The Spirit in the Bottle

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glee/グリー ザ・コンサート 3Dムービー 君は君のままでいい

 早いものでもう10月ですね。1日は映画の日ということで楽しみにしていた「glee/グリー ザ・コンサート 3Dムービー」を六本木ヒルズのTOHOシネマズにて見てまいりました。この作品ほぼ六本木オンリーでの公開でしかも2週間限定(10/7日まで。急いで劇場へ走れ!)なので映画の日とあいまって凄く混み合ってました。直接関係ないですが邦画「はやぶさ」の公開日でもあったみたいでJAXAの青いツナギを着た親子連れなども複数見かけました。
 で、チケットを買ったものの座席指定が一番前のど真ん中!というこれまでにない場所。3D映画を真ん前で見るというのはいささか強烈な体験でした。まあ、ご存知の通りこの映画はいわゆる劇映画ではなくドラマのキャストによるコンサートの様子を映画にしたものなので特に物語とかはないだろうし大丈夫だろうと言う判断でした。でも自分でもバカだなあと思うけれどそのあと(2時間ぐらい間空けて)の回のチケットも買ってしまったんですね。まだ1回目見てもいないのに。まあそちらは後方の席が取れたのですが。そのくらい今の僕は「glee」が大好きになっています。
 ところでTOHOシネマズだと上映前の注意みたいなマナー啓蒙映像がしつこかったです。鷹の爪団の奴に三谷幸喜の新作映画に合わせたもの、それプラス「猿の惑星」の奴と映画泥棒の奴も合わせると上映前に4回も見せられました。僕は比較的そういうのを気にしないタイプだと思うけれどさすがにこれはやりすぎ。三谷幸喜の奴は3D映画のとき専用だと思うけれどうざくてしょうがなかった。それなら鷹の爪団のやつを省くとかして欲しかった。というかああいうマナー啓蒙映像は変に凝らなくていいので淡々とやって欲しいです。

 さて、本編は先ほども言ったとおりコンサートの様子を描いたものです。なので僕はコンサートのリハーサルの様子やバックステージ、ツアーの移動の様子などを曲の合間に挿入する形のものかと思ってました。でもそれはいい意味で裏切られました。やはり「glee」はどこまで行っても「gleeです。勿論多少バックステージの様子も描かれますが彼らを演じている役者ではなく、あくまでレイチェルやアーティー、ブリトニーといったキャラクターとしての描写なのですね。レイチェルなんてその少しイラっとする部分まで含めてどこまでもレイチェルでした。そしてむしろ曲以外でメインなのはキャストではなくファンです。
 たくさんのファンが登場しますが特に3人のファンにスポットライトが当てられます。小人症のチアリーダーアスペルガー症の少女、中学の時にゲイであることがばれて辛い日々を送った少年などが「glee」と出会うことで「自分は自分のままでいていいんだ」ということを認識するのです。「多様性の共存」これは僕の好きなもう一つのドラマ「スタートレック」シリーズのテーマの一つでもありますが「glee」のテーマでもあります。
 僕は本当「glee」の登場人物は全員大好きだしいとおしいのだけれど、特に好きなキャラクターは特異な魅力を放つスー先生を別とするとカートとアーティー、ブリトニーの3人。どうやらこの3人は僕だけでなくファンの中でも特別な人気のようです。カートはゲイ、アーティーは車椅子と個性が分かりやすいのに対しブリトニーはおバカではあるもののむしろ勝ち組女子なんですが不思議な魅力に溢れています。ダンスも抜群(役者さんはビヨンセのバックダンサー出身)。

カートとブリトニー
 
 この映画の中のコンサートツアーとは2ndシーズンの後を受けてのツアーで僕はまだ1stシーズンしか見ていないので登場するキャラクターや楽曲で知らないものもあったのですが(ブレインとウォブラーズ、サム、ローレンなど)それは大して問題にはなりませんでした。どうしてもレイチェルとフィンが中心になるのかと思いましたがいわゆるドラマ中で「グリー部」として発表した物以外のミュージカル部分での曲も多いのでバランスよく全部のキャラクターに出番があったと思います。個人的にはやはりカートのビートルズの「抱きしめたい」とアーティーの「The Safety Dance」が最高でした。アーティには「Dancing with myself」があればもっと良かったですが。

 一回目を見た時は真ん前で常に見上げる形だったので衣装によってはスカートを覗くような不思議な感覚に陥りました。特にメルセデスとデュエットするときのサンタナとその後ろで踊るブリトニー。ブリトニーは最初のソロの時の衣装が露出が多くてドキドキしましたね。この映画が3Dであることに意味があるかは微妙ですが2回目の後方で見た時より真ん前で見た時のほうが飛び出し感はありました。レイチェルのバーブラ・ストライサンド「Don't Rain on My Parade」で凄い立体感が感じられました。この曲の前のレイチェルの「2歳の頃からレパートリーだったわ。ママのお腹にいたときから聴いてた」とかが(演じるリア・ミシェルというより)まんまレイチェルそのもので面白かったです。

 フィンやパックも相変わらずだしマイク・チャンのキレキレのダンスは何度見ても素晴らしい。その中で僕がまだ見てない2ndシーズンから登場するブレインとウォブラーズのパフォーマンスも素晴らしいです。彼らは「ニューディレクションズ(レイチェルやフィンたちの所属するグリー部)」とはまた別の学校(ライバル?)なのでしょうかプレップスクールぽい制服に身を包む男性ボーカルグループ。映画では彼らのファンになった3〜4歳ぐらいの男の子が登場するのですが魅力に取り付かれるのも分かるぐらい素晴らしい。
 クインの2ndシーズンでの役回りがどういう風なのかいまいち分からないのですが(チアリーダーには戻らない?)サンタナとブリトニーに比べるとシックなお嬢様風のファッション。でも凄いキュートです。お相手はサムが多かったのですが2ndシーズンでのお相手ですかね。ニューディレクションズの中ではティナの出番が少し足りないのが残念でした。後はそれぞれのコンプレックスでありしかし何より個性である内容を記したTシャツを着てレディー・ガガを歌うところも素晴らしかったです。

 パフォーマンスは「Don't Stop Believin'」で始まり「Somebody to Love」で終わるというある意味予想の付く展開でした。はっきり行って今年最高の出来で個人的には既にナンバーワン決定です。勿論TVシリーズを知っていてファンになっている等が前提条件としてあるので誰が見ても楽しめるかは分かりませんが。ほとんど唯一の不満は基本生徒達だけのパフォーマンスで先生達、特にシュー先生とスー先生の出番が無いことです(スー先生は出演したらしくソフトには収録されるそうです)。シュー先生の「Over The Raimbow」とか見たかったなあ。代わりといってはなんですがグウィネス・パルトロウが出てます(ホリー先生)。
 劇場や上映期間が限定されるのは残念ですね。早く地上波でドラマを放送してもっとファンが増えて欲しいと思います。ちなみに僕の1stシーズンBOXは現在布教の旅に出ています。ソフトが出たらTVシリーズと続けて見るのは勿論、「バーレスク」辺りと一緒に見ると面白そうです。

グリー ザ・コンサート 3Dムービー

グリー ザ・コンサート 3Dムービー

気になる2ndシーズンはCSなどで放映中ですがレンタルは12月から。僕は一気見したいのでBOXを買う予定です。