突撃取材すると本音が漏れる人たちも(ところどころモザイクがかかっている人は撮影許可をださなかった一般人だと思われる)。もちろん暴言を垂れるヒトラーにきちんと文句をいう人もいるが。最後は視聴率に踊らされて過激な発言をする者たちを起用するTV局の末路か。笑えるけど笑えない。

貞子vs伽椰子

 個人的今年のワースト作品。ただ安藤政信演じる霊能力者常磐経蔵と盲目の少女珠緒のコンビは良かったのでこの二人を主人公にした作品ならまた観たい。

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅

 ティム・バートンの「アリス・イン・ワンダーランド」の続編。監督は変わるがキャストやスタッフに変更はないので大きな印象は一緒。ただ、もうミア・ワシコウスカが最初から強いヒーローなので、バートン好みのペイルリー・ルッキング(青白い女性)とは無縁な存在に。ファミリー映画として可もなく不可もなくといったところ。

ウォー・クラフト

 ゲーム原作のファンタジー映画。明らかに続編前提の終わり方だったが、どうなっているのかなあ。

インディペンデンス・デイ:リサージェンス

 1996年の大ヒット作「インディペンデンス・デイ」の続編。前回は冷戦が終了してアメリカ一強になった余裕が作品から感じられたが、その後911が起き、現在の混迷した世界情勢はどのように反映されているか…というとあんまり反映はされてなかったかな。というか、舞台になっている2016年はエイリアンのテクノロジーをたっぷり接収して20年経った世界なので完全にパラレルワールドなんである。なのでもはや現実との接点はなく、丁寧に作られた正統続編ではある(キャストもほぼ続投)が、前作ほど世に訴えるものは無かった。ラストちかくインディペンデンス星人が巨大化して明るい太陽の下自動車を追っかけまわすシーンは1998年の「GODZILLA」のリベンジぽくもありました。個人的には前作では脇役だった「スタートレックTNG」のデータことブレント・スパイナーが主役級に活躍したので良かったです。

死霊館 エンフィールド事件

死霊館」続編。実際のところ現実に起きた事件とは別物ぽいらしいのですが、かなりの良作だと思う。今年のベスト級作品。

トランボ ハリウッドに最も嫌われた漢

 赤狩りでハリウッドを追われた反骨の人、脚本家ダルトン・トランボを描いた物語。名前を隠して「ローマの休日」の脚本を手がけ、また別名義でアカデミー賞も獲った凄い人。第一次世界大戦の負傷兵を描いた「ジョニーは戦場へ行った」の原作者で自身が監督として映画化した人でもある(監督としては唯一)。ブライアン・クラストン演じるトランボがとにかく陽性の人なので、深刻な話のはずだが楽しんで見れる。この作品は赤狩りで干された時期をクローズアップしているので「ジョニーは戦場へ行った」関係の話は出てこないのが残念。まああれを出すとテーマがブレるので仕方はない。

Trumbo トランボ (Blu-ray + Digital HD)

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ONE PIECE FILM GOLD

 今年の邦画、特に夏の映画としては「シン・ゴジラ」と「君の名は。」に隠れてしまって評判にも余りならなかった印象だけど、その両方に勝るとも劣らない(「君の名は。」見てないので評価できないけど)、傑作。日本のアニメといえば今年はこれ!

シン・ゴジラ

異形から生まれたさらなる異形 シン・ゴジラ
 今年の超話題作。僕も凄いと思ったけれど、好きか嫌いかでいったらちょっと嫌いな方へ傾くかも。頭で出来がいいと分かるのと、それが好きか嫌いかはまた別だからね。ちなみに一時は英語題が「GODZILLA:Resurgence」だったらしいので(今は普通にそのまま「SHIN GODZILLA」のようだ)「インディペンデンス・デイ:リサージェンス」との「リサージェンス対決」でもありました。

劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間

 夏のライダー映画。むっちりスケベなシスコン、マコト兄ちゃんの父親エロ男爵こと沢村一樹でありました。血は争えない。御成の奇矯変わらず。

劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!

 夏の戦隊映画(仮面ライダーと同時上映)。過去の戦隊の要素も散りばめつつ、後はいろんなジューマンが登場するのも楽しい。ゲストの平成ノブシコブシ吉村も好演。てか最近のよしもと芸人をゲストで出す風潮は何なんでしょう。別に下手じゃないからいいんだけどさ。

ジャングル・ブック

 ディズニーのアニメ映画「ジャングル・ブック」の実写リメイク作品。「主役の少年以外全部CG」を売りにしていて、せっかくの大自然映画なのにそんなこと言っちゃっていいのかな?と思ったけれど(逆にマイナス要素になってしまうのでは?と)、そんないかにもなCGぽさはゼロな人工大自然でありました。

ペット(同時上映 ミニオンズ:アルバイト大作戦)

ミニオンズ」のイルミネーション・エンターテインメントの3DCGアニメーション作品。原題は「The Secret Life of Pets」でもしかしたらベン・スティラーの2013年の監督・主演作品「LIFE!(原題はThe Secret Life of Walter Mitty)」から取っているのかも。前作の「ミニオンズ」がはちゃめちゃだったんで予告編観た時はこんなにストーリーがしっかりしてる作品だとは思わなかった。もちろん人類支配を企むウサギとか途中で出てくるソーセージ幻覚とかぶっ飛んでる描写は健在。
 僕は日本語吹き替え版で観たんですが、アレですか?イルミネーション・エンターテインメントはもうバナナマンが声をあてること前提にキャラクターを創造してませんか?と思うぐらい「ミニオンズ」の犯罪親子同様今回ももう見た目からバナナマン。しかも今回は主役!
 「ミニオンズ」の短編はいつものとおりです。バナナー。

X-MEN: アポカリプス

 ついにダークサイドに落ちたポー・ダメロンとついにつるっぱげたプロフェッサーXとずっとふらふらしてるマグニートーの完結編。なんだか今年の大作の中ではダメだった作品という評価が定着しているようなのだけど、個人的には面白かったデス。ただもう一作続編作ってくれないかなあ、という思いもある。シリーズ新作はヒュー・ジャックマンウルヴァリン最終作「ローガン」」で、こっちはすでに高い評価になってますね。

ゴーストバスターズ

80年代から進化したものしないもの ゴーストバスターズ

 人気シリーズのリメイク。主要キャラを女性に全とっかえしたりして話題になった。僕はそのへんの設定は現代向けへの上手いアップデートだと思ったけれど、肝心のゴーストストーリーとしては旧作に劣るかな、という印象。クリス・ヘムズワースの愛すべき脳筋は見どころ。

ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>

 邦題に「ニンジャ」の称号を取り返したTMNT第2弾。敵キャラに異次元からの侵略者クランゲを迎えて、より騒々しく楽しく。次も楽しみ。次は是非邦題に「十代」を取り戻せ!
 
 というわけで5月〜8月分でした。5月こそ新作映画は「変態仮面」しか観ていないけれど(劇場に行ってなかったわけではなく「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」を何回も観てた)、他は週一以上の割合で見てはいますね。夏だけに大作が多いかな。
 次はラスト。9月〜12月。

兎と亀。なんか動物多かったね。