宇宙と魔法とゾンビ 劇場で観たけど感想書いてなかった映画その3
さて、サボリの代償として2016年に観たけど感想書いてない映画のまとめも3回め、これで一応終わりです。9月〜12月分。その1とその2もよろしく。たまにずっと劇場行かない時もあるんだけど、基本的には週一ペースで観ているわけで、本来ならブログも週一ペースで更新しないとダメなんですけどね。なんとなく10日過ぎたら、そろそろ更新しようかなあ、でもまだいいかなあ、という感じで過ごしてしまったので改めたいところではあります。
今回も劇場公開された作品のリストはこちらから。
9月
グランド・イリュージョン 見破られたトリック
キング・オブ・エジプト
スーサイド・スクワッド
高慢と偏見とゾンビ
10月
スター・トレック BEYOND
11月
ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
この世界の片隅に
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
シークレット・オブ・モンスター
12月
ブレア・ウィッチ
ローグ・ワン/スター・ウォーズストーリー
バイオハザード:ザ・ファイナル
それでは各作品ごとに簡単に。感想書いているの作品はリンクも参照していただけると嬉しいです(もうこの辺になると最近の更新記事ばっかなんですが)。
グランド・イリュージョン 見破られたトリック
「グランド・イリュージョン」の続編。マジックはより荒唐無稽に。フォー・ホースメンの紅一点が入れ替わって、メラニー・ロランも登場せず。代わりにトリックじゃない本物の魔法を見せてやるぜ!とダニエル・ラドクリフが参戦。ただ物語的に無理があると思う部分もあるけれど、モーガン・フリーマンとマーク・ラファロの関係とか、きっちり決着をつけていて、これが前作の時点で構想されていたのか、新たに作ったのかちょっと気になるところ。大好きな役者がたくさん出ていて、絵的にも物語的にもとにかく派手なので、細部の変なところはあんまり気になんない作品だったりします。
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キング・オブ・エジプト
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絢爛豪華なエジプト神話絵巻。今年の漢字一文字は「金」だそうで、その意味では「ONE PIECE FILM GOLD」と本作が今年を代表する映画と言っても過言ではないのだ!「いんだよ細けえ事は‼︎」の精神にもっとも忠実な映画。
スーサイド・スクワッド
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DCコミックスの悪役=ヴィランを集めてチームを組ませた異色のアメコミヒーロー映画。これにかぎらずDCエクステンディドユニバース(DCEU)はMCUと比べて混沌としているのだけど、割りとDCの作品としては雰囲気はマッチしていると思ったり。アマンダ・ウォラー(個人的に思うバットマンと並ぶDCユニバース最強の常人)が実は主役としてみると割りとしっくりくる。
高慢と偏見とゾンビ
ジェーン・オースティンの名作「高慢と偏見」にゾンビ要素を付け足した問題作。原作は「リンカーン 秘密の書」の原作/脚本であるセス・グレアム=グリーンによるパロディ小説。オースティンの原典を9割方引用しつつゾンビものにしてしまった。原作自体が原典のテキストそのものを題材とした面白さみたいな部分が多く、わりと一発ネタではあるので、その映画化はオーソドックスなゾンビものになってしまった。原作は原典を読んでいてなんぼの面白さだが、映画の方に関しては原典を読んでなくても(あるいは原典の映画化作などを観ていなくても)割りと普通に楽しめるかと(つまらないと思うにしろ原典に罪はなし)。
冒頭サム・ライリーが登場。例によって顔色は血色悪く、この人は「マレフィセント」のカラスだったり、「ビザンチウム」のヴァンパイアだったりでしか認識していないので、「ああ今回はゾンビなのかな?」とか思ったらゾンビハンターなのでありました。
ちなみに原典のジェーン・オースティンの「高慢と偏見」は200年前の小説で、かつ特に激しいアクションとかあるわけでもない作品ですが凄え面白いので、なんならこれを機会に原典を読む人が増えると嬉しい。
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スター・トレック BEYOND
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祝!スタートレック50週年!ケルヴィンタイムライン*1シリーズ第3弾。敵役が相変わらず個性に乏しかったり、難点はあるもののアクションも満載の良作。オリジナルのスポック(レナード・ニモイ)が(劇中でも)お亡くなりになった他、チェコフ役のアントン・イェルチンが交通事故で亡くなったため、これが遺作となった。次はチェコフ自体は役者変更かなあ。他にもヒカル・スールーが同性愛者として男性のパートナーがいる描写がされ、オリジナルのジョージ・タケイ(彼自身はカミングアウトしたゲイ)が苦言を呈したりいろいろと話題に。作品的には本作がTVシリーズ「宇宙大作戦」の第3シーズンぐらいにあたり、この後から本当の意味で新たな冒険が始まるのでぜひシリーズは続けて欲しい。
ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
トム・クルーズのアウトローが帰ってきた!全て現地調達の凄腕事件屋ジャック・リーチャーをトム・クルーズが再び演じた。監督は前作のクリストファー・マッカリーから「ラスト・サムライ」のエドワード・ズウィックに交替。そのせいか否か、前作にあった奇妙なユーモア(そこが好き嫌いが分かれるところではあった)は減少したが、シリアスの中にも常にユーモアな部分は健在で前作が楽しめた人ならこっちも十分に楽しめるでしょう。
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内容他色々と場外乱闘も多かった作品。作品自体は良いのにね。
ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
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年末近くになって出てきた今年のベスト級作品。ハリー・ポッターシリーズのファンはもちろんそうでない人も楽しめる。とにかく楽しい映画。続編も楽しみ。
シークレット・オブ・モンスター
ある独裁者の子供の頃、という触れ込みで宣伝されてたので、てっきり実話ものかと思ったら、これジャン・ポール・サルトルの小説「一指導者の幼年時代(原題のTHE CHILDHOOD OF A LEADERはこの英語訳)」を基にした(原作というわけではないようだ)作品。第一次世界大戦後のヴェルサイユ条約の締結のためフランスのある村に移住したアメリカ政府高官一家。その一人息子を描いた作品。とにかく少年の幼年期と独裁者となる結末がつながらず、ただどうやら母の不貞によって生まれたのが主人公の少年だったらしい、と暗示させるにとどまる(独裁者となったあとの少年と、一家と友人づきあいする青年をロバート・パティンソンが演じていて、どうやら父親がアメリカ政府高官ではないらしい)。唐突に挟まれるエロもあれだし、よく分からない少年の暴力性がどうやったら後の独裁者とつながるのかも意味不明(少年は女の子と見間違うほどの美少年だが、特にカリスマ性を見せるでもなし)。音楽は強烈で個性的だったが、浮いていた。
いくら美少年が出ててもそれだけで絵は持たないよ。
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ブレア・ウィッチ
こちらは前作。
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約15年ぶり(劇中では20年経過)の「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」正統続編(「ブレア・ウィッチ2」の扱いはどうなるのだろうか?)。ただ「もしかしたら実話かも?」って思ってた当時と違ってもう誰も実話だなんて思ってもいないはずなので、普通に劇映画として製作したほうが良かったと思います。世界観自体は興味深いんだけどなあ。
ローグ・ワン/スター・ウォーズストーリー
待望の「スターウォーズ」新作。一番最初の「エピソード4あらたなる希望」に至る物語。立ち位置としては宇宙世紀の「機動戦士ガンダム」における富野由悠季監督作品じゃない外伝のOVA「ポケットの中の戦争」「0083スターダスト・メモリー」「第08小隊」なんかに相当して、同様の違和感もあります(アクションのテンポとかね)。
ちなみにレイア姫(本作にもちょっと出てくる)役のキャリー・フィッシャーが今朝方(12/28)亡くなったことが報道されました。60歳の若さです。いろいろ波瀾万丈な人ではありましたが、「フォースの覚醒」では元気な様子だったのでびっくり。聞くところによると「SWエピソード8」の(レイア姫に関する)撮影はすでに終了しているそうで、遺作となる「エピソード8」は来年公開予定です。R.I.P Carrie Fisher
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バイオハザード:ザ・ファイナル
カプコンのゲーム「バイハザード」の映画化最新作で最終作。個人的には前作あたりで「もういいかな…」と思ってたんですが、一応これまで前作を劇場で鑑賞してきた身としては「これで最後」と言われればそれは観に行かないわけにはいかないのです!
というわけで今年の汚れは今年のうちに、と公開初日にたいして期待もせず観に行ったのですが、これが面白かった。まあ相変わらずアクションがよく分からなくなる部分がある上に、あるシーンでは「監督(ポール・W・S・アンダーソン)正気か?!」と思うようなところもあったけれど。
というわけで一応これで劇場鑑賞作全部終了(のはず)!全部で50本。実際は今年は複数回観た作品も多いので劇場での鑑賞数は70本ぐらいでしょうか。うち感想書いたのは25本なので約半分(もっと少ないかと思った)。「バイオハザード:ザ・ファイナル」と「ローグ・ワン/スター・ウォーズストーリー」に関してはこことは別個に感想上げる予定です(年明け一発目ぐらいに)。
今回3回に分けて簡易感想書いて、それでもうなんとなく分かった人もいるだろうけど、一応大晦日ぐらいに今年の「ベスト&ワースト」を発表してそれで今年は終わりですかね。
トムは帰ってくる!
*1:USSケルヴィンがタイムトラベルしてきたネロ率いるナラーダ号と遭遇したことによって生まれた新たな時間軸。一応ネロやスポックは過去のシリーズの時間軸の住人なのでつながってはいる