The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

奇跡乱れうち! ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦

 先日の日曜日は文芸フリマであり今回も客として参加したのだった。主要目的は映画評論誌「Bootleg」第3号。今回の特集は「悪」ということでこれは見逃せません。またナマニクさんが冒頭ホラー・スラッシャー評論を載せているのも見所です。ナマニクさんは同郷の先輩ということでなんとなく「東京の頼れる兄貴」と勝手に思っていたりする。まあ好きな映画のカテゴリーはかなり違うのだけど。
 で、今回も色々とブロガーの方にご挨拶。ワッシュさん御製のケーキをいただいたり、暗黒皇帝陛下に「TVになんか出やがって、お前もオレのルサンチマンの対象だ!」と言われたりしたのだった。
 すでにいろんな人のレポートで触れられているが今回大いに話題になったのが「蛆虫プロダクション」というサークルでそこの出している冊子が素晴らしい出来であった。僕は前回のときにそこの冊子を買っていたので「オレは目利きだな」などとほくそえんでいたのであった。終盤、休憩室のようなところで10人近くの人間が輪になって和やかに本を読んでいたりしたのだがそこで読んでいた本は「悪」「殺人」「死体」です。ある意味やばい集団。
 僕は打ち上げには不参加であったのだがそこでもかなり盛り上がったらしいです。詳しくは記事最後のリンクで(だんだん他力本願が強くなってくる)。

ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦

 で、日曜日といえば朝は「ヒーロータイム」であって今年は仮面ライダースーパー戦隊の両方とも当たりなので録画もしてるがなるべく起きて見るようにしている。文フリの日は文フリに行くという目的もあって当然起きて見たのだがなんと公開の次の日にもかかわらず、「映画を見てること前提」の展開だったので吃驚した。まあこれにはからくりが合って当初は5月21日公開予定だったのだが東北大震災の影響で公開日が伸びてしまい結局公開初日の土曜日6月11日に見なければリアルタイムで追いつかない事態になってしまったのである。
 というわけでその遅れを取り戻すべく、初日でこそなかったが早々と映画版「ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」を見てきたのであった。

物語

 これまでにない最強の敵ザンギャックを相手にゴセイジャーは大苦戦していた。そこに現れたのはアカレンジャーとビッグワン。過去33のスーパー戦隊、彼らが地球の危機に立ち上がったのだ。ゴセイジャーたちを33のスーパー戦隊に合流させるためシグナルマンたちが足止めをする。34のスーパー戦隊がザンギャックと戦うがその大艦隊の前に追い詰めつめられていく。しかし全てのスーパー戦隊の力を合わせることでザンギャック艦隊を壊滅することに成功した。しかし彼らは勝利と引き換えに戦士の力を失ってしまった・・・
 それから数年後、再びザンギャックの侵攻艦隊が地球にやってきた。同時に「大いなる力」を求めてやってきた海賊がいた。彼らこそ「レンジャーキー」を使い過去の戦士の力を利用して戦う海賊戦隊ゴーカイジャーだ。
 今日も今日とてザンギャックを相手にしていたゴーカイジャーだがその戦いの最中、レンジャーキーが奪われた。奪ったのは力を無くした護星天使の面々。キーを手に入れ再び力を戻したゴセイジャーは今度はゴセイナイトのキーを手に入れるべくゴーカイジャーと争う。その頃ザンギャック・ワルズ・ギル艦隊の母艦ギガントホースに謎の存在が登場。その名は「黒十字王」!スーパー戦隊とそれを信じる地球人の絶滅を計る彼はザンギャックと手を組みゴーカイジャーたちに襲い掛かる。全てのレンジャーキーを黒十字王に奪われさらにバラバラにされた10人。やがて戦いの中で互いを信じあっていく・・・

 というわけで見事にTV「ゴーカイジャー」16話と17話の間の出来事である。第一話冒頭のレジェンド大戦をゴセイジャー目線でより詳しく振り返るところから始まる。シグナルマンとかのちょっと特殊な追加戦士は別の場所で力を合わせたのでレンジャーキーとしては別になっている(16話ラストでバスコ・ダ・ジョロキアが持っていた連中)。
 まあ、とにかくお祭りみたいな記念作なので奇跡のつるべ打ちである。また、これまでの「戦隊VSシリーズ」と違って(今回はVSと銘打っていないのに)ガチで戦隊同士が戦うシーンがある。まずはゴセイナイトのレンジャーキーを巡って2つの戦隊同士の戦い。さらに黒十字王が奪ったレンジャーキーで再現した33のスーパー戦隊VSゴセイ&ゴーカイジャー。さらに救星主ブラジラくんはじめ総裏大臣ヨゴシマクリタイン、冥府神ダゴンが復活(巨大戦ではさらに周辺の幹部も復活)。
 ここからはシーンごとに面白かった部分を適当に抜き出す。

  • 冒頭、ビッグワンの股間!

 ビッグワンが登場するシーン。下から舐めるように撮っていくのだがここで白いタイツに股間の盛り上がりが実に目立つので気になってしまう。

  • ザンギャックって強い?

 ゴセイジャーの面々が「こんな強い敵は初めてだ」みたいなことを言うのだが、個人的にはザンギャックってそんなに強い?ウォースターとかの方がよほど手ごわかった気が・・・まあ、ザンギャックの強みは点ではなく面で攻めるその物量にあるので今までの敵組織とは少し違うのであるけれど・・・

 ゴーカイジャーがザンギャック相手に変身しながら戦うのだがそこでダイナマンに変身。するとその状態で戦うのではなく名乗りを挙げた時のバックファイアーでそのまま殲滅してしまうのだ。火薬戦隊と呼ばれただけあって昔からネタにされてきたダイナマンの爆発だが、実際に見栄え以上の意味を持ったのは初めてではないか。

  • 飛ばされた先でおきること

 「シンケン×ゴーオン」でそうだったように今回もまたバラバラに飛ばされるのだが、よく考えるとこの10人は全員地球人ではないので微妙に感覚が違ったりするのだ。特に江戸時代?に飛ばされたジョー、ルカ、アグリ、モネの四人は面白い。また、レッドをのぞく8人は性格がそれぞれ似ている者同士なのだが、肝心のレッドはオレ様キャラのキャプテン・マーベラスと草食系天使アラタは正反対なのでこの二人のぶつかり合いとそこからの相互理解が見物だ。二人はとあるビル内に飛ばされるのだが、このビル「相棒」でTV局として出てきたものと同じだと思うのでTV朝日かなんかですかね。

  • 望くん急成長

 「ゴセイジャー」に出てきた天知望くんが中学生として登場。設定上は数年後だが撮影上は半年も経ってないと思うのだが学生服を着ているだけで凄い成長したかのような気がする。個人的にゴセイジャーはゴセイナイトと望くんで持ってた気がするので望くん再登場は嬉しいぜ。ついでに「我が家」もゲスト出演。下ネタ担当の人が元戦隊メンバーに勇気付けられる役で出番多し。バリブルーンのおもちゃを持っていたがその世代なのか?

  • 救星戦隊ブレドラン

 巨大ロボ戦ではブラジラくんだけではなく彗星のブレドラン、チュパカブラの武レドラン、血祭のブレドラン、サイボーグのブレドRUNが総登場。さしづめ「救星戦隊」という感じで戦うのだった。
 
 今回、メインの10人以外にレジェンドとしていわゆる過去に出演して人たちが多数顔出しで登場していたりするのだがそれは大きく三つに分かれる。
一つは比較的最近の作品の出演者でレジェンド大戦後などで出演。ボウケンレッド(大西ライオンに似てる)、ゴーオンイエロー(元々可愛かったけど凄い美人になった気がする)、そしてシンケンジャーから千明と源太。
 次が先述した我が家の下ネタ担当を勇気付ける役としてデンジブルー(バトルケニヤではない)、リュウレンジャー、そしてデカピンク(レッドレーサーの嫁)が出ている。このうちデンジブルーこと青梅大五郎を演じる大葉健二氏は僕にとって宮内洋と並んで「ミスター特撮ヒーロー」といった感がある人*1である。そして家には「ダイデンジン」の超合金があったのでここでダイデンジンを親から貰って遊んでいてデンジブルーの声をかけてもらう幼稚園児が非常にうらやましい!
 最後はレンジャーキーを通して現役戦士に語りかける形で登場。アカレンジャー、ビッグワン、ゴーグルブラック、ダイナピンク、レッドワン、レッドターボが登場。個人的にレッドワンは歴代で一番格好いいレッド(素顔)だと思います。あとダイナピンク立花レイを演じた萩原佐代子さんは今でも十分おキレイなのだけど、個人的にはダイナピンクより「フラッシュマン」の敵幹部レー・ネフェルとしての印象が強いのである。
 巨大ロボ戦も全ての一号メカが登場し、バリブルーンがゴーカイオーに合体!ゴレンゴーカイオーとなる。バンクフィルムの使用も多いが巨大な黒十字城に立ち向かう巨大ロボ軍団というのは結構な絵である。
 
 まあ、こういう記念映画で通常の映画の見方をしても仕方がないと思う。なんだかんだで少し泣けたし。

 しかし、映画の上映が終わった後の夏の「オーズ」予告編で大爆笑してしまうのだった。

 

*1:勿論、代表作は「宇宙刑事ギャバン」ですね!