スモールビルへようこそ!
大分前に「ヤング・スーパーマン」の1stシーズンのBOX1を買って、それを見た後は放置していたのだが、先日、とある出来事からBOX2を購入、それを見ていたら急激に続きが見たくなって、2nd、3rdシーズンを廉価版で購入。現在日本では5thシーズンまで発売されているようだけど4thと5thは廉価版が出ていないようなので廉価版が出るかお金に余裕が出来るまでお預け。
このシリーズを見たのはNHK教育で一話を前後編で放送したのが最初。この時はオープニングにアメコミ調(当たり前だ)のスーパーマンの絵に合わせて活劇調の前説がついてたが、これはスーパーマンの若いころを遡って描く、というものではなく設定を流用してクラーク・ケントの高校生活を描く、というもののため物語しだいではクラークがスーパーマンにならない可能性もあるという*1。その場合「ヤング・スーパーマン」という邦題は勇み足ということになる(原題は「SMALLVILLE」)*2。NHKでは1stシーズンしか放送せず、しかもそれがクリフハンガー方式で終わっていたためやきもきしていたのだが、後にCSのAXNで放送。当時僕はケーブルTVに加入していたため楽しんで見ていたが、2ndシーズンの途中で実家に都落ちする羽目になったのでそこから先は見ていなかった。クリストファー・リーブのゲスト出演回が凄く楽しみだったのだが。
で、今回改めて3rdシーズンまで一気に鑑賞。このドラマ、先ほども述べた通りジェリー・シーゲル&ジョー・シュースターの「スーパーマン」に基づくとされているものの基本的にはオリジナルである。一番重要な設定、クラークとレックス・ルーサーがクラークの高校時代にスモールビルで親友として共に過ごしたというのはドラマオリジナルの設定。とはいえドラマ人気から原作の方に逆輸入されている設定でもある。
ドラマの大筋は、スモールビルに堕ちてきた隕石(クリプトナイト)の力で超能力を持った住人が騒ぎを起こしそれをクラークが秘密裏に解決するというもの。まあ、「バフィー〜恋する十字架」とかとほぼ一緒。それにクラークの秘密が徐々に解明されていったり、クラークとラナ・ラングの恋の行方などが絡む。それでは例によってキャラごとの解説を。(内容はあくまで僕が見た3rdシーズンまでに基づく)
- 登場人物
クラーク・ケント
スモールビル高校の生徒。新聞部所属。隕石と共に地球にやってきたクリプトン人。第一話を見たときはアメフト部のジョックスにいじめの対象にされて胸に「S」の字をスプレーされて「かかし」にされてた。このキリストを連想させる強烈なヴィジュアルイメージでこのドラマは幕を開ける。
地球人と違い超人的な能力をたくさん持っており、最初は怪力(頑丈な身体含む)と超スピードだけだったが話が進むにつれ、透視能力やヒートヴィジョンを身につける(両方とも思春期特有の性的欲求が発現のきっかけになっている辺りが「バフィー」以降のドラマっぽい)。基本的に好青年なのだがそのスーパーパワーのため部活動をさせてもらえないため多少ひねたところも。特にラナの恋人としてアメフト部員のホイットニーが健在の1stシーズンはその傾向が強い。騒動があると姿を消すため約束を守らない男として女性陣の信頼は薄い。
3rdシーズン冒頭では銀行強盗までやったが何食わぬ顔で高校に戻った。
演じるトム・ウェリングはマントを羽織ったスーパーマンのコスチュームは似合わなさそうだがガタイがいいのに繊細なクラークを上手く演じている。
ラナ・ラング
クラークの幼馴染。クラークの想い人。隕石によって両親を亡くしているのでクラークは罪悪感を感じている。1stシーズンではチアリーダーで恋人はアメフト部員と典型的なクイーンだったが途中でチアを辞め、レックスの出資の下、喫茶「タロン」を経営。おばさんと暮らしていたがおばさんが新しい恋人とメトロポリスに引っ越したためクロエの家に下宿。後にタロンで一人暮らしをはじめる。
ずっとクリプトナイトのネックレスをしていたため、クラークは近寄ることもままならない、いう状態だった。しかしあんなものずっと身に着けてたらガンになるかミュータント化すると思うのだが・・・
演じるはクリスティン・クルック。アジア系でもあり、今流行のどんな人種でも演じられる肌の持ち主*3。非常にキュートなのだが時折お猿さんに見えることも。
レックス・ルーサー
大企業ルーサー・コーポレーションの御曹司。小さい頃スモールヴィルに来た際隕石に遭遇しその影響でハゲに。不遇の少年時代を送る。メトロポリスで悪名を重ねた後スモールビルにやってくるが、クルマを飛ばしていたところを事故ってクラークに助けられる。以後クラークとは親友に。年上の友人としてクラークやラナに助言することも。清濁併せ呑む、といった人物で3rdシーズンの段階ではまだ原作の悪党になる片鱗は見せない。
演じるのはマイケル・ローゼンバウム。彼はアニメ「ジャスティス・リーグ」でフラッシュ(ウォーリー・ウエスト)も演じており、とあるエピソードではレックスがフラッシュの人格を乗っ取って鏡で素顔を見るものの(バットマン/ブルース・ウェインやスーパーマン/クラーク)に比べて無名なため「誰だこりゃ?」となったりするがドラマでフラッシュがレックスを演じていると思うと笑える。
クロエ・サリバン
スモールビル高校新聞部部長。父親がルーサーコープの工場の工場長。高校になってメトロポリスからやってきた。スモールビルで起きる超常現象に興味を持っており通称「超常現象の壁」に関連する新聞記事を張っている。ジャーナリストとしては優秀だが記者魂が災いして余計なことまで暴きたて顰蹙を買うことも。学生ながらデイリー・プラネットにコラムを書くがライオネルの圧力でクビに。その後は従兄弟の名前である「ロイス・レーン」名義で記事を書く。
おそらくクラークに記者としての道を歩ませるきっかけになる人物だがドラマオリジナルの人物のため、現在どうなっているのか不明。(一応書いておくと彼女はロイス・レーンではない)
クラークのことを好いているがクラークはラナ一筋のため友達どまり。ずっと見てるとさっさとクロエとくっつけよ!と思ってしまう。
ピート・ロス
クラークの親友。原作では白人。しかも後にラナと結婚するのだがドラマでは黒人に変更されたためかラナとの絡みはほとんどなし。親の営む工場をルーサーコープに騙し取られたためクラークと仲良くするレックスをよく思っていない。登場人物中ではほぼ唯一普通の家庭育ちだが判事である母親が出世してスモールビルを離れたため離婚してしまった。2ndシーズンでクラークの秘密を知る。
ジョナサン&マーサ・ケント
クラーク=カル・エルの育ての親。原作より大分若い。そりゃこの両親に育てられりゃクラークはまっすぐな青年になるよ!
マーサを演じるアネット・オトゥールは1983年の映画『スーパーマンIII 電子の要塞』でラナ・ラングを演じている(それによってこの役を得たわけではない)。実は出演者中一番「スーパーマン」について詳しいそうだ。
ライオネル・ルーサー
レックスの父親。レックスが必ずしも悪役ではないため原作におけるレックスの役割をこの父親がになっている一面も。家族で愛し合ったり憎しみあったり「バラ珍」も真っ青のイカレタ親子だ。余談だがクラークの周辺重要人物はほとんど頭文字「L・L」でまとめられているが(Lana Lang、Lex Luthor、Lois Lane)ドラマではそれを踏襲してかルーサー家が「L・L」でまとめられている。
ホイットニー
1stシーズンにおけるラナの恋人。アメフト部員。クラークをかかしにした。初期はクラークを恋敵として陰湿に扱ったが後半で父親が病気になると仲直りした。父親の死亡後海兵隊に入りインドネシアで死亡。成りすましが現れたりした。
モーガン・エッジ
メトロポリスの裏社会の親玉でライオネルの昔馴染み。レッド・クリプトナイトでdqn化したクラークを仲間にしようとした。クラークの秘密を知ってる。
演じるのはなんとルドガー・ハウアー!爆死したと思われたが後に復活。だが、顔は整形したと言う設定で役者は変わってた・・・
スモールビル
カンザス州にある小さな町。十数年前に隕石群が落下し、それ以来超常現象が頻繁に起きることに。町の雇用はルーサーコープによって成り立っている部分も多いが騙し取られる形で廃業した地元の業者なども多いためルーサー家はよく思われてないことも。基本平和な町のはずだが不審な死者多数。
メトロポリス
カンザス州の大都市。原作ではニューヨーク州だがドラマではカンザスに変更されている。第2の舞台。ルーサーコープの本拠地がある。シンボルは現時点ではデイリー・プラネット社のビルにある巨大地球儀。
クリプトナイト
クラークの故郷、クリプトンの破片である放射性物質。隕石。クリプトン人であるクラークの体調に変化ををもたらす。また、地球人が何らかの形で摂取したり長時間触れていたりすると様々な形で超能力をもたらす。身体的に不調をもたらす(長時間触れていると死をももたらす)グリーン・クリプトナイトと精神的に変化をもたらす(というか解放される)レッド・クリプトナイトがある。
スーパーマンを知らなくても楽しめるし、知っていれば、もっと楽しめる。機会があれば気になるエピソードなんかを紹介したい。
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