The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

それは過去からも未来からもやってくる! 仮面ライダードライブ &手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE

 もうすぐ「仮面ライダードライブ」も最終回!と言うと必然的に夏映画の時期でもあります。というわけで仮面ライダースーパー戦隊の劇場版「劇場版 仮面ライダードライブ プライズ・フューチャー」と「手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帖!」を観賞。

手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帖

 ラストニンジャを目指すニンニンジャーに出された夏の課題。それは普通の人には知られていない「忍隠れの里」の城を守れというものだった。その城は牙鬼軍団の弓張重三に襲撃されていた。ニンニンジャーの面々はなんとか殿様を助けだすものの、その殿様の姿は恐竜!弓張重三の狙う「伝説の悪しき竜」とは殿様なのか?

 例年通り夏映画スーパー戦隊の方はTVとそれほど尺が変わらないちょっと豪華なスペシャル版。今回はTVの方ではさほど出てこない時代劇的な面を描く。TVの方では「忍者戦隊カクレンジャー」からニンジャレッド・サスケ*1と「忍風戦隊ハリケンジャー」からハリケンレッド・椎名鷹介がゲスト出演*2していた。あれだね、以前の「トッキュウジャーVSキョウリュウジャー」の時に「設定的にニンニンジャーカクレンジャーの続編(子供)として企画されたんじゃないか?」などと推測していたのだけれど、まあそれは違っていたとして、ニンニンジャーの伊賀崎兄妹のお父さんがちょうどニンジャとして活躍しなかったのは、カクレンジャーが頑張っていたからじゃないかなあ、などとも推測。もっともこのお父さんは小さい頃は神童だったけれど大きくなったらさっぱりニンジャとしては芽が出なかった人という逸話が後から出てきたけれど。

 映画は天晴と恐竜殿様が居酒屋でくだをまくシーンなどがあるけれどほとんどは時代劇といってもいい。前半には珍しく忍んでいるニンニンジャーの姿も。あれですね。「忍なれども忍ばない」「忍ぶどころか暴れるぜ」がキャッチフレーズのニンニンジャーですが、これって要するに下忍の心得ですよね。そういう意味では(ラストニンジャ)とは別に典型的な下忍であるアカニンジャーよりキニンジャーの方が上忍になる可能性を感じます。その分劇中では目立たないですが。天晴は本当下忍も下忍、戦って死ぬのが役目みたいなニンジャだよなあ。
 ゲスト出演はお笑いコンビFUJIWARA藤本敏史。別に悪くはなかったけれど、やはりお笑い芸人としての個性が強すぎてちょっと違和感はあったかも。あとなぜ彼一人だけなんだろう。例えば他にも相方の原西孝幸が出てくるわけでもなし。てっきり出て行った奥方、というのが藤本敏史の妻の木下優樹菜だったりするのかと思ったがそれもなしで、藤本敏史がここ最近で急激に売れ出したとかでもないし、なぜこのキャスティングだったのかはよくわからない。
 敵の弓張重三は威厳もあって一回こっきりのスペシャルな敵としてはもったいないぐらいでした。
 ニンニンジャーは正直典型的な体育会系バカであるアカニンジャー・伊賀崎天晴がどうにも脳筋過ぎてあんまり好きになれず、かと言ってイージーさんことアオニンジャー・加藤クラウド八雲もクールというにはから滑りしていて、いまいち。キニンジャー・松尾凪も子供すぎて結局男子メンバーにあまり好きになれるキャラがいなかった(スターニンジャー言うに及ばず)。女子メンバーはいいけれど、やはりこういうヒーロー番組だと男戦士のほうに(別に嫌いというわけでもないのだが)好きになれるキャラがいないとちょっとつらいものがあるなあ。番組は面白いけれど。とは言え後半戦に進むに連れてその辺の部分も解消されてきているので今後の爆発に期待!

劇場版 仮面ライダードライブ プライズ・フューチャー

 今日も今日とてロイミュードと戦う仮面ライダードライブ泊進ノ介。しかしロイミュードだけを狙って撃ったトレーラー砲がベルトさんと進ノ介意思に反して狙いがそれ威力もマシ多大な損害を与えてしまう。そこに現れたのは謎の仮面ライダーと白い服を着た少年。少年の言うがままにその場を離れるドライブ。少年の名は泊エイジ。2035年の未来からやってきた進ノ介の息子だというのだ!
 エイジによれば2015年の8月にベルトさんの中に封印されていた邪悪なクリム・スタインベルトが覚醒し、ドライブを乗っ取る。そして一年後の2016年にはロイミュードの支配が決まってしまうという。エイジはそれを防ぐため過去にやってきたが、ロイミュード側も過去の改変を防ぐため未来の仮面ライダーダークドライブを送り込んできた。最初は信じなかった進ノ介だったが、エイジの態度に彼を信用するように。しかしこのままではベルトさんがく悪性してしまうことに。どうする泊進ノ介!

 「仮面ライダードライブ」の方はTVの方にも影響を与えそうな作品でやはり三条陸が脚本を書いた「運命のガイアメモリ」と近い位置づけ。全体として「ターミネーター」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を意識した作りだが、僕が連想したのは「蒼き流星SPTレイズナー」。単にエイジが「ボクの名はエイジ。地球は狙われている」に近いセリフを言うってだけなのだけれど。

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 物語は二転三転して、複雑で最終的にエイジが実は未来のロイミュード108で全ては過去の自分(2015年時点ではドライブが破壊してしまった工場で眠っていた)と会合し、永遠のグローバルフリーズを起こすために進ノ介を騙していた、という話になるのだけれど、それでもロイミュードが未来のエイジの体と記憶をコピーしたことですべてがウソではないことが示唆される。だから映画を観た後だと、TVで一分間のショートムービーとしてエイジの独白でエイジが過去にやってきて進ノ介と出会うまでを描いているのを見るとちょっと「あれ?」って思わないでもない。

 劇中ではベルトさんが不調におちいったり、クリムが邪悪なのではないか?と疑われるところなどはTV本編のクリムと同僚のロイミュード開発者で邪悪なマッドサイエンティスト、更に言うなら霧子と剛の父親でもある蛮野天十郎・ゴルドドライブを思わせる。クリムをコピーしたロイミュード004も現れたしね。
 今回のメインの敵となるダークドライブは「トロン」とかを思わせるデザイン。ドライブよりバランスのとれたデザインで未来的ではあるが、イメージとしては「電磁戦隊メガレンジャー」のユガンデに似ている。
 ドライブに出てくるライダーは最初のタイプスピードから妙に格好良くてでも仮面ライダーらしい異形さは物足りず、その辺は魔進チェイサー(仮面ライダーチェイサー)の方が満たしてくれていたのだけれど、今回はドライブのプロトタイプである超デッドヒートドライブが登場。これが左右アンバランスで、機械的なのにマッシブなフォルムで僕好み。出番としてはほんの少しなのがもったいない。一応の最終形態であるタイプトライドロンはあんまり格好良くないんだ…
 剛は今回も(「仮面ライダー3号」やTV本編ほどではないけれど)報われない印象が強いです…

 TVの方はクライマックス。ロイミュードたちに同情できる理由がどんどん出てきて嫌いになれない一方で真の悪役?ゴルドドライブも登場。僕が一番好きなキャラはブレンで、僕的には「仮面ライダー鎧武」の城之内と同じ位置づけなんだけれど、なんといってもブレンはロイミュードなので劇中で死ぬ可能性が城之内よりはるかに高い。心配していたのだけれど、ここでなんとなく一人生き延びるような気もする。ブレンにはしぶとく生き延びてぜひ来年の「MOVIE大戦」とかにも出てきてほしい。
 来年といえば今回も次のライダー「仮面ライダーゴースト」が登場。このライダークレジットが「?」と表記されているのですな。もちろんこれまでゲスト出演した次のライダーはたとえ声だけでもきちんとクレジットされていたはず。過去の偉人の霊を憑依させて戦うイタコライダーとなる模様です。今回劇中で登場したのはフラットなベースとなるタイプの他にニュートンを憑依させたタイプ。他にも宮本武蔵エジソンを憑依させたタイプがあり、更に増えるそう。しかし武蔵やニュートンはともかくエジソンなんて大丈夫なのかしら?まだ遺族とか普通にいて権利もうるさそうなのだが…*3まあ大川隆法が適当な守護霊対談やってても訴えられたって話は聞かないしなあ。てかあれは遺族の誰か訴えろよ!

 しかしこの仮面ライダーゴースト、デザインがどうにもデッドプールを思わせて気になるのだが、そのデッドプールも映画化されます。やっと本格的な予告編も公開されました。

 ちなみに以前お披露目されたデッドプールが車に飛び降りて皆殺しにするシーンは今回の予告編でも使われているのだけれど、以前は殺される人間もCGだったのが今回はちゃんと実物になってましたね。デップー役ライアン・レイノルズの以前のアメコミ映画主演作「グリーン・ランタン」を揶揄するような台詞もあります。ライアン・レイノルズの持ち味がきちんと生かされていれば最高の出来になるはず!俺ちゃんの活躍が待ち遠しい。
 で話を戻すと、多分この俺ちゃんの映画と「仮面ライダーゴースト」がメインを張る映画がほぼ同時期に日本公開されると思うので(2016年新春〜春)、同時期に似たルックスのヒーロー映画が観れる!(はず)というわけで提案、今から「変態仮面」の続編を作ってこの2つにぶつけましょう!変態ヒーロー三つ巴!

*1:演じる小川輝晃氏はゴーカイジャーの時は「星獣戦隊ギンガマン」の黒騎士リョウガとしての出演だったのでサスケとしては久しぶり。すっかり落ち着いた

*2:それ以外にもこの二人がゲスト出演した回の怪人(妖怪)が「妖怪ウォッチ」のパロディだったりメチャクチャだった

*3:エジソン自体も発明王という異形とは別にオカルトやニコラ・テスラとの直流交流論争などであんまりいイメージはない