The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

あんまり共感できないけれど・・・ バチェロレッテ あの子が結婚するなんて! 

 この歳になるともう大概の同年代は結婚していたりするもので、結婚式に呼ばれたりすることもあるのだが、大概は出費が多いだけで特に嬉しくもないよなあ、などと思ってしまう今日このごろ。予告編でキルスティン・ダンストの主演するコメディ映画だと思って観たのが「バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!」。

物語

 かつて高校ではクイーンとして華やかな時代を送ったレーガン、ケイティ、ジェナの3人組。現在はいずれも独身。やはり高校時代の友人で太めで当時はみそっかすだったベッキーが結婚するということでその結婚式の幹事をレーガンが務め、久々に3人が揃うことに。高校時代の男子同級生も姿を見せる中ケイティとジェナはバチェラーパーティでベッキーを怒らせてしまう。結婚式前夜ふざけてベッキーのドレスを着て遊んでいた3人はそのドレスを破いてしまう。果たして結婚式までにドレスを直して間に合わせることができるのか。

 予告編の段階では、ここ1、2年ぐらいで観たいろいろな作品、バチェラーパーティーでのハプニング(バチェロレッテも結婚式の前日祭の意味)を描いた「ハングオーバー!」シリーズ、花嫁の友人の結婚式におけるあれこれを描いた「ブライズメイズ」、そしてかつての高校時代の栄光を取り戻そうとする「ヤング≒アダルト」などを思い出した。主演がキルスティン・ダンストということでこれまでの結婚騒動のコメディよりもちょっと年代が若い印象も合ったが、それでも概ねこういった映画の延長線上の作品だと思ったのだ。ところが実際はかなり印象が違った。
 期待していた作品のテンポより少し早い感じで、なんだろう、「ブライズメイズ」が「サタデー・ナイト・ライブ」系のコメディだとすればこの「バチェロレッテ」は「MADTV」系のコメディと言う感じ。とにかく自分のコメディに対して備えていた準備と違ったこともあって前半はかなりきつくて正直途中で帰りたくなったぐらいだった。
 というのもキルスティン・ダンストはじめ、メインの3人とそれに相対する男性側3人も誰一人として感情移入出来ないのだ。そもそもベッキーはたしかに太めだが普通に可愛いので、「なんでベッキーが結婚できるのに私は出来ないの?」という叫びに対して「そりゃ、あんたら結婚できないよ」としか思わないのだな。僕はサム・ライミの「スパイダーマン」シリーズにおけるキルスティン・ダンストは世評と違って全然不細工だとかは思わないが、この作品は正直肌荒れも酷くて魅力を感じず「キルスティン・ダンストってこんなにあれだったっけ?」とか思ってしまった。レーガンの役がちょっとエリート気味でベッキーや他の2人を見下しているような風なのもきつくあまり感情移入できなかった。
 ケイティ役はいわゆる金髪でグラマラス、だけど頭は悪い、というテンプレートなキャラクターなのだけれどこれが本当に馬鹿すぎて笑えない。例えば日本の芸能界とかでも「おバカキャラ」というタレントが居るがあれは「単に知識がないだけで、知恵はある」というのをにじませるからまだ受け入れられるのだと思う。本当のバカは見ていて辛い。
 そしてジェナはシモネタが酷くドン引き。ただ、彼女だけは比較的早い段階で過去をさらけ出すので彼女が後半の盛り上がりの取っ掛かりとなる。
 
 男性陣もなんだかなあ、な布陣。レーガンのお相手となるのはサイクロップスことジェームズ・マーズデン。彼の持ち味にとにかく爽やか、というのがあると思う。「魔法にかけられて」がその代表。「スーパマン・リターンズ」ではスーパーマンの恋のライバルでありながら全然悪い所が見当たらないというキャラクターだった。しかし今回はとにかく軽薄でスケベなことしか考えていないキャラクター。ジェームズ・マーズデンなのに愛せない。その他高校時代にジェナを中絶させた奴など。
 結局結婚するベッキーとその相手が一番まともじゃないか!と落ち着く。
 
 それでも後半はジェナを中心にやっとまともな展開なってドレスを直すために奮闘するに至ってやっと感情移入できるにようになるのだが。 

 キャストは先ほど述べたとおり主人公レーガンキルスティン・ダンスト。今回はちょっときつかったですね。普段は世評がなんと言おうと僕は美人だと思ってるんですよ。「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」「スモール・ソルジャーズ」「チアーズ!」そして「スパイダーマン」のMJと要所々々で僕の大好きな映画に出ているし。ただ、今回は全然美人には見えませんでした(ただし劇中では美人という扱いなので更に複雑)。次回に期待。
 ジェナ役のリジー・キャプランが実は一番重要な役じゃ無いかなと思うのだが、この人あの「クローバーフィールド/HAKAISHA」でカメラマン役のハッドに想いを寄せられるも大変なことになるちょっとゴスっ娘入ったマリーナを演じていた人なのね。さらに「アベンジャーズ」のソフトに入っている「マーベル・ワンショット」でもチタウリの落とした銃を使って強盗をするカップルを演じてたりして(最終的にはシールドの捜査官に抜擢!)、サム・ライミ版「スパイダーマン」に出演していたキルスティン・ダンストと並んでなんだかここ最近観た映画、「キャビン」「オズ」と縁深い役者が出ていたりした。
 ベッキー役のレベル・ウィルソンは容姿的には全然僕の許容範囲で太めがむしろチャーミングな女性だと思います。
 前半のきつさ、というのは最初に感じたキャストがまだ若い、というのも原因なのかもしれない。もしかしたらもっと若い人が観ればまた別な感想が出てくるのかなあ。後は脚本書いた人とかが実際に高校時代勝ち組だったりするのかなー、などと思った(脚本はレスリー・ヘッドランドという人)。あくまで僕が観た感想なのではあるが前半は頑張って我慢すると後半は面白いです。

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