The Spirit in the Bottle

旧「小覇王の徒然はてな別館」です。movie,comics & more…!!!

みんなで歌おうゲゲゲのゲ

 「ゲゲゲの女房」が無事、放映終了。この番組は水木しげる(以下水木サン)とその作品だけ実名で後は実在の人物をモデルにしつつ別の名前で展開される水木しげる夫人の伝記ドラマだったわけですが、好評(高視聴率)の裏側には普段の朝ドラファン以外にも僕みたいな漫画ファンも見ていたからというのもあると思います。
 最終週はおよそ20年前、第3期の「ゲゲゲの鬼太郎」が放映された辺りで終わりましたが、これは僕がリアルタイムで見てた鬼太郎ですね。これは戸田恵子さんが鬼太郎の声をやっていてそれ以前の鬼太郎の声は野沢雅子さんでした*1。これは以前に「ドラゴンボール」のアニメ解説本(書籍名を失念しましたスイマセン)で野沢雅子さん本人が

この時の鬼太郎の声をやれなかったのは凄い悔しかったけど、もしここで鬼太郎の声をやってれば(同時期に2つ主演番組を持ってはいけないというフジTVの不文律によって)「ドラゴンボール孫悟空の声を演じれなかった、ので縁とは不思議なもの

というようなことを言ってました。結果としてよかったんでしょうね。その後野沢さんは「墓場の鬼太郎」で再び鬼太郎を演じてます。
 ちなみに記憶が確かなら福島ではこの「ゲゲゲの鬼太郎」の裏番組として「機動戦士Zガンダム」が放映してまして7つ上の兄(ガンダム直撃世代)とチャンネル争いをして親の采配(「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい」)によって僕が鬼太郎を見れたのですが、それをきっかけに兄はアニメとかに興味を失ったように思います。それまでは結構オタクだったのですが。一方その後も僕の方はオタク道を邁進し現在に至るのですが今となってはどっちが良かったのかはよく分かりませんな。
 

見えんけどおる

 えー、いきなりぶち壊すようなことを言うと僕はオカルト、超常現象の類をまったく信じてません。神話、妖怪、モンスター、怪獣そういったことを見たり読んだりするのは大好きですけどあくまでフィクションとして。現実に存在するとは微塵も思ってなかったりします。だからドラマのテーマの一つ「見えんけどおるんですね」も今ひとつ心には届かなかったり。とはいえそれは現在の話であって子供の頃には真剣に信じていた時期もありました。そして水木サンの一連の妖怪漫画・アニメがそのきっかけであったように思います。
 水木サンの凄いところは「誰からも文句を言われず、妖怪の姿を水木色に染め上げたところ」だと思っています。僕もそうですが最初に水木しげるを通して妖怪に触れ合いその後もある妖怪の名を聞けば即座に水木しげるの絵で思い出すほど刷り込まれているはずです。水木サン自体はオリジナルの他に鳥山石燕などの先達を参考にしてはいますが例えば一旦木綿と聞いて鬼太郎の一旦木綿を思い出さない人はほとんどいないでしょう。
 これはディズニーが「白雪姫といえばディズニー以外を連想させないようにする」などを目的としてなかなか果たせず、しかも時には大きな批判を受けるのとは大きな違いです。水木サンはディズニーと同じことを批判を受けずにやってのけたということになるでしょう。僕は子供の頃バックベアードという妖怪が実際存在する(この場合は伝承として存在するということ)と思い込んでいたのですがどうやらあれは水木サンオリジナルの妖怪のようです。

 
 ドラマの方は事実に基づいてるだけにそれほど劇的な事件は起きませんでしたがそれがいい感じでした。役者さんが若い人がそのまま老けメイクで最後まで演じてたので若く見えますが最終週の辺りとか60,50近い。特に浦木(イタチ)は役柄もあいまって全然60には見えんかったなあ。
 それと原作にあってドラマになかったことで言うと「釣りキチ三平」の矢口高雄がアシ志望で来たけど断った、という話が見たかった。まあ、点々の菅井さんのエピソードに合併させられてるのかもしれないけど。
 しばらくは余韻にに浸りつつその影響で松下奈緒向井理を他の番組やCMで見かけても標準語で喋ってると違和感を感じるでしょう。そげですよね。
 ところで最終回で出てきた鬼太郎の声って戸田さんだったよね?

吉幾三歌う主題歌。ちなみに個人的には第4期が一番傑作だと思うであります。
 
 久しぶりに見た朝ドラは毎朝が楽しくなる良い出来事でした。日曜以外は毎日見れるなんてはまればかなり幸せになれます。それでは

エロイム・エッサイム エロイム・エッサイム 我は求め訴えたり

 
だんだん。

*1:第1期と第2期は物語的につながっている