The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

続きはTVで(違う) アイ・アム・ナンバー4

予告編だけ見て想像した「アイ・アム・ナンバー4」

 主人公は仲間とともにある研究所(組織)を脱走した被験者。今は身分を偽り高校生活を送っていたが、あるとき脱走仲間が次々と殺されていることを知る。次は自分の番か?殺人者の目的と正体は?高校生活を捨て逃亡するか迷っていた時かつての仲間ナンバー6が訪れる。彼女は敵の正体を知っていた・・・

 はい!予告編だけ見て「glee」のクイン役のダイアナ・アグロンが出てる、と言うそれだけの理由で「アイ・アム・ナンバー4」を観てきました。予告編とクインが出てる以外の事前情報まったく無し!  

本当の物語

 9人の少年少女。彼らは惑星ロリエンの最後の生き残りであり、彼らを守る守護者とともに地球でひそかに生きていた。彼らを狙うモガドリアンから逃れて。
 ナンバー1と2が殺され、密林で暮らしていたナンバー3も殺された。足に現れた刻印によってそれを知ったナンバー4は守護者ヘンリーとともに住みなれた土地を去る。新しい町はオハイオの田舎町パラダイス。ジョン・スミスと名乗ったナンバー4はカメラ少女サラや科学オタクのサムと知り合うがジョックスのマークに目を付けられてしまう。そしてジョンの身に新たな力が!一方その頃謎の美女が彼らの足取りを追っていた・・・

 と言うわけでいきなり宇宙人が出てくるストーリーである。それもロリエンとかモガドリアンとかどうにも響きが中学生発想(後述)。何だろう設定的には「ハイランダー」とかの影響を受けているのかな。またメインであるナンバー4、ジョンの高校生活はほとんど「ヤング・スーパーマン」である。主人公の設定、友人の設定、いじめっ子のジョックス。観ながらずっとヤング・スーパーマン」ぽいなあ、と思ってたらエンドクレジットで脚本が実際に「ヤング・スーパーマン」のアルフレッド・ガフ&マイルズ・ミラーのコンビだったことを知った。

スモールビルへようこそ! - 小覇王の徒然はてな別館

 ところで向こうは全11シーズンで終了したの?
 
 主人公を演じるアレックス・ペティファーは「アレックス・ライダー」で少年スパイとして活躍した人。ただ、あの映画も印象に残るのはミッキー・ロークだったりユアン・マクレガーだったり*1アリシアシルバーストーンだったりして彼のことはまったく覚えていなかった。彼が授業で映画を見てる最中に掌が光出したりして段々超能力に目覚めていくのだが、この辺は思春期のメタファーではあるのだろう。まあ、最初に「レンズマンかよ!」とか思ったりしたが。とはいえこの辺はやはり「ヤング・スーパーマン」の方が繊細に描いていると思う。
 彼の守護者ヘンリーを演じるのはティモシー・オリファントでなんとなく若い頃のマルコム・マクダウェルを髣髴とさせる容貌。

 二人いるヒロインの強い方、ナンバー6はテリーサ・パーマーで「魔法使いの弟子」でヒロインを演じた人。そしてカメラ少女のサラを演じるのが「glee」のクイン役、ダイアナ・アグロン。彼女は元チアリーダーで学園のクイーンだったけどグリー部の皆と触れ合うことで変わっていくという感じの役柄だったが、今回も描かれていない部分で似た設定のようだ。まあ、要するにラナ・ラングとクロエ・サリバンを足したようなキャラです。普通ならアクションヒロインであるナンバー6の方が僕好みなのだが、彼女は登場が遅いのと、ほとんどアクション映画というより学園映画だったので、そうみるとサラの方が良かった。現在は劇中同様アレックス・ペティファーと交際中らしいですよ。
 後は主人公に協力する小柄な少年サムが結構いい味出しているのだが、僕はてっきり彼もナンバーの一人なのかと思ったよ。
 
 敵であるモガドリアンはみんな同じような風貌でどうにも知的っぽさはゼロ。劇中、彼らに魅せられて協力する地球人のおっさんが出てくるのだが彼らに協力したいと思う要素はないだろう。
 
 実を言うとラストのアクションシーンは少し意識が飛んでしまってあまり記憶に残っていないのだが(その辺もナンバー6の印象が薄い原因)一応、怪獣も登場したりする。
 
 これ、原作はヤングアダルト小説(日本で言うライトノベル)らしいのだがパンフによると原作者のピタカス・ロアという人は実際に惑星ロリエン出身だと主張している人らしい。つまりこれはノンフィクションだったのだ!まあ、実際はそんなことはあるはずなく、本気だとしたら電波小説がたまたま人気が出た、と言うことなのではないかと思う。ロリエンとかモガドリアンという固有名詞の響きとか、はたまた設定とかに中学生気質が見て取れるのは実際に中学生だからかあるいは中学生をこじらせた大人だからではないかと思ったりした。
 
 この映画の感想を軽く見渡すと「続編がありそう」と言うようなのを見つけるがむしろこの映画自体がTVシリーズのパイロット版のような印象を受けた。原作は全6巻予定(既刊はまだこの映画の原作である一巻だけ)らしいが多分頑張って原作よりはましになるように脚色したんじゃないかなあ。
 
 あ、全然知らなかったのですがこの作品、製作マイケル・ベイ、監督が「イーグル・アイ」のD.J.カルーソで今年一連のスピルバーグがらみの映画の末席を占める作品でもありました。
 それと冒頭、互いに好きあってたのに、足から熱出して溺れる主人公を見て「怪物よ!」とか言って見捨てる最初の彼女は酷いと思ったよ!

アイ・アム・ナンバー4  <ロリエン・レガシーズ> (角川文庫)

アイ・アム・ナンバー4 <ロリエン・レガシーズ> (角川文庫)

アレックスライダー [DVD]

アレックスライダー [DVD]

*1:僕はTV放送でこの映画を見たのだが最後にもう一度ユアンが出るだろう、と期待して最後まで見てたのだが結局出なかった・・・